Matthewの映画日記?

Matthewの独断と偏見に満ちたお気楽日記

『愛を読むひと』

2009-07-01 19:44:53 | '09 映画 (洋画)
ケイト・ウィンスレットが、アカデミー賞でオスカーを獲った『愛を読むひと』を観てきました。



あらすじは

1958年のドイツ。15歳のマイケルは21歳年上のハンナとの初めての情事にのめり込む。ハンナの部屋に足繁く通い、請われるままに始めた本の朗読によって、2人の時間はいっそう濃密なものになるが、ある日、ハンナは忽然と姿を消す。1966年、大学で法律を学ぶマイケルは傍聴した法廷の被告席にハンナを見つける。裁判に通ううちに彼女が必死に隠し通してきた秘密にようやく気づき、衝撃を受けるのだった。~goo映画より~



こんな素敵なお姉さんに迫られたら、そりゃあ15の少年なんか、メロメロになっちゃうね。



ひと夏の恋(情事)で終わってしまったため、気持ちに踏ん切りのつかないマイケル。15歳の少年の“初めての女”。そして、突然の別れ。それは、その恋を余計に美化してしまったであろう。映画の中で、口ゲンカのシーンも描かれてはいましたが、ハンナの部屋という限られたスペースで、他人が関わることなく進む恋愛は、マイケルばかりでなく自分にも、絵空事(マイケルには良い意味で)のようでした。
15歳の純粋な少年は、ハンナに対し「君なしでは生きられない」と、そこまで思えたにも関わらず、やはり幼さゆえ、ハンナの秘密に気づけない。
この辺、「15歳じゃ、しょうがないか」と思いつつも、「気づけないものかぁ?」との思いに、囚われてしまった。(スレた人間はダメだね)

少年・青年期を演じたデヴィット・クロス、彼はドイツ人なので、役に選ばれた時には英語がほとんど話せなかったようです。しかし、映画の中では、とても流暢に英語でセリフを話していましたし、恋に溺れる少年・思わぬ再会による苦悩の演技、とても良かったです。今後が、期待大な俳優さんになりました。

「最後は」と言うか、ストーリーのほとんど先が読める展開でしたが、原作小説「朗読者」の通り、朗読シーンは少年期・壮年期(中年期?)も、良かったです。

ハンナの最後について映画では、過去の罪の贖罪のように描かれていたような印象を受けましたが、マイケルに拒否られた絶望(マイケルの精神的成長を留めてしまった事への贖罪)からのような気がしたのは、自分だけでしょうか?
ある意味、マイケルのとった行動は、青年期の再会時の行動も、壮年期(中年期?)のハンナに対しての行動も、復讐(心が15のまま成長できずに、幼さゆえのイジワル)だったように感じてしまいました。
青年期の再会時のそれは、また彼女を失いたくない(離したくない)という思いがあったのではと思ってしまいました。そこに彼女は居るという保証が欲しかった。
そして最後の再会時のそれは、天国から地獄へ突き落とすような印象を、自分は感じてしまいました。それも心が成長出来ていなかった結果のように感じました。(ひねくれ者・・・な考え?)

それでも、感動作だったと思います。泣けましたし

ケイト・ウィンスレットが、ほんとうに良かったです
ニコール・キッドマンじゃ、ここまで感動出来なかった気がします。


愛を読むひと - goo 映画

公式サイト http://www.aiyomu.com/

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Yukiko T.)
2009-07-05 20:54:24
Matthewさん、こんばんは。
TBとコメントをありがとうございました。

ケイト・ウィンスレットで、本当に良かったですね。
この頑なで真面目なハンナの雰囲気にぴったりだったと思います。
ニコール・キッドマンでは繊細過ぎて、悲壮感漂う雰囲気に傾いていたかもしれません。

ある種の素朴さを上手く演じていて、あの裁判官に向けた「あなたなら、どうしましたか?」というシーンも、作品のねらいどおりの空気を作り出していたと思いました。

見る人(読む人)によって幾通りもの解釈ができる作品ですね。
Matthewさんの感想も興味深く読ませていただきました。
返信する
こんにちは (Matthew)
2009-07-06 09:30:18
Yukiko T.さん、こんにちは。

>Matthewさんの感想も興味深く読ませていただきました。
自分の見方は、偏ってるかもしれませんが・・・
この作品は、本当に受け取りによって、見方のかわる作品だと思います。

ケイト・ウィンスレット、本当に良かったし、アカデミー賞受賞も、納得の演技ですよね。

コメント&TBいただき、ありがとうございました。
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