読書記録

とりあえず、読了本をあげていくつもりです。
…もしかしたら、映画とか、ゲームとかまで…たどりつくのかww

小川洋子

2005年02月24日 | 文学ww 邦人
薬指の標本(新潮文庫)小川洋子著

◆「薬指の標本」
 「標本室」で働く少女と、そこの主の…一応恋愛小説なのかな。靴に象徴される<封じ込められる>という感覚が、恋愛の切ない閉塞感と上手くシンクロしていると思う。フランスで映画化も決まってるそうだが、納得である。うん、邦画の雰囲気じゃないよね。
 多分、「妊娠カレンダー」以来の小川洋子だと思うんだが、文章が洗礼されていて、驚いた。妊娠カレンダーではそういう印象は全くなかったのに。
 地道にがんばってきたんだねぇ。

村上春樹 他

2005年02月22日 | ノンフィクション
地球のはぐれ方村上春樹著・吉本由美著・都築響一著

◆「地球のはぐれ方」
 地球の歩き方じゃなくて、はぐれ方、ってところが、しぶい!
 村上春樹、吉本由美、都築響一の三人が、近場の秘境を歩いた旅行記(?) 名古屋、ホノルル、江ノ島、熱海、サハリン、清里、ってこのラインナップを見ただけでも、一筋縄ではいかないってわかるだろう。
 で、ただ、行ったというだけでなく、秘境たる意味を3人それぞれに考えているのが、面白い。
 これ読んで、熱海と江ノ島にはぜひ行ってみたくなりました。ああ、ホノルルもいいなぁ。名古屋はいいや。どう考えても、あの食事にはついていけそうにないものww

若竹七海

2005年02月18日 | ミステリー(邦人)
死んでも治らない(光文社文庫)若竹 七海

◆「死んでも治らない」
 元警察官、大道寺圭は退職後本を書いて作家になった。それをきっかけに、様々な事件に巻き込まれていく。
 短編集だけど、すべての事件が繋がりがあって、むしろ長編みたいな雰囲気になっている。いわゆるコージーハードボイルド、にカテゴライズされるらしいが、圭のクールさが非常によくあっていて、面白かった。次作出たら買うよww
 でも、ちょっと血なまぐさかったかな。

森博嗣

2005年02月17日 | ミステリー(邦人)
有限と微小のパン(講談社文庫)森博嗣〔著〕

◆「有限と微小のパン」
 S&Mシリーズの最終作(?)
 巨大テーマパークを舞台にした連続殺人に挑む二人。
 うーん、話は面白いんだよね。でも、真賀田四季の執着がさっぱりわからん。つか、すごい違和感があるんだけど。まぁ、そうしないとストーリーが成立しないのは理解できるんだけど、そこまで天才でありながら、いくら倫理観が常人を超越してるからって、これ、なのかなぁ。
 結局、天才の考えてることってわかんないよね、っていうのが免罪符になって、それで誤魔化されてる気がするんだけど。
 と、やっぱり最後まで好きになれない萌絵なのであった(苦笑)

森博嗣

2005年02月14日 | ミステリー(邦人)
月は幽咽のデバイス(講談社文庫)森博嗣〔著〕

◆「月は幽咽のデバイス」
 Vシリーズの3作目。古本屋で買ったので、2作目がとびました。やれやれ。
 なので、いつの間にかタッグを組んでる紅子と保呂草にとまどいつつ、それでも1作目に比べると、キャラに慣れたのか、すんなりと読めた。
 つか、S&Mからすると、妙な軽さがあって、というか、地に足が着いてない感じがあって、むしろそれゆえに好感度があるように思う。
 個人的には、祖父江七夏に同情してしまうのであった。

森博嗣

2005年02月10日 | ミステリー(邦人)
黒猫の三角(講談社文庫)森博嗣〔著〕

◆「黒猫の三角」
 Vシリーズの1作目。(なんでVシリーズなのか、さっぱりわからんかったが、主人公が紅子で、VENIKOだかららしい<S&Mと同じ理屈か>しかし紅子は、BENIKOと違うのか?? 納得がいかんですが)
 タイトルで買いましたww
 話自体は、結構面白く読んだんだけど、どーして読めない名前が多いんでしょうねぇ、邦人のミステリーって。よく翻訳もので<名前が覚えられない>って嫌う話を聞くけど、邦人でそれはないでしょ、って名前の方が私は無茶だと常々思ってるんだけど。