チェロ奏者の憂鬱。。。

チェロ弾きの安野英之です。
演奏のほかアマチュアオーケストラ指導・指揮、音楽高校の非常勤講師などしています。

初稿と改訂版

2021-07-29 | 湖北オーケストラ
次の日曜日に湖北オーケストラで練習するシューマン:交響曲第4番には初稿と、それを改訂した版がある。

その2つを見比べて、どう改訂されたのかをぼんやりと眺めてみた。
わかりやすいのはまず1楽章冒頭。

初稿は1拍目から開始で、改訂版はアウフタクト(3拍目)開始。
結婚のうれしさから?強拍(1拍目)から開始してみたけど、ことのほか強すぎて弱拍(3拍目)開始にしたか、はたまた自身でピアノで弾いた時は程よいデクレッシェンドが1拍半で得られたけど、オーケストラで実演して見るともう1拍ないと弱くなりきらなかった??
微妙にオーケストレーションも違っているし、いろいろな想像がわく。



こっちは4楽章の主部直前の属和音保持の部分。


初稿ではごちゃごちゃしていて、あまり属音の保持効果が得られなかったのか?改訂版はすっきり。
また初稿にはこの和音のあとに明確とフィナーレと書いてあるのも興味深い。
個人的にはここに至るまでがすでに4楽章の序奏と思ってましたが・・・

ほかにも細かい違いがあったり、削除されたモチーフあったり、その逆も然り。
少しでもシューマンの意図をくみ取りたいので、もう少し眺めてみよう。
コメント
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