Ombra Mai Fu ~ 優しい樹の下で

POP ♡ OPERA SINGER 
 増田 いずみ ~ OFFICIAL BLOG

テレビ東京系「美の巨人達」エンディング曲に決定!

2005年10月18日 | masudaizumi.com
朝の日差しがまぶしくて目が覚めました。

あ~~久しぶりのお天気。

さて、皆さんにお知らせがあります。
アルバム収録曲の「天空の愛」という曲が、テレビ東京系「美の巨人達」エンディングテーマに決定しました!!!!

オンエアーは11月から12月、クリスマスシーズンに向けてお楽しみ下さい。


<天空の愛>

原曲は1500年代に作られた宗教曲・カッチーニの「アベマリア」

二枚目のアルバムでは、シューベルト「アベマリア」をボサノバ風にアレンジしましたが、今度のアベマリアは今までの曲にはないテンションやフュージョンのテイストが盛りだくさんでゴ~~~ジャスなクリスマス風アレンジです。

ベルも鳴って12月の季節に合わせ、幸せが天から降り注ぐみたいな、、かっこいい~曲ですよ!!!

家で聴いているときはついリピートボタンを押して何度もきいてしまいます。
雪のなかで聴いてみたいです。


この曲の録音は刺激的で忘れられません。

その日は9月末のNHKの番組収録を終えて、溜池のサントリーホールの向かいのスタジオに飛び込み、夜10時からスタートして、最後の高い声がでるフェイクの部分をあ~でもないこ~でもない、、と考え出していたら、「映画のフィフス・エレメントじゃないけどサイバーチック風に、あちらの世界へ行っちゃいましょ~!!」と注文がきました。

天空の星になって宇宙に散ってしまいたい!!!

という気になってきて、高音の三点ハイCを何度も何度もメロディを変えて歌いなおし、頭に血が上ってきて、だんだんナチュラルハイ!ハイ!ハイ!(^^)のいい気分になりながら歌いました。

終了したのは朝2時。スタッフはギターを録音し始めて、4時くらいまでやっていたそうです

歌いれが終わったらもう眠くて・・・バタンキューでした。


どうぞお楽しみに。


いずみ

なつかしい我が家

2005年10月18日 | masudaizumi.com
昨日の雨で、ベランダに栽培した茄子と、しし唐が、大きくなっていたので、ついに収穫しました。四つですけど。

野菜の香りって、もぎたての実は、こんなにぷんぷん(佐藤タマオちゃんみたい)香るのですね・・・とても新鮮でした。

6歳までいた宮崎の家の庭は、結構広くて、お茶の葉や野菜、花や果実もたくさん植えていて、朝早くそれを摘むのが楽しかったのを覚えています。私は小さいとき庭の奥にあるカンナの花の赤がとても怖くて、近寄れなかった。茶摘をして、おちゃっぱを煎ると家のなかにぷ~んのいい香りが漂って、その頃の記憶がよみがえりました。


さて、今日の楽曲紹介です。

<なつかしい我が家>

ドビュッシーのピアノ曲「亜麻色の髪の乙女」

私の好きなクラシック歌曲の作曲家、フランス印象派の作品です。

セカンドアルバムではドビュッシー「月の光」をオーケストラ編成で森をイメージして歌をつけましたが、今回は草原のイメージ。

ラベル、ドビュッシー、フォーレ、ショーソン、デュパルク・・・。

フランスの作曲家の描く歌曲は、日本ではあまり有名ではないのですが、ふわふわした羽のように軽やかで、詩は幻想的、空気や水を感じる不思議な異空間に誘ってくれるからドイツ、イタリア、ロシアの歌曲より、好きです。

「亜麻色の髪の乙女」を聴くと草原でブランコにのっている栗色の髪の長い7歳くらいの白いワンピースを着た女の子を思い浮かべてしまうのです。髪に光が当たってキラキラとして、子供の笑い声がして、そよ風が木の葉を揺らしてる・・・・。

母性を感じるヨーロッパの大地と家族をテーマに、イギリスの故郷を思いながら、ちょっぴりホームシックなリン・ホブディさんが詞をつけてくれました。

いずみ

オー・ソレ・ミオ

2005年10月17日 | masudaizumi.com
今月は、文楽が地方巡業で、主人は一ヶ月間全国を飛び回っているのですが、そんな間にも、私は毎日元気に大阪を探索しております。

