【目眩く儚い日々はこんな】第参夜 2009年09月25日 18時44分05秒 | 小説系 貞子の場合 リンリンとベルが鳴った。 貞子が昨日電話で話していた相手だろう。 では、貞子に意識をもっていこう。 よいしょっと。 …………。 「あぁ、健介くんだわ」 そう言って、貞子は長い黒髪を前に垂らしてから玄関に向かった。 ほとんど前が見えない。 が。それが来客を出迎える時の基本スタイルだった。 なぜなら彼女は人と目を合わすことが極端にニガテだったからだ。 廊下で . . . 本文を読む