読書記録

とりあえず、読了本をあげていくつもりです。
…もしかしたら、映画とか、ゲームとかまで…たどりつくのかww

花咲ける騎士道

2005年10月30日 | DVD
花咲ける騎士道 スペシャル・エディション
★★★★★☆☆

 イントロダクション:

ルイ15世統治下の18世紀フランス。王たちが戦争に明け暮れる中、プレイボーイのファンファンは次から次へと美女を渡り歩いては、結婚の危機を巧みにかわしながら自由な恋愛を楽しんでいた。だがある日、いつものようにうら若き乙女をモノにしたところ、運悪くその父親に捕まり結婚を強制されてしまう。そんな時、彼の前に手相占いをする黒髪の美女アドリーヌが現われ、“貴方は王女と結ばれる運命にある”と予言する。この言葉を真に受けたファンファンは、軍隊に志願することでなんとか結婚の義務から逃れるのだった…。


 面白かった!!!

 原題は「ファンファン・ラ・チューリップ」 もしかして、史実にあった話かと(ルイ14世あたりのフランス史は、どこまで本当なのかよくわからんことが多い。仮面の男とかね)思ってクグってみたら、リメイク作品だと判明。そっか、それでこのタイトルなのか。
 …って、タイトルで損してると思うんだけど。
 ともあれ、ストーリーは単純で、主人公に都合よくすすむ。でも、風景や服装や、城とか、細かいところをきちんと押さえているので、おとぎ話としてきちんと成立している。実際にはリアルじゃないところで、リアルに感じさせるのって、テクニックだと思う。
 剣技も全くワイヤーはなしww でもここまでやれるって非常によかったす。

デボラ・クロンビー

2005年10月29日 | ミステリー(翻訳)
警視の不信
◆「警視の不信」

 クロンビーの警視シリーズの8作目。
 今回は、警視キンケイドが主役じゃなくて、警部補になったジェマが主人公です。

 大手アンティークショップのオーナーの妻が惨殺され、その事件を追うジェマ。キンケイドは、自分の所轄で起きた別の殺人事件との関連を調べ始める。
 色々あって、すんなりといかないキンケイドとジェマだけど、今回は前進しました。この二人のというか、二人の家族(それぞれに前の結婚での子供がいる)の進展もこのシリーズのポイントだね、と改めて実感。
 が、今回は、スコットランドヤードに、ノッティングヒル署と、警察関係でも人が倍増で、他にも回想とかなんとかで、やたら人が多くて、それも女性なのか男性なのかよくわからない名前とかもあって、とっつきがしにくかったです。

 ともあれ、このシリーズ、読むと、「いいお茶の時間がすごせました」って気分になる。
 はずれはないので、おすすめです。

東雅夫 編

2005年10月29日 | ホラー(邦人)
闇夜に怪を語れば―百物語ホラー傑作選
◆「闇夜に怪を語れば」

 百物語ホラーのアンソロジー。

 遠藤周作、森鴎外、村上春樹といった、ホラーとは無縁のような作家がはいってるのがミソ。
 ようするに、人は「語る」のが好きなんですな。それが、怪談だとなお好きなのか、って思った。「リング」だって、最初は主人公に怖かった話を「語る」ところから始まっていた記憶があるんだが…。

 なかなか怖かったです。
 それも、遠藤周作と、村上春樹。両方とも別のところで既に読んだことある短編だったので、ちゃんと筋もオチも知ってるのに、怖かった。も、しばらく雨の日にタクシー乗れないし、夜の学校はいけない(絶対いかないけどさ)
 春樹の「鏡」は、ドアの壊れた音、っていうのが不気味にたまらく怖い効果を上げてるんだけど、それって私だけなのかな。でもって、やっぱりこれは効果狙った表現なんだろうか? 気になる。

東雅夫 編

2005年10月29日 | ホラー(邦人)
血と薔薇の誘う夜に―吸血鬼ホラー傑作選
◆「血と薔薇の誘う夜に」

 吸血鬼ホラーのアンソロジー。

 っても、日本人のばっかりなので、ゴシックで耽美って感じじゃない。土着的で湿り気たっぷりで、怖いww こうやって並べると、ずいぶんからっとしてると思っていた新井素子のでさえ、湿度が高いのに気づいた。
 和風は、和風で、ジャンルを確立してるんですなぁ。

 余談になるが、解説で、もー様の「ポーの一族」が「戦後世代の吸血鬼観に計り知れない影響を及ぼした」と位置づけていた。もー様は、偉大なのである。

センターステージ

2005年10月23日 | DVD
センターステージ コレクターズ・エディション
★★★★☆☆☆

イントロダクション:

