goo blog サービス終了のお知らせ 

得能大輔の赤い薔薇の日々🌹 Hybrid Popstar "Daisuke Tokunoh" since2005

音楽やアニメ、芸術考察とゴルフの記事など youtube「得能大輔/プリテンダーレコード」

【マイ・フェイバリット】NOWHERE MAN / THE BEATLES

2005-08-17 | one of my favorite
とくのうです、こんばんは。

久々にマイ・フェイヴァリットを書きます!
今日は恐れ多くもTHE BEATLESの曲に触れてみます。

ビートルズの曲の解説とか、その背景とかはいろいろな人が書いていて
無知な僕が僕がどんなに頑張っても、言葉足らずなので、
僕のわかる範囲のことを僕の言葉で書きたいなあって思います。

僕は本来、もっと後の時代の曲が好きなんですが、
最近はこの曲のメロディーが頭にこびりついて離れません。

1965年に発表された(もう40年も前かよ!)
「ラバーソウル」というアルバムの4曲目にある、
「NOWHERE MAN」という曲なんです。
(「ひとりぼっちのあいつ」っていう邦題がついてました。)

この曲はジョン・レノンの曲なんですが、当時は4トラックくらいの
録音機材しかないのに、凄く重厚な3重のコーラスが入っていて
とても綺麗な曲なんです。
そのギターの音も強くて、でもとても切ない感じなんですよ。
そして、この曲のベースラインはとても気に入って僕は何回も練習したし、
リンゴのサビ前のスネアのロールは本当にハッとしてしまいます。

そして何より、この寂しげな歌詞が
上手く言えないんだけど、シンパシーを感じてしまうんです。
僕の英語は下手糞だから、あんまり正確な訳ではないけど、
自分なりの解釈で訳してみました!( )の中に省略されていると思われる
言葉を書いてみました。
(かなり妄想を含む意訳w 間違いだらけですが・・・)

(※ 歌詞は歌詞カードから抜粋)

NOWHERE MAN(ひとりぼっちのあいつ)

He's a real nowhere man        *あいつはマジで行き場所がないんだ 
sitting in his nowhere land       一人ぼっちの国に居て
Making all his nowhere          誰の為にもならない
plans for nobody              行き場の無い計画ばかりを練っているんだ
                       

**Doesn't have a point of view    **あいつは(自分なりの)視点をもってなくて
Knows not where he's going to    自分が何処へ向かっているかも知らないんだ
Isn't he a bit like you and me?     でも、あいつはちょっと僕達と似ていないかい?

(サビ)
***Nowhere man please listen     ***居場所がない君、お願い聞いて
You don't know what you're missing     君は何を無くしてしまったのか、気付いてないんだ
Nowhere man                  ねえ、NOWHERE MAN
The world is at your command        世界は君の思い通り(にすることも出来るのに)

(2番Aメロ)
He's as blind as he can be          あいつは出来る限り(自分の見たくない物を)見ることを避けて
Just sees what he wants to see       自分の見たいものだけを見てる。 
Nowhere man                  ねえ、NOWHERE MAN
Can you see me at all?             君は僕の事が見えているのかい?

(2番サビ)
Nowhere man, don't worry         居場所のない君、心配しないで
Take your time, don't hurry         自分のペースで行こう 急がなくていいんだよ
Leave it all till somebody else       誰かが手を貸してくれるまで 
Lends you a hand              そのままでいいんだから

REPEAT **                   繰り返し ** *** *
REPEAT ***
REPEAT *

誰でも、孤独になることは怖いし、居場所がないことは
本当に寂しい事だと思います。
この曲、孤独ということが一番のテーマになっていると思うんです。
それも、孤独は誰かのせいではなく、自分自身がその状況を
作り出している事が多いように思います。
この歌詞は本当に僕の胸に刺さります。

一般的に単純な歌詞は、孤独をテーマにする時、
「僕はさびしい~」みたいに、対象を自分にするのですが、
このジョンの歌詞は、その対象を3人称にして客観視している感じがします。
「あいつは一人なんだよ」みたいに。
そこがとてもCOOLだと思います。
 
1番のAメロで人と関われない「あいつ」が登場します。
前半では人事のように行き場の無い「あいつ」の事を歌ってますが
でも、Aメロの最後で「僕達と似ていないかい?」
と、まるで「人事では無いんだよ」と言ってるように聞こえます。

そしてサビ。
居場所の無い彼(NOWHERE MAN)に
どうして一人っきりになってしまったのか
気付いてもらいたくて呼びかけます。
でも彼が無くした物って何なんだろう?
思いやり? 誠実さ? 人を受け入れる事?
(それがわかれば、きっと人生は苦労しないのですが・・・)
そこを考えさせるところが上手い歌詞ですね。

