
先日入手した1944年の「九州兵器」集合写真2枚。産業機械メーカー”渡辺鉄工(旧渡邊鉄工所)”が太平洋戦争末期の1943年に改名したのが九州兵器。このとき航空機製造部門は”九州飛行機”として独立し、映画「ゴジラ-1.0」にも登場した局地戦闘機”震電”を生み出す。
この写真は、私のアーカイブ(記録保存)活動の師匠だった故・平原健二さんの旧蔵品だ。平原さんのお父さんは1937年に渡邊鉄工所から分離独立した”大刀洗航空機製作所”の技師だったと伺っていたので、所有していた事にも納得した。
映っているのは研究職の人々で、裏面には人名も別途記されている。局地戦闘機”震電”の部品や動力開発などに関係があった方も含まれているのかもしれない。
とりあえず渡辺鉄工と筑前町立大刀洗平和記念館で見てもらおうと思っている。2009年に同記念館が開館する際、平原さんの収集した貴重資料の多くは記念館に収蔵され、展示研究や企画展などで活用されている。
私が平原さんのご指名・ご紹介で2010年の開館1周年企画展「戦場作家火野葦平の世界」展の企画構成・アートワークを担当させていただいたのは15年前。あっという間の15年…。
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