「クルーシブル」のニコラス・ハイトナー監督が、名門バレエ団のセンターステージに立つことを夢見る若者たちの姿を描いた青春群像劇。ジョディの夢は、名門バレエ団“アメリカン・バレエ・カンパニー”のプリンシパル・ダンサーになること。晴れて練習生となった彼女は、期待に胸をふくらませニューヨークへとやって来た。しかし、練習初日、舞台監督ジョナサンは“最終的に残れるのは男女3人ずつ”と言い放つ。その日から、つらく厳しいレッスンが始まった……。


 大好きなバレエものだ!
 しかも、クラッシクバレエのシーンが多いww 最近ねぇ、こーいうバレエものでも、モダンが多くてそれはそれでもいいんだけど、やっぱりねって思うのよ。「リトルダンサー」の最後も、あの白鳥はないだろうって思ったんだが。
 ストーリーはありきたり<をい
 優等生だけど精神的に疲れてる子、黒人で自我がしっかりしてるというより過剰に自己防衛してる子、そしてさえない主人公。
 ありきたりだし、深さがないんだけど、結局バレエシーンでまぁいいかってなるのであった。
 にしても、リハーサルで衣装つけずにするのは、さすがにおかしいと思うよ。
 まぁ、微妙にネタバレっぽくなるからやるにやれなかったんだろうけど。

フェイ・ケラーマン

2005年10月16日 | ミステリー(翻訳)
逃れの町
◆「逃れの町」

 リナ&デッカー、シリーズの7作目。
 待ってたよぉ!!

 ダイヤモンドディーラーの失踪と、リナの旧友の失踪。何のつながりのない事件が、ダイヤモンドディーラーの世界と、イスラエルという場所とで、交錯していく。
 すっごく、面白かった。
 二人の関係は相変わらず。でも、妊娠中だったり出産直後だったりした前、前々作に比べるとリナが活躍してます。が、デッカーはやっぱり、尻にひかれてるww
 ダイヤモンドディーラーの世界のしくみとイスラエルの社会(ユダヤ社会というべきか)にかなり深く踏み込んでいる割に、堅苦しくなく、きっちりとエンターテナーに仕上げてるところは、フェイの実力がものをいってるって感じ。
 と、最後が非常に非常によかったです。どうよかったかは、ネタばれになるので書かないけど、「贖いの日」の時もそうだったが、フェイは締めが上手い。
 
 このシリーズ、まだ読んでない人は、人生損してるよww
 
 …この作品は、1994年に発刊されている。その後、フェイはきっちり毎年1作づつ上梓している。リナ&デッカーシリーズも、あと8作出ている。
 この後、ちゃんと翻訳が出るんでしょうか?? 
 作品一覧が出てるとよく「来春、本社で発刊予定」とかって入ってるけど、1995年にでた8作目にそれはなかった。
 …不安だ。

 お願い! 東京創元社さま!! 次を早いとこ出してください!

贖いの日

スティーブン・キング

2005年10月10日 | ホラー(翻訳)
回想のビュイック8 (上)   回想のビュイック8 (下)
◆「回想のビュイック8」

 警官だった父の死後、勤務していた警察署にアルバイトに来ていた息子が、倉庫に置かれているビュイック8のようだけれど、車でなく、この世のものでもない「もの」について話を聞く。

 現在と過去が交錯していく作法は、キングの独断場って感じ。
 やああ、面白かった。やっぱりキングは面白い。
 で、ちょっと思ったんだが、キング作品って「大人が大人の役目をきちんとする」っていうのが裏テーマのように感じる。子供が、大人の役割をしなくちゃいけないような状況は間違っていると明確に打ち出してきていると思う。
 ま、キャリーのように、あそこまでどうしようもない母親だと子供は破綻するしかないんだけどね。
 映像化すると非常に面白そうなんだけど、見たらがっくしくること間違いないって気もするww
 にしても、キング、ちょっと作風変わったかな。つか、丸くなったというべきか。
 やっぱり、大事故とかすると人生観も変わるのかもしれないね。
キャリー

砂と霧の家

2005年10月10日 | DVD
砂と霧の家 特別版
★★☆☆☆☆☆

 イントロダクション:

美しい夕陽が臨める海辺の一軒家。亡き父が遺したこの家に独りで住む女性キャシー。彼女は結婚生活が破綻して夫に去られ、仕事もせず悲しみに暮れていた。そして、そんなキャシーに追い打ちをかけるように、わずか数万の税金未納が原因で家を差し押さえられてしまう。それは間もなく行政の手違いと判明するものの、家は既に他人の所有となっていた。新しい家主となったのはベラーニ元大佐の一家。彼らは政変でイランを追われ、アメリカに亡命してきた。ベラーニは愛する妻ナディと息子のため、この家で人生をやり直すことを決意していたのだが…。


