じ:「おぃ ばさん もどったど」 (おい ばあさん 帰ったよ) ば:「つれもしたか」 (釣れましたか) じ:「みっみれ つれたど そいも ふてっ こいにょが にひぃっ」 (見なさい 釣れたよ それも 大きい 鯉が2匹)
ば:「うんな もしたん ひったまげたが」 (どうしたことでしょう 吃驚しました) ※うんな もしたん:非常に驚いたときに使う感嘆詩
諸:「じさん さしかぃぶ じゃひが」 (おじいさん お久しぶりですが) じ:「もろさん あそび きちょったっか ゆっくぃしないよ」 (諸さん 遊びに 来ていたのか ゆっくりしなさい) 諸:「ふっとか こいにょが つれもしたな」 (大きい 鯉が 釣れたですね) じ:「もろさん いまかい こしたゆっで まっちょけよ」 (もろさん 今から 捌くので 待ってな) 諸:「かせぃ しもんそ」 (お手伝い しましょう) と、二人で、鯉捌きが始まりました。鯉の洗いに 鯉こく。
じ:「もろさん きゅは ゆっくしやいよ 鯉のしゃしんで のもわい」 (諸さん 今日は ゆっくりしなさいよ 鯉の刺身で 飲んど) ※昔は鯉のあらいは、鯉の刺身と言っていました。 諸:「きゅは くいまで きもしたから のめんとです」 (今日は 車まで 来ましたから 飲めません)
じ:「さしかぶいに きたったじゃから とまれば よかがな」 (久しぶりに 来たのだから 泊まれば 良いがな) ば:「じゃじゃ とまいやんせ」 (そうだそうだ 泊まりなさい) じ:「ばあさん 愛子に でんわし」 (ばあさん 愛子に 電話をしないさい ※愛子はもろさんの奥さんです。
と、飲み会が始まったのです。
諸:「うんめかしな 酢味噌に辛子、鯉の洗い」 (美味しいですね) 酢味噌に辛子、鯉の洗い) 諸:「こげな うんめもんな ねかっしがな」 (こんな おいしいもんは ほかにはありません)
じ:「うんめどが どっさい あっで えんりょ すんなよ」 (美味しいだろう 沢山 あるから 遠慮 するなよ) じ:「しょちゅも どっさい あっでな」 (焼酎も 沢山 あるからな)
諸:「霧島しょちゅ と 鯉のしゃしん」 (霧島焼酎 と 鯉の刺身) 諸:「こら どひこでん のんが でくいが よかっしか」 (こら いくらでも 飲め ますね 良いですか)
じ:「よかよか 霧島しょちゅは 白が 一番 うんめどが」 (良いよ良いよ 霧島焼酎は 白が 一番 美味しいだろう) 諸:「じゃひと やっぱい 白じゃひぃが」 (そうです やっぱり 白です)
霧島焼酎には、白、黒、赤、金と、ありますが、昔からの霧島フアン 俗に言うところの”つう”は、白しか飲みません。
白霧が一番、美味しいのです。 一番、美味しくないのは赤霧ですね。 当然、私も白霧しか飲みません。
ば:「鯉のみそっしゅいが できっしたど」 (鯉の味噌汁(鯉こく)が 出来ました) と、おばさんが、美味しい香りの鯉こくを出すのでした。 ※昔、鯉こくとは、言っていませんでした。
諸:「たまらん かざが しもんさ」 (たまらない 良い香りが しますね) と、諸さん鯉こくをすするのでした。
諸:「うんめも うんめ」 (本当に 美味しいですね) ※うんめもうんめ:強意を表現現するのに、都城では形容詞を重ねます。
おじいさんとお婆さんは、おいしそうに食べる諸県さんを見て、目を細めるのでした。 その夜は、遅くまで、宴会は続きました。
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