今日は、母に大阪の主婦の味方、大型卸売り問屋「萬栄」につれていってもらいました。


すんごい安い!知らずに大丸デパートで先週の連休中に買った品物が、二千円引きで売られていたときには軽いショックをうけました。

英語で「スマート・ショッパー」っていうのですが、私が留学初期に覚えた英語です。和製英語訳で考えると「スタイルのいい買い物するひと」ってことになるけど、スマートは「賢い」が正解。

アメリカには「Kマート」という大型ショッピング店がありますよね。ここの入り口に「Be A Smart Shopper!」と書いてあって、この言葉を知りました。
水の都大阪には、問屋街もデパートも高級ブティックもすぐ近くにあるので、ものと値段と場所を選んで買い物をすることができるんです。

NYにとても似ていて居心地がよいです。


そして、帰りに見つけたのが近所の「岩盤浴スパ」ぽかぽかして気持ちよいです。サウナが苦手な方はお薦めです。

さらに大阪のジャンクフード「アイスドック」揚げパンにソフトクリームがはさんである。これは「たこせん」よりすごい。

オペラ歌手は、ナイフとフォークでパスタとかフランス料理しか食べないってイメージありますよね。私は健康に気をつけてはいますが、実はジャンクフード&B級グルメも大好きなんです。

レコーディング中、スタッフみんなに紹介したのは駅のキオスクでも売っている「ポンジュース・グミ」。スタッフに一機に食べられてしまい、最後の一粒しか食べれなかったほど。

さらに、喉にやさしい万年堂の「和三盆」も最近のお気に入りです。

最近びっくりしたのが鶴橋駅前の「てんぷらカレーうどん」これが意外に美味しい。

大阪って食の宝庫。量も多いしアイディアが面白くて、毎日の生活が楽しいです。


さて、今日は大阪人に近い人種=イタリア人の歌をご紹介しまひょ。



<オー・ソレ・ミオ(ああ、僕の太陽)>


有名なイタリア・ナポリ民謡ですが、イタリアの水の都ベネチアに旅行に行くと、ゴンドラでシマシマ模様のTシャツを着た船頭が歌っていますよね。

今回のアルバムでは、皆さんにこの曲を、イタリアではなく、タヒチやマウイとかの南国ビーチ、またはおしゃれなプールサイドでのんびり横になって聞いてほしくて・・・・大胆にアレンジをしていただきました。

水色のお酒と、パイナップルジジュースの黄色のダブルカクテルに、ピンクのハイビスカスを挿して、二つにわかれた長いストローでチュルるるるうる~~~~っと隣にいる大好きな人と気持ちのいい時間を楽しんでいる・・・・うっとり


この曲には、そんな曲想にあわせて、どうしても二つの楽器、ウクレレとスチールドラムの存在欠かせませんでした。

遊び心たっぷりの可愛らしい作品に仕上がりました。




この曲の歌詞、結構しらないでしょ?

私も知らなかった、音楽スタッフも皆知らなかったの。結構ベタな歌詞

さすがイタリア人、アッパレ



************************

<歌詞>


太陽の輝く日はなんと素晴らしいことか
嵐の後の澄み切った大気よ!

その新鮮な空気はまるで祝宴のようだ


でももう一つの太陽
もっと美しい太陽を私は持っている

私の太陽、それは君!
君こそ!私の!輝く太陽だ!

夜になり太陽が沈むとき
私はたまらなく寂しくなり
あなたの窓辺にたたずむ

**********************


クラシック音楽って結構荘厳な歌詞が多いのですが、歌曲って芸術で、これは民謡。

だから、日本の民謡でもあるじゃありませんか

「は~~~~~!おてもや~~~ん!!あんた!こ~の~頃、嫁入りしたではないかぃな」
「嫁入りしたこた、したばってん!!!」

みたいなカジュアルに気持ちを表現するのね。

それにしても最後の歌詞「あなたの窓辺」って軽いストーカー入ってる?って思う方もいると思います。昔のイタリアは窓辺で意中の恋人に向かって告白するのに、うたを歌って告白する職業あったの知ってまっか?