 全く、救いのない映画っていうのはこれか。
 私としては、大佐とその家族に同情してしまった。なんつーか、昔の栄光にしがみついている愚か者、的ではあるんだけど、気骨があるからね。と、微妙に入り組んでくる差別の数々。
 結局は、キャシーが悪いんじゃんと、私なりの結論<をい
 ジェニファー・コネリーは、ちっともいい作品に出ないねぇ。つか、何に出ても貧乏くさい気がするのはなぜ??
 

望月俊孝

2005年10月10日 | 学術
幸せな宝地図であなたの夢がかなう―きっと! 今日から人生が変わる
◆「幸せな宝地図であなたの夢がかなう」

 コルクボードに、自分の夢とか欲しいものとか貼って、毎日毎日眺めていたらそれがかなうという、極端に言えばそれだけ。
 目標を常に意識するとか、何に対してもポジティブでいるっていうのは、確かに効果あるだろうし、それを具体的に表示していれば結果に繋がりやすいかもしれない。
 ってことで、私もやってるんだが(ww)とりあえず今回はカーテンをゲットした。
 うちのカーテンは、ごっつ古いし汚い。で、こないだ広告をちょきちょきして、くだんのボードに貼り付けておいた。
 今日、○○スコに行ったら、安くて綺麗で、欲しかったよーなカーテンがあった。しかも私は10%OFFのクーポンを握っていた。
 そんなのたまたまと思うのは簡単だが、こーいうのが積み重なって幸運がくるのだと私は信じたい。

 って、全然本の感想じゃないけど。
 しかもカテゴリーに苦しんで、学術になんてしちゃってるしww
 
 読み物としては、文が平易すぎて物足りないにつきる。
 最近、風水の本とかも読んでいるけど、皆、文が平易。まぁ、平易じゃなきゃ、実践できないだろうし、平易だからこそ売れるんだろう。
 やれやれ

ボストン・テラン

2005年10月02日 | ミステリー(翻訳)
凶器の貴公子
◆「凶器の貴公子」

 ボストン・テランの3作目
 ある青年が死に、その青年から角膜を移植された男が、青年の死の真相を探る。
 
 すごーーーーーくよかった。
 読み終わってしばらくぼーーっとしてしまった。いやあ、こういうのって久しぶり。
 登場人物が多いのと、その全ての主観が描かれるし、外国人の名前って覚えにくいし(ある人には姓で呼ばれ、ある人には名で呼ばれたりすると、さらに混乱ww)テラン調といえる長文詩の文体は先になかなか進んでくれないし、なんだかんだと読みにくいんだが、硬い食べ物が美味しいみたいに、美味しいテランなのであった。
 キャラの造詣が深いね。
 エシーが非常によかったです。うん、テランの描くヒロインは、なにもかもひっくるめて抱え込んでいく強さと美しさを持っている。
 ホント、すごいよかった。
 今年の「このミス」はこれで決まりだ!ww

ゴールデン・ボーイ

2005年10月02日 | DVD
ゴールデンボーイ
★★★★☆☆☆

 イントロダクション:

ロサンゼルス郊外の住宅地に住むトッド・ボウデンは、スポーツ万能で成績優秀な高校生だったが、ある日、元ナチスの将校である老人クルト・ドゥサンダーと出会う。“吸血鬼”という異名を持つ戦争犯罪人ドゥサンダーはその消息が不明とされていたが、名を変え自分たちの町でひっそりと暮らしていたのだ。トッドは、真相を暴露しない代わりに、過去の話を強要する。収容所では何があったのか、虐殺はどのようにして行われたのか、と。だがトッドの度重なる要求はドゥサンダーの過去と彼の心の闇を甦らせることになっていった……。


 キング原作の映画化。
 原作がすごくいいと、映画はねぇって定石通り(苦笑)
 つか、これじゃあ一体何がホラーなのか、伝わってこないように思うんだが。とはいえ、よくできていると言えると思う。つか、むしろへんに掘り下げなかった故に、イアン・マッケランの演技力が凄みを増してたように感じる。
 ようするに、これもイアン・マッケランの演技を堪能する映画ってことですかww
 トッド役の男の子も掘り出し物的に、よかった。度胸がすわってるっていうか、マッケランに食われてなかったものね。ゴッド&モンスターの相手役とはちょっと違うか。