父の十七回忌の命日は12月2日。平成5年の北風ふく寒い師走の葬送でした。
生前に父が白隠禅師の達磨図を陶板を作ってくれていましたので
木工細工の大石さん(八十歳)が、十七回忌の記念に木に陶板を
入れて額装してくれました。
白隠禅師は 臨斉宗中興の祖、駿河の国原宿の出身(静岡県沼津市原)
『駿河には、過ぎたるものが二つあり、ひとつは富士山、ふたつは原の白隠』
といわれるほどの、道元禅師と並ぶ禅の高僧でありました。
父の晩年は、参禅や禅宗のルーツを探る中国の旅など、深く禅の道を探究
していたようです。
若いころから哲学や宗教に傾倒していた父には遠く及びませんが
還暦までわずかとなった私の中にも父の血が流れていることを
この陶板を眺めながら・・・あらためて感じました。