その曲を「セレナーデ」といって、(私の二枚目のアルバムに載せていますが)貴族がマンドリンなどの弦楽器隊と歌手を雇い、窓辺でうたわせるのです。

歌を聴いて、女性が窓辺から顔をだしたら、オッケーのサイン。その成功報酬はかなりのものだったそうです。

実は・・・・


ご本人がトーク番組で出演されてしゃべっていたのですが、、バイオリニストの葉加瀬太郎さん。彼も、この手で高田さんを口説き落としたとか・・・。

まるで、平安時代の貴族の男性が御簾越しに歌詠みで女性を口説いたときのようですね。



いまじゃ~~布団たたきおばさんがベランダで大声を出している時代。

古き良き、ロマンチックな東西の美しき流行はいずこへ・・・・。


いずみ

ベートーベンの恋

2005年10月16日 | masudaizumi.com
昨日は、心療カウンセラーの江原啓之さんと歌手の美輪明宏さんのテレビ番組を思いっきりはまってみてしまいました。

前世の影響で無意識にもって生まれたいろいろな癖がでるんですね~~


私もこういった精神世界の話は大好きなんです。

私の場合は、霊とかを見るっていうよりは感じることが多いですね。あとは人が発しているオーラが見える時はよくあります。しょっちゅうではないですが。

いろいろなタレントさんが様々な霊現象についてお話されていたのですが、渡辺美里さんのときは、ちょっと違っていたのです。ご本人はあまり霊感とか意識されていないといっていたのですが、美輪さんに「あなた、妖精に好かれるわね、周りにたくさんいるわ」といわれて、びっくり。

妖精ってやっぱりいるの?

実は私、周りに妖精が飛んでてうるさい時があるんです。
でも妖精って外国の森とかにいるものだと思っていたので、私の勝手な思い込みだと思っていたのですが、、、。

「あなた、自然が好きでしょ、水とか、草とか」と言われていて、なんとなく自分のことを言われているような・・・・なんかほっとしたというか、嬉しかったな。

携帯の電波みたいに、見えないエネルギーっていっぱいこの世の中に存在しているんだろうな。




さて、そろそろ今日のアルバム紹介にいきましょ。



<ベートーベンの恋>

この曲、ピアノソナタ「悲愴」は、28歳のとき、耳の異常を感じ始め失意のどん底にいた頃の作品。

ベートーヴェン、というと、小学校の音楽室に飾ってあった髪もじゃもじゃの怖い表情した肖像画やジャジャジャジャ~ンという交響曲「運命」など硬いイメージがありますが、実際の彼は愛情深く、誠実だったそう。

ロマンチィックで理想主義であったことはシラーとの交響曲第9番「歓びの歌」にも伺えますが、自分の作品に「月光」「英雄」「熱情」などカッコイイタイトルをつけ、愛した女性に献呈しています。



1827年のベートーベンの死後、「不滅の恋人へ」と書かれたあて先不明の1812年の手紙が3通発見されました。それは傷ついた女性を励ます内容であった様ですが、そのラブレターの文面をイメージして、難しい言葉をはずして、歌詞にしてみました。


どん底でも希望を捨てず、ピンチをチャンスに、才能を開花させ、多くの名曲を生んだベートーベンの愛の手紙です。


いずみ

越天楽

2005年10月15日 | masudaizumi.com
いってきました。大分別府。


大分ミキグループの皆さん、とってものりのりで、楽しいコンサート
どうもありがとう!!!!

時間の都合でアンコールにこたえられず本当に残念でした。

会場のホテルには温泉露天風呂がついていたので、コンサートが終わったら、軽くビールを飲んで乾杯して、今日は温泉だ~~~~っひゃっぽ~~~(^^)

と、、、思った瞬間。


あれ????


この会場のホテルには、私の歌を聴いてくださった皆さんも泊まっているのよね?ってことは、イベントが終わったら、お風呂で、この会場の数百人の女性とお風呂で・・・・・


みなさ~~~ん。またまたっ(^^)こんばんわ~~~~!!

なんてことになるわけ?????


