れきしどころ真理庵

江戸時代の江戸を中心に、医学史・蘭学史を調べています。日々の暮らしを歴史からみた写真日記。

江上剛 『失格社員』

2007-06-06 00:30:35 | 真理庵文庫・経済
現代の寓話集ということでしょうか?
お話の内容は会社(舞台は銀行が中心)で起こりそうな出来事ばかりですが、
ちょっと誇張して描かれていますので、
そこまで仕掛けたら気付くだろう?って
突っこみを入れたくなったものもありました。

「モーゼの十戒」に擬えてサラリーマンが遵守すべき戒律の物語だそうで、
二神に仕えるなかれとか、
汝、殺すなかれや、汝盗むなかれなど
聞き慣れたことばが続きますが、
心にぐさっと来るとかではなく、
皮肉っぽい笑みがこぼれそうな内容です。
憂さ晴らしにいいかも。

ところで、第一話の「二神に仕えるなかれ」は、
「ヘッド・ハンティング」の話ですが、
実は田中さんがブログに凄く面白い「ヘッド・ハンター」のお話を描いており、
思わず、「これを小説化したらいいのに!」と言ってしまいました!
江上氏のお話より面白いと私は思うのですが、
皆さんはどう思われるでしょうか?
http://d.hatena.ne.jp/ilovefirenze/?of=10