そして、「世界を思い通りに出来るんだよ」って言っています。
これは、「もっと孤独ではなくて、楽しく生活出来るんだよ」
っていう意味なのかなと思ったりします。

2番のAメロ
現実を直視せずに、見たくない事は避けて
自分の殻に閉じこもる彼。
「僕の事が見えているのかい?」と彼に呼びかけてるんですね。

そして2番のサビなんです。
「誰かが救いの手を差し伸べてくれるから、焦らなくていいよ」って
優しく彼を励ましているんですよ。
きっと「何甘えてるんだよ!」って大方の人に言われるとは思うけど、
本当に寂しくて辛い時って、そういう言葉をかけてくれることが
どれだけ救いになることか・・・

「ひとりぼっちのあいつ」はきっと実は周りに沢山いると思うんです。
そしてそこから抜け出すには、
「現実を直視して、自分の観点をしっかり持っていなければいけないよ。
でも、焦らなくていいんだよ。誰かが手を貸してくれるから」
というのが、この曲のメッセージだと思います。
(でも、その救いの手に気付く事が難しいことかなあと思います。
Bjorkの歌のときにも書いたのですが、たぶんその救いの手は
自分の期待している方向からとは限らないし・・・)

もうこれは40年も前の曲なんですけど、
何か自分とシンクロしてしまって、ちょっと泣けてきます。
僕も人と接する事が上手くないから・・・

最後にこの曲でよく言われる謎かけなんですけど、
「NOWHERE」を2つに分けると「NOW HERE」になるんですね。
「NOW HERE MAN」・・・今ここにいる人
自分自身のことをジョンは歌ってたのかもしれませんね。
(妄想を考え出すときりがないのですが・・・)

名曲というのは、聴く側にいろいろな事を考えさせる力が
あるんだなって思います。 ではまた。  

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【マイ・フェイバリット】大滝詠一/さらばシベリア鉄道【お気に入り】

2005-07-06 | one of my favorite
とくのうです。 こんばんは

久々にお気に入りの曲について書こうと思いました。
季節外れの曲なのですが、妙に自分の心とシンクロするので
大滝詠一の「さらばシベリア鉄道」について書きたいと思いました。

この曲はアルバム「ロング・バケイション」(写真)の最後の曲です。
このアルバムは、ほぼ全編夏っぽいイメージの曲なのですが、
この曲だけは、真冬のシベリアのイメージです。
僕は「君は天然色」や「恋するカレン」よりも、
この曲が印象にのこりました。
様々な楽器が折り重ねられてて、なんというか印象的でした。
大滝さんの曲はコード進行や展開などが凝りまくってる曲が多いのですが、
この曲はアレンジ以外はとてもシンプル。
それだけに、伝わるものを僕は感じます。
確か大田裕美も歌ってた曲だったと思います。


このアルバム、殆どの曲が松本隆の歌詞です。
そして、殆どの曲が男女のすれ違いや別れについて書かれています。
でも凄いのが、その曲ごとに一つのストーリーみたいになっていて、
何通りものはかないストーリを書いているんです。
それも、すべて場面が浮かぶような、綺麗な表現で。
この曲もやっぱりそういう歌詞なのです。

---------------------------------------------------------------

さらばシベリア鉄道

哀しみの裏側に何があるの? 涙さえも凍りつく白い氷原
誰でも心に冬を かくしてるというけど
あなた以上冷ややかな人はいない
 
君の手紙読み終えて切手を見た スタンプにはロシア語の小さな文字
独りで決めた別れを 責める言葉探して
不意に北の空を追う

伝えておくれ 十二月の旅人よ いついついつまでも待っていると

この線路の向こうには何があるの? 雪に迷うトナカイの哀しい瞳
答えを出さない人に 連(つ)いていくのに疲れて
行き先さえない明日に飛び乗ったの

僕は照れて愛という言葉が言えず 君は近視まなざしを読み取れない
疑う事を覚えて 人は生きていくなら
不意に愛の意味を知る

伝えておくれ 十二月の旅人よ いついついつまでも待っていると

-------------------------------------------------------------------------

この曲はAメロの歌詞が対句みたいになっていて、
女性の言葉 のあとに 男性の言葉が呼応しているのが印象的です。
そして答えを出さない男に対して、「あなた以上冷ややかな人はいない」
といって女は男のもとを去っていきます。
それも長い長いシベリア鉄道に乗ってしまうのです。
この曲は81年だから、当時はまだソビエト連邦の頃。
東西冷戦下では、遠い遠い国。
(たぶん2番の「連いていく」という字はソ連を想起させてるのかなあ)
二度と会うことがないのだろう、というイメージを僕は受けました。

