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母校・盛岡一高や岩手のスポーツ情報、読書感想、盛岡風景などをお伝えします。

いしゃ先生ーあべ美佳

2019年12月13日 | 読書

評価4

無医村の医師として、山深い山形県大井沢村の人々とともに生きた女医の実話。

志田周子(しだちかこ)
明治43.10.28-昭和37.7.18(1910-1962)
山形高女→東京女子医専

大井沢で生まれた周子は学校を卒業して念願の医師になるべく上京。大学を卒業して開業医で修行中の24歳の時に、村長をしていた父から「診療所を作るから戻って欲しい」と懇願され帰郷。当初は3年だけとの約束だったが、後任もままならず、村人の信頼も得た周子はその後52歳、食道がんで死を迎えるまで郷里に命をささげた。途中、東京の恋する男性の許に走ろうとするが、急患の往診のため断念したことがその生涯につながることがなんとも言えない・・・

映画を先に見てからの原作読みは初めて。
文章は稚拙だが、画像が頭をよぎり何度も涙をぬぐった。出羽三山に囲まれた志田周子先生の古里、いつか行ってみたい。