もののけ姫 特報
昨夜テレビで放映されていました。1997年のジブリ作品。
今見ると、原発事故でああだこうだとあわてふためいている自分たちのように思えて、感慨深かった。
原発事故は、暴力的に放射能汚染を拡大していっているが、放射能自体は暴力ではない。けれど、事故後の日本の様子は、情報の曖昧さ、政府の決定の曖昧さ、と、全てが曖昧模糊としたままに、ひそやかにもんじゅが修理を始め、玄海原発は再稼動しそうで、なにかその静けさが、凶暴な暴力を内包しているような不気味な感じだ。
もののけ姫は、暴力沙汰の映画なので、観ていて楽しいものではないが、明確な筋道のあるものたちが明瞭に戦っているので、現実の不気味さから少し離れることができた。
願わくは、アシタカの腕のあざを持ったひとがいたとしても、抑制する勇気を持ち合わせていて欲しい。