読書記録

とりあえず、読了本をあげていくつもりです。
…もしかしたら、映画とか、ゲームとかまで…たどりつくのかww

B・ハーバード&K・J・アンダースン

2004年09月26日 | SF
「公家(ハウス)コリノ 1~3」
 フランク・ハーバードの息子による、プレデューンの完結編。
 いやあ、よかった。スリルに満ち、格式高く、哲学的でもあり…満足です。とはいえ、この3部作の1作目から、いや「デューン砂の惑星」から読んでないと、さっぱりわかりません、ってなる可能性が大だけどね。(公家アトレイデ、公家ハルコネン、そしてこの公家コリノと、3×3つーのは長いよなぁ/苦笑)
 ともあれ、デューンの時から、そして映画の時にも、好きだったレト・アトレイデが最初から最後までかっこよくて、ホントうれしくなっちゃいます。
 ただね、表紙が…。
 なんとかならんのか、このダサいイラスト。デューンの世界にこの安っぽい感じはないと、すごく思います。
 ま、あまりにもよかったので「デューン」が読みたくなった。ああ、手放すんじゃなかったよ(号泣)
 仕方ないから、映画をレンタルしてこよう!

長峰和子

2004年09月22日 | 音楽
「ピアニストのための音楽史」
 ピアニスト師弟系譜図、と銘打っているが、まったくもってその通りの内容。
 うーん、もっとリアル(?)なものを期待したのだけど、純粋にデーターだけでした。
 例えば、ショパン練習するなら、チェルニーじゃあだめで、やっぱりモシェコフスキーとかやらないといけないよね、でもって、コルトー版のショパンならまず大丈夫かな、って専門でやると普通に交わされる会話なんだが、ようするにそういうものの見方の為にある本…かな。
 たしかに、「系統」つーのは大事です。(もしくは、血統というべきかww)

A・M・ホームズ

2004年09月18日 | ミステリー(翻訳)
「私がアリスを殺した理由」

少女惨殺の罪で23年の獄中生活を送る「わたし」に送られてくる1通の手紙。それは<彼女>が少年を誘惑する詳細が綴られている。そしてそれによって次第に狂わされていく「わたし」…。

前半は、一体誰の視点で書かれているのかすごくわかりにくくて、混乱した。中盤から、すごく面白くて、「わたし」のトラウマがだんだん明確になってくるあたりはとてもよかった。
が、後半は…。
結局<彼女>の意味が中途半端だったように思う。

ダフネ・デュ・モーリア

2004年09月03日 | ミステリー(翻訳)
「レイチェル」

 早くに両親を亡くし、従兄に育てられた主人公。その従兄はイタリアで結婚し、そこで急逝する。その妻レイチェルを激しく憎悪するが、彼女に会ったとたん…。
 前半、つか、かなりよくあるパターンだよねって思うんだが、これがあまりによく出来てるのでどんどん引き込まれる。ホント、デュ・モーリアは天才だ。
 でもって、最後に…。こーいうオチをもってくることが出来るのは、モーリアだけだと強く思う。
 面白かった。でもこれって新訳だから、「このミス」とかの対象にはならないのかしら? いや今年出版されたっていうのは全部対象なのかな。私なら、間違いなく1位にするぞ。

ミネット・ウォルターズ

2004年09月01日 | ミステリー(翻訳)
「蛇の形」

 目の前で隣人が事故死し、それが本当は事故ではなく殺人だと直感してしまった主人公の闘い。
 すごかった。人間ってここまで醜悪になれるのか、それも明確な悪意があってでなく、コンプレックスや妬みとかの些細なことでなるのかと思った。そして、主人公の執念深さ。
 タイトルは殺された隣人がケツァルコアトルの像を持っていた、で、その行方が鍵になっているからなんだろうが、私には人の心に住む蛇、それもまた人によって様々な形なのだ、という意味に感じられた。