ひえ~~~~~~~~~!!!!ありえない


じゃあいつ温泉に入ればいいの?


とリハーサルをやっている間、気持ちは温泉に入るタイミングのことで頭がいっぱい。

仕方なく、本番前の一時間半の準備のあいだ、30分間温泉へダッシュ


そして迎えたコンサートでしたが、さっきまでポカポカだったのが、出番5分前、会場袖にいくと、湯冷めしそうじゃ~あ~りませんか??

さぶっ


というわけで、赤いドレスにミンクショールを肩からかけて出演。


会場は予想通り、何百人もの女性の顔、顔、顔。本当にたくさんの女の人なのよね~~。毎回とってもびっくりするのですが、そんなに女性だけを一度に会場にみるなんてことできませんから、私は面白うて、笑ってしまったでございます。

そして会場の皆さんに、その気持ちを素直に告白し、「この人数が大浴場に向かうのかと思うと、私はいてもたってもいられず、、、、すみません、みなさんより先にひとっ風呂浴びてきちゃいました」と告白。

会場はもちろん・・・大爆笑


そんな和やかなスタートを切ったコンサートでした。


帰りはスダチと関鯖寿司、かるかんに団子汁を買い込んでバッグがパンパンになりましたが、そんなお土産より、私には別府湾の朝の香り、懐かしい南国の空気が一番のお土産です。

大分はやはり隣の県、宮崎と同じ朝の香りがするのです。
なんともいえないきゅ~~~んとした気持ちになって、私のふるさとは、やっぱり宮崎、日南なんだって改めて感じました。




さて、今日のアルバム紹介にいきましょか

<越天楽>


平安時代から宮廷で演奏していた雅楽。これこそまさに、日本オリジナルで一番有名なクラシック(古典)音楽。貴族が庇護して作曲をし、発展させ、広めたという点でも、西洋と同じですね。

西洋ではキリスト教の普及とともにグレゴリオ聖歌がうまれ、日本では仏教とともに声明がうまれ、、、西洋にオペラが生まれたときには、日本には歌舞伎が生まれています。

貴族の間で当時流行していた朗詠風の歌曲は廃れ、平安末期、今様(現代風の)というスタイルが生まれます。天台宗の高僧で歌人としても活躍した慈鎮和尚(1155~1225)が詞を当てはめて「越天楽今様」としたものだそうですが。これがまさに日本で最初のポップオペラですね。

もちろんこの曲は小学校の音楽の時間に学んで一般教養として知っていましたが、私が最初にこの曲に惹かれたのは、昨年の春でした。

私の衣装を作ってくださったり、着物の着付けを教えてくださる先生の旦那様が宮内庁にお勤めになっているご縁で、宮廷で本物の雅楽師の音楽会を聴く機会をいただいたのです。

桜の花が散るころ、私は高校三年の修学旅行以来、皇居に足を踏み入れました。

宮殿にはいると、朱色の柱が厳かに建って、大きな打楽器が舞台に並べらて・・・どこかでみたことあると思ったら、それは日本橋三越の一階広間。あんなに大きくはないけれど。演奏家はみな時代劇のような平安時代の衣装。

笙という楽器は龍が昇っていく様を音にしたといわれます。吸い込まれそうな音色。舞踏、衣装、楽器の独特な神秘的な体験でした。


二度目は昨年12月の結婚式。

冬の朝の冷気の中、白無垢に身を包み、身を清められる想い。涙がでそうな幸福な気持ち。その日はまさにこの曲で描かれた「星溶け残る空」でした。

こんな出会いがあって、越天楽は昨年の私にとってスペシャルな曲。日本人にとっての永遠の歴史と文化へ、誇りを感じ、アルバムに残しました。

私の曲作りは少しづつ、日本をテーマにした選曲が含まれていくことでしょう、記念すべき第一曲目です。



「オレ流」みたいなことを、「イズミ道」、「イズミズム」、、とか呼んでいたのですが、いま英語で綴ってみたら変な感じ・・・・izumizm(^^)


慈鎮和尚に関してのサイト覗いてみてください。

http://www.asahi-net.or.jp/~sg2h-ymst/yamatouta/sennin/jien.html

いずみ