読書記録

とりあえず、読了本をあげていくつもりです。
…もしかしたら、映画とか、ゲームとかまで…たどりつくのかww

恩田陸【クレオパトラの夢】

2006年12月25日 | SF
クレオパトラの夢
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◆「クレオパトラの夢」

 「MAZE」の神原恵弥シリーズ2作目。

 舞台は函館で(H市になってますが、ばればれですww)恵弥の双子の妹を、不倫相手から離すためにやってきて、そこで殺人事件がおこる。

 相変わらずかっこいい恵弥なのだ。女言葉だけどww
 「MAZE」に比べると事件がはっきりしている、というか、明確なんだが、恵弥の存在そのものは希薄な感じがする。
 きっと、彼は「MAZE」のような異国の異様な状況にある時が、一番彼らしくて、日本で家族のそばにいる時は、それようのカバーをかぶっているのだろう。
 ってことで、これの裏テーマは、一般的な社会にうっすらと浮いてる恵弥の姿、なんではなかろうかww

 と、恩田陸作品を読むとよくNHKでやってた「少年ドラマシリーズ」を思い出すのだが、今回もずーーっとオーバーラップしていた。
 「タイムトラベラー」のなんともやるせない、切ない話の断片が、頭の中をぐるぐるしていた。

篠田真由美『水冥き愁いの街ー死都ヴェネチア』

2006年10月01日 | SF
水冥き愁いの街―死都ヴェネツィア 龍の黙示録
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◆「水冥き愁いの街」

 龍の黙示録シリーズ。

 ちなみにこれは、3部作の1作目です。このあと、トリノ、ローマと続くそうな。で、しっかり続きますよ、言い換えれば、完結してないので、そういうのは嫌って方はローマ編が出てから読みましょう。

 前々作でヴァチカンを裏切って龍サイドについた神父が、ヴァチカンに戻り、それを奪還するべくイタリアに渡った3人。ヴェネチアに住んでいるヴァンピルや、ヴァチカンの手のものや、色々入り乱れて忙しい。その間に、龍とトウコと神父の三角関係もあるので、盛りだくさんといえばよいのか。
 動きがある分、トウコやライルが活躍する分、前作より読みやすいというか、面白かった。
 でも、神父のね、性格が…。まぁ、悩むキャラなんだろうけど…。

 ま、そんなこんなで、毎度「次は文庫になってから買う」と思うのに、買ってしまう龍シリーズ。
 そして、トリノ、ローマと多分、買ってしまうんだろうなぁ。やれやれ。

篠田真由美『紅薔薇伝綺』

2006年10月01日 | SF
紅薔薇伝綺
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◆「紅薔薇伝綺」

 龍の黙示録の……何作目だ?ww

 舞台は、13世紀のイタリアの修道院です。
 タイトルもあれなので、かなり「薔薇の名前」を意識してるんでしょう。最後のほうにまともに出てくるし。
 
 しかし、最近だんだんクリモトカオル化してる気がするんですけど、篠田真由美。
 やたら美少年が出てくるし、ゲイっぽいし……。
 せっかくトウコというかっこいい女性キャラがいるんだから、そっちのベクトルを入れなくてもいいんじゃないかなぁと思います。

 で、これは……。
 なんつーか、中世の修道院を書きたかった、ってだけって感じです。
 すみませんm(__)m

池端亮

2006年09月24日 | SF
BLOOD+ 02 シュヴァリエ
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◆「BLOOD+ 02 シュヴァリエ」

 アニメのノベライズ、リクがディーヴァに襲われてサヤのシュバリエになってしまうところまで収録。
 なので、全体的に早いです。かなりはしょってます。(アニメの1話分が2行だたり)
 ま、そんなことどーでもいいや。この表紙!!!!
 ハジの陰険な目つきが最高です。表紙だけで、買った価値あり。中のイラストもよいです。サヤばっかりとかじゃなくて、わりと満遍なく出演人物を描いてるあたり好感度高い。
 箸井地図氏の絵、好きですわ。

