記憶探偵〜益田啓一郎のブログ(旧博多湾つれづれ紀行)

古写真古地図から街の歴史逸話を発掘する日々。ブラタモリ案内人等、地域の魅力発掘!まち巡りを綴ります。

吉田初三郎とラジオ出演(NHK京都放送局)

2007年04月02日 23時26分14秒 | 吉田初三郎
 4月に入り新しい仕事3つに取りかかった。できれば仕事場の
レイアウトを変えたかったが、週末私用で時間を取られて、その
まま新年度を迎えたことが少々悔やまれる。

 午後、冷泉の会長から電話をもらい、某TV局のディレクター
が私の所有する資料を見たいとのことで、夕刻来社があった。
地域の昔の絵葉書画像などを番組で使いたいとのことで、1時間
半ほど資料を見せたり話を聞いた。実はこの手の相談や取材は、
地図サイトを始めてから結構多いので対応は慣れている。

 一通り必要な資料を見せた後、こちらからの相談で初三郎原画
や資料の発掘に、メディアが使えないか話をした。どんなものか
想像つかないと困るので、所有する初三郎原画「長崎市」や「筥
崎宮」、トレース図などをいくつか見せて説明した。

 メディアといえば初三郎は当時のメディアを上手に活用して、
その地位や画業を成功させた。即ち新聞、雑誌であり、自らも媒
体として「KWANKO(観光)」「旅と名所」「観光春秋」な
どの雑誌、情報誌を発行していたほどである。

 また、当時始まっていたNHKラジオ放送に出演することもあ
った。今日の写真は昭和13年9月にNHK京都放送局でラジオに
出演した際の写真である。当日のラジオ欄を切り抜き、初三郎は
スクラップ帳に貼ってあった。

 私も数回経験があるが、TVよりもラジオは緊張する。顔が見
えないだけに、必要以上に自分のことを伝えようと力が入ってし
まうのだろう。逆に講演する場合は、お客の顔が見えるので私は
あまり緊張しない。ただし、私は時計を持たないため、今までに
も2回ほど時間を大幅に超えた苦い経験を持っている(笑)。

 当時の初三郎のラジオ出演時の録音盤などがあればなぁ、と思
う。初三郎の書いた論文や新聞連載は数知れず多いが、その何れ
も卓越した歴史観や知識に基づいた、説得力ある名文である。鳥
瞰図だけでなく美人画や風景画にも傑作が多いが、文章も玄人は
だしであった。肉声を聴いてみたかったと思う。

 長崎では昨年の「さるく博」成功に気を良くし、改めて「長崎
さるく」という町歩きを4月から再開した。初三郎の「長崎市」
鳥瞰図原画に描かれた名所を巡るコースもできたらほしい。この
原画は地元で観てもらって初めて価値のあるものである。HPに
使うだけでなく、観光マップ等でも活用してくれたら本望だ。
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 3月末で無くなった福博の老舗... | トップ | 吉田初三郎の美人画(鳥瞰図... »
最新の画像もっと見る

吉田初三郎」カテゴリの最新記事