記憶探偵〜益田啓一郎のブログ(旧博多湾つれづれ紀行)

古写真古地図から街の歴史逸話を発掘する日々。ブラタモリ案内人等、地域の魅力発掘!まち巡りを綴ります。

吉田初三郎の絹本原画を訪ねて 2

2006年11月29日 22時29分13秒 | 吉田初三郎
武雄温泉春慶屋

2006年11月11日、祐徳稲荷&博物館に行ったあと、これも収集研究している地酒ラベルを求めて、祐徳稲荷近くの酒蔵「幸姫酒造」へ立ち寄った。戦前戦後の酒ラベル、西日本を中心に集めているのだが、確か幸姫のラベルも所有していたと思い、主人に訪ねた。幸姫酒造は同地区では遅い開業ながら今では祐徳稲荷の神酒も製造しているとの事。500石余りの小さな蔵だが、鑑定会で金賞を受賞した新酒を購入した。主人から昭和20年代に「祐徳正宗」という酒も造っていたと聞き、もしやラベルを所有していればと逆に訪ねられたので、これは帰ってからの宿題(残念ながら祐徳正宗はなかったが、幸姫などはキレイなラベルを持っていた)。

話が脇道に逸れたが、鹿島からすぐの武雄市にも原画があると聞いていたので、足を伸ばして尋ねて廻った。武雄市といえば、今は市をあげての「佐賀のがばいばあちゃん」映画ロケ地として盛り上がったいる。市内の至る処に看板や「歓迎」の横断幕が踊る。

情報を得るために市立図書館に併設されている歴史資料館に向かった。2006年春に「鉄路開業111年・武雄に汽車が走ったころ」展を開催したとの事で、図録を分けていただいた。初三郎の「武雄市鳥瞰図」をはじめ、佐賀県内の作品を中心に展示されたようだ。絵葉書セットも掲載され、さらに北九州鉄道(現・JR筑肥線)ポスターなども載っていた。開館5周年記念との事で、とてもキレイでよくまとまった図録で感心した。

初三郎の原画は、武雄市(昭和10年)の原画は不明との事だが、同時期に絵葉書を依頼した老舗旅館・春慶屋さんにあった。重要文化財に指定された武雄温泉の楼門(辰野金吾設計)から50mの場所にある、純和風の旅館である。原画は正面ロビー奥の展示スペースに額装で展示されてある。

絵葉書を取り出し、細かく図柄をチェック。ずっと展示してきたとの事で退色が進んではいるが、絵葉書鳥瞰図の原画に間違いなかった。
旅館のパンフを貰ったことだし、次回は家族で泊まりに来たい。
帰りは勿論、武雄温泉に浸かって汗を流して帰福した。
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