 と、ほとんど感想になってませんが…。
 でも、ノベライズなんだから、もう少し丁寧に話を進めて欲しい気はします。それともアニメのほうで言いたいことは全部語ってるってスタンスなのかな。

漲月かりの

2006年09月24日 | SF
BLOOD+ ロシアン・ローズ (2)
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◆「BLOOD+ 2 ロシアンローズ」

 ロシアでのサヤとハジの戦いの続き。

 うーーーーーん。
 やっぱり意味わかんないや。単に美少年を並べて、適当に話つくっただけって感じです。とりあえず、危ない感じのDIVAは楽しめましたが。
 でも、ラスプーチン=翼手というのは、面白かった。確か、始めに毒殺されて、刺されて殴られて射殺されて最後に川に投げ込まれたとかなんですよね、ラスプーチン。翼手ならそれでも死なないよな。
 うむ。もしかして、この話が残ってるから、ロシアを舞台にしようってなったのかな?

真説 ラスプーチン 上
真説 ラスプーチン 上
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沼野 充義 望月 哲男 エドワード ラジンスキー Edvard Radzinsky
NHK出版 (2004/03/27)
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真説 ラスプーチン 下
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恩田陸

2006年08月27日 | SF
ロミオとロミオは永遠に〈上〉
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ロミオとロミオは永遠に〈下〉
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◆「ロミオとロミオは永遠に」
 
 地球に日本人だけになって、汚染物質の除去をやっている未来。エリートになるべく大東京の高校にやってきた主人公達。そこは、20世紀のサブカルチャーの世界だった。

 あらすじ書くのに苦労するよww
 読んでるときは、面白かったんだけど、だからどうよって言われると困る。20世紀のサブカルチャーて、恩田陸と同年代なのですごくよくわかるんだけど、でも、だからどうよ??
 結局、最初から最後まで謎な作品なのであった。
 

漲月かりの

2006年05月19日 | SF
BLOOD+ ロシアン・ローズ(1)

◆「BLOOD+ ロシアンローズ1」

 アニメBLOOD+の前日譚。

 先のノベライズはスニーカー文庫でした。
 で、こっちはビーンズ文庫。……イラスト多すぎ。でもって、綺麗な少年多すぎ。うーん、あんまり美少年で全体的に年齢層が低いと、リアルティがなくなるんだが、こういうタイプのものではそれは無問題なんだろう。

 しかし、気になるのがサヤの髪の長さ。
 アニメによるとベトナムでは長かった。沖縄で目覚めてから切ったみたいだが、ロシアンローズではすでに短い。革命前のロシアなのに。あの時代で女性であれだけ髪短いのは、猥褻罪になるぞ。
 って、リアルティがないって根本に戻るのか。

 萌え小説でかまわんのだが、もうちょっとなぁ。
 
 ま、ハジがかっこよかったらいいのよ<無理矢理

池端亮

2006年05月19日 | SF
BLOOD+ 01 ファーストキス

◆「BLOOD+01」

 ホラーにすべきか、迷ったがここは一応SFということでww

 アニメ「BLOOD+」のノベライズ。
 ノベライズを買ってしまうぐらい、はまってるのよ。いやあ、ハジがよくってねぇ。漫画も出てるんだが、漫画になるとハジの陰険そうな目元が、二重のくっきりはっきりさんになってて、それは違う!!と握りこぶししたくなるのだ。
 ともあれ、沖縄編の終わりのところまで。
 ジョージの最期のところは、なけた。

 あああ、DVD買おうかなぁ(苦笑)

恩田陸

2006年02月12日 | SF
ねじの回転―February moment (上)   ねじの回転―February moment (下)
「ねじの回転」

 恩田陸の描く、226事件の真相(?)

 何かに似てるつか、何かを思い出すのだがと、ずーーーと思ってて途中で「小松左京だ!」と思い出したけど今度は作品名が思い出せない。でも↓だと思うんだ。「落ちても落ちても決して砂のなくならない砂時計」とか「平面で横幅がまったくない物体」とか物理的に不可能なものが出てきて、それがタイムマシンかなにかの象徴かなんかになっていた話。
 話がいきなりそれたが、恩田陸の作品はこんな風に「昔読んだあれ」っぽいのが多い。多分、年齢的にも同じようなものを読んだり見たり聞いたりしてきたのだろうなと思う。でもって、他の作家だとそういうのをあまり出ないようにしてるけど、恩田陸は出ている。きっと、これが好きだったという気持ちが抑えられないんだろうな。つか、恩田陸の作品って根底に「こうやって書くことができるのが嬉しい」っていうのがあると思う。だから、読んでて気持ちいいというか、感動するんだと思う。

 と、「ねじの回転」そのものからはずれっぱなしだが…。
 最後がね、よかったですよ。
 すごーくよかった。

神への長い道
神への長い道
posted with amazlet on 06.02.12
小松 左京
徳間書店 (1989/12)



山尾悠子

2005年05月28日 | SF
オンライン書店ビーケーワン:ラピスラズリ
◆「ラピスラズリ」
 3枚の銅版画から導かれる<冬眠者>の話。
 短編集だが、連動している。連動してるが、明確な連結はない。<冬眠者>という糸では繋がっているが、では<冬眠者>とは何なのか、ということは明らかにされない。
 という訳で、とても読者に不親切な作品。が、昨今の明確すぎる、というかすぐに単純化、記号化していこうとする流れにいるとすごく新鮮に映る。つか、のめりこむ。久々に小説世界と現実とをワープするっていうか、そんな別次元に身体をもっていかれる感じを受けた。
 おそるべし、山尾悠子。
 
 と、この本はものごっつ美麗本です。
 箱入りはあれとしても、今時パラフィン紙で包んでいて、布張りの表紙だよ。完全に、マニアが買うのを見込んでますねww
 ともあれ、ここまで美しいと意味もなくいつまでもぱらぱらめくっていたいです。と、人には貸せません(苦笑)

恩田陸

2005年05月05日 | SF
劫尽童女
◆「劫尽童女」
 裏表紙のストーリー読んで、「ファイアースターター(S・キング)まんまじゃん」と思ったら、本文の最後に自身で挙げてました。ようするに、リスペクトってことですか。
 父によって超能力を与えられた少女が、組織と闘う、って話なんだけど、ファイアースターターのような身を引き千切られるような切なさはない。むしろ、「大人は子供を守ることが仕事」(from 鋼の錬金術師)的なものを感じる。うむ、その辺が恩田陸が恩田陸たるところなのか。つか、単に日米の違い?
 話の展開で、おおって思わせるところは結構あるんだけど、なんか深さがないのはなぜなんだろう。と、この終わり方は、ちょっとないよねって思うです。まだ続けるつもりならいざ知らず、でも、続きそうでもないんだよね。

 にしても、私はキングの一番は「ファイアースタータ」ーと「デッドエンド」だと思ってるんだが、映画化されて一番どーしようもなかったのが、「ファイアースターター」だった…(涙) 主演したバリモアちゃんも、隠したい過去になっているに違いない。
ファイアスターター (上)ファイアスターター (下)

B・ハーバード&K・J・アンダースン

2004年09月26日 | SF
「公家(ハウス)コリノ 1~3」
 フランク・ハーバードの息子による、プレデューンの完結編。
 いやあ、よかった。スリルに満ち、格式高く、哲学的でもあり…満足です。とはいえ、この3部作の1作目から、いや「デューン砂の惑星」から読んでないと、さっぱりわかりません、ってなる可能性が大だけどね。(公家アトレイデ、公家ハルコネン、そしてこの公家コリノと、3×3つーのは長いよなぁ/苦笑)
 ともあれ、デューンの時から、そして映画の時にも、好きだったレト・アトレイデが最初から最後までかっこよくて、ホントうれしくなっちゃいます。
 ただね、表紙が…。
 なんとかならんのか、このダサいイラスト。デューンの世界にこの安っぽい感じはないと、すごく思います。
 ま、あまりにもよかったので「デューン」が読みたくなった。ああ、手放すんじゃなかったよ(号泣)
 仕方ないから、映画をレンタルしてこよう!