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将棋の日記

ボナンザvs勝負脳

2007-09-19 01:48:41 | 定跡&本など
ボナンザvs勝負脳の本を読みました。

<参考URL>
ボナンザvs勝負脳

私は、プログラマです。
そして、道場ではアマ三段です。


<プログラマーとしての感想>
保木さんの棋力はアマ5級程度です。
アマ5級とは、将棋のルールを知っている程度の棋力であります。

保木さんは、全幅探索をしようしました。 これは、意外な方法でした。
また、6万局の棋譜を入れて、駒の価値、形勢判断を数値化しました。

つまり、自分の棋力では、数値化できないので、コンピューターに学習させる方法を取りました。

その結果、角と金を交換するソフトになりました。
これが、人間らしいと評価されるようになりました。

<将棋指しとしての感想>
渡辺竜王は、ボナンザと何局もさして、ボナンザの悪いクセを発見しました。

2006年5月のボナンザは、渡辺竜王は奨励会3級程度と言っていました。
「角落ちで互角」、「平手で楽勝」だと渡辺竜王は思っていました。
事実、コンピューター将棋選手権の優勝ソフトは、アマ名人の加藤幸男さんと平手で記念対局を行います。楽勝でアマ名人の加藤幸男さんが勝ちました。

2007年3月の「タイトル保持者の竜王」vs「最強ソフトのボナンザ」の対局が行われました。
実際に対局していみると、奨励会二、三段はあると感じたようです。
しかし、悪いクセを誘っても、誘いに乗らずにきわどい指し方をして来ました。


<何がトッププロ対して足りないのか?>
ソフトは前線しましたが、勝ちまでは至りませんでした。
何がトッププロに対して足りないのでしょうか?

実は、まだまだ、数値化できない部分があるように思います。

3~5手すきみたいな手は、評価関数ではまだまだです。
穴熊をされると、桂馬を渡さなければゼットの形であることが、ソフトには理解できないです。単に、駒得で有利と数値で判断してしまいます。

序盤は数値化するより、定跡手順を入れて形勢を互角に持っていくことです。
序盤から定跡に入っていない手順を指された時の対応がまだまだです。


それに、最新と過去の定跡を積んでも、トッププロには通用しません。
トッププロは、有利な変化に持っていくことが可能なのです。
トッププロは、駒落ちのように紛れ手を指す事が可能なのです。

今回の△3九竜は、「駒の損得より速度」の典型的な指し方です。
複雑な局面で、特に「終盤で駒得より速度」を重視するソフトが現れたらすごいことです。

話は変わりますが、現在はソフトは、パソコンで作成されています。
パソコンの性能が上がったと言われる今の時代ですが、スーパーコンピューターや汎用機に比べると、まだまだ遅いです。

企業が本気にプロを負かすソフトを開発するようになると、プロもウカウカしてられないですね。
チェスの世界では、スーパーコンピューターでC言語を使って、人間のチャンピオンを破りました。


※お知らせ
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