読書記録

とりあえず、読了本をあげていくつもりです。
…もしかしたら、映画とか、ゲームとかまで…たどりつくのかww

塩野七生

2005年01月23日 | 歴史
塩野七生ルネサンス著作集 7 わが友マキアヴェッリ
塩野七生著

◆「わが友マキアヴェッリ 塩野七生ルネサンス傑作集7」
 ルネサンス傑作集の最終巻。
 長かったよ(苦笑)
 同じモノカキのマキアヴェッリを主人公にして、塩野七生は時に熱く、また冷静に、寄り添い、離れ、相反する要素を同時に描いたように思う。というか、そのようにしか書けなかったというべきか。
 このルネサンス傑作集は、個々ですでに文庫オチもしている。けれど、こうやってまとめて読むことでルネサンスというものがわかってくる気がする。それは、宗教からも国からも唯一縛られることを拒否した時代。だからこそ、チェーザレ・ボルジアのような徒花が、そしてマキアヴェッリのような知性が、そしてヴェネチアのような個性が、生きたのだと思う。
 これは、ぜひまとめて読んで欲しいです。
 でもって、やっぱり私の好きな男の原点は、チェーザレです<殴

グレアム・グリーン

2005年01月04日 | 文学ww 翻訳
負けた者がみな貰う(ハヤカワepi文庫)
グレアム・グリーン

◆「負けた者がみな貰う」
 さえない中年会計士が再婚するのに、その会社の社長が気紛れで高級リゾートに誘ったゆえに、ギャンブルにのめりこんでいく話。
 雇われてるがゆえに、とんでもない気紛れに振り回される切なさや、どんどんギャンブルにのめり込んでいき、新婚の妻との関係もぎくしゃくしていく、その様の描き方が…やっぱ上手いよね、グリーンは。
 グリーンは、作品をノベルとエンターテイメントって分けていたらしい。でもって、これは後者。
 短編の類になると思うし、昨今の刺激ばかりが目立つようなものたちに比べると、おっとりとした古きよき時代のジェットコースター、いや観覧車、のようだけど、結末への着地が素晴らしい。もう完璧ですね。

井上雅彦 編

2005年01月02日 | ホラー(邦人)
チャイルド―異形コレクション〈7〉
◆「チャイルド 異形コレクション7」
 総勢23名による子供を題材にしたホラーアンソロジー。
 萩尾望都さまが描いてるっていうので、買いました。で、違うもーさまの作品集で読んだやつだったけど、何回読んでももーさまは深いです。
 子供でホラーってなると、かなりパターン化されてるような気もするのだけど、パターンだなって思わせるものはそれなりに、目新しいものは新しく、いい作品集めてると思います。
 でも、作品の扉にいちいちある絵が、うーん、多分この異形コレクションのウリなのかもしれないけど、私にはちょっと邪魔。絵、そのものは面白かったんだけどね。結構、アクが強いからへんに先入観がはいってしまった。
 と、これがあるゆえに、オタク度が倍になってるとも思いましたww