でも、男はとても未練があるのです。
手紙のなかに、女が一人で去っていくことを後悔することばをさがしたり、
「いついついつまでも待っていると」と言ってみたり。

2番の最後ですれ違う状況を、本当に上手く表現しています。
「僕は照れて愛という言葉がいえず、君は近視まなざしを読み取れない」

この曲を聴いていると、切なくなります。
とても強く相手のことを想っているのに、言葉にできず伝わらず、
そして、疎遠になってしまう。
寂しかったり、悲しかったりすると思うんです。
多くの人はこの曲を聴いて、自分のそういう場面とシンクロさせると
思うのです。

ただ、「寂しい」とか「辛い」って歌詞ならば、誰にでも書けると思うのです。
でも、この歌詞では「寂しい」等の形容詞はあまり使われてなくて、
それでもこのエピソードから、男の寂しさや後悔というのを聴く者に
感じさせるのです。
それもシベリアという非日常的な場所や、数々の綺麗な表現をつかって。
その事に凄く感動します。

今日は何かこの曲をギターで弾いて歌ってました。
そんな気分でした。


コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【マイ フェイバリット】Bjork「All is full of love」【お気に入り】

2005-06-25 | one of my favorite
とくのうです。 
最近はこのページのヒット数も増えてきて嬉しい限りです。
僕は批評とかあまり好きじゃないので、今までは好きな曲の感想など
書くことは控えてきました。
が、僕は一応自称ミュージシャン(笑)というつもりなので、
音楽が好きな人も、そうでない人も、自分の好きな曲などを知ってもらえたらなあと思って、
「my favorite」というカテゴリーを作り、いろいろ共感できたらなあと思いました。
(音楽に限らず、いろいろと)

そして初回はアイスランドが生んだ歌姫ビョークの
「All is full of love」という曲についてです!

僕は正直ビョークさんについてはよく知らなかったんです。
アルバムも1枚くらいしかもってなかったし。
でも映画「ダンサー・イン・ザ・ダーク」を観て、彼女の表現力の凄さを知りました。
(この映画についても、機会があれば触れたいのですが・・・)
決して美人ではないと僕は思うのですが、でもとてもキュートなんです。
強い歌も優しい歌もどんな歌も彼女の色に染まるのです。

先日、中古CD屋に行ったらビョークのベスト盤が売ってたので衝動買いしました。
(じつは、新品の方が200円安く売ってたのを後日発見した・・・_| ̄|○)
その1曲目に入ってた曲がこの 「All is full of love」でした。
今日は暇だから、英詞と対訳どっちも書きます。

you'll be given love      あなたは愛を与えられるでしょう
you'll be taken care of       あなたは大事にされるはすでしょう
you'll be given love        あなたは愛を与えられるでしょう
you have to trust it        あなたはその愛を信じなければならないの

maybe not from the sources   きっと(あなたに与えられた愛は)あなたが
you've poured yours into      注ぎ込んだ所からでは所からではないかもしれないけど

maybe not from drections    きっと(あなたに与えられた愛は)
you are staring at         あなたが見つめている方向からではないかもしれないけど

twist your head around     あたまをぐるっとまわしてみて
it's all around you         あなたを取り囲んでいるよ
all is full of love         愛に満ちているよ
all around you           あなたの周りいっぱいに

all is full of love          愛でいっぱいだよ
you just ain't receeving      あなたが受け取らないだけ 
all is full of love          愛でいっぱいだよ
your phone is off the hook    あなたの電話は受話器がはずれてるだけ 
all is full of love          愛で満ちているよ
your door is all shut        あなたのドアが閉めきられてるだけ
all is full of love          愛でいっぱいだよ


僕はこの歌を聴いて、胸が痛くなりました。
辛い時、落ち込んでる時、
わかって欲しい人から見向きもされない時、
自分は一人ぼっちで
そんな自分の気持ちはだれもわからなくて、
自分だけが寂しい思いをしてるんだって思いがちです。

でも、それは違うんです。
心配してくれてたり、大事にしてくれてる人が居るのです。
でもそれに気付く事ができず、その有難みがわからなくなってる。
感謝できなくなっている。
この歌を聴いて、そういう事に気付かされました。

音楽でも、文学でも、美術でも、
たとえそれが常識とは違ってて、間違った解釈だと思われたとしても、
自分なりに何かを感じることって大切だと思います。

解説書には「愛に溢れた曲」などと頓珍漢なことが書いてありましたが、
僕なりには、こんな風にメッセージを感じました。
(自己満足な長文で申し訳ありません・・・)

(写真は映画「ダンサー・イン・ザ・ダーク」の1シーン)
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする