読書記録

とりあえず、読了本をあげていくつもりです。
…もしかしたら、映画とか、ゲームとかまで…たどりつくのかww

トレヴェニアン

2006年02月25日 | ミステリー(翻訳)
シブミ〈上〉
シブミ〈上〉
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トレヴェニアン Trevanian 菊池 光 早川書房 (2006/02)


シブミ〈下〉
シブミ〈下〉
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トレヴェニアン Trevanian 菊池 光 早川書房 (2006/02)

「シブミ」

 画像がなかったので、単行本を出してますが文庫ででてます。
 覆面作家トレヴェニアンが、2005年の12月に亡くなったことを、近々公開になる映画「ミュンヘン」とのかねあいで、どーんと再販されてます。

 なぜにミュンヘンなのか、前置きを書くと長くなるのではしょりますが、幼年期を日本ですごした暗殺者ニコライ・ヘルを主人公にしたサスペンス。導入とかでハリウッド的な派手なアクションを期待すると肩すかしをくらいます。中盤は青春小説ですな。
 にしても、トレヴェニアンはすごい。
 ヘルは、すでに引退した暗殺者として登場するのだけど、もうその設定からしてシブイ。日本で育ち、囲碁を通して、シブミの境地にいくことを目標としているヘル。その洞察は日本人以上に日本人です。
 日本を舞台にした海外小説はいくつかあるけど、どれも???な部分がある。が、これは違和感が全くなかったです。

 最初はちょっとなんだか読みにくい。
 「ワイオミングの惨劇」も最初がちょっとしんどかったので、多分トレヴェニアンはそういうタイプの作家なんだろう。
 でも、あとはぐいぐいとひっぱっていってくれます。
 最後の最後まで、息が抜けない。

 ああ、いいもの読んだぜ。

DVD クリムゾンリバー2 黙示録の天使たち

2006年02月25日 | DVD
クリムゾン・リバー2 黙示録の天使たち デラックス版
ジェネオン エンタテインメント (2004/12/22)
売り上げランキング: 16,450

★★★

 フランスの田舎の修道院の壁から、張り付けされた男の遺体が見つかる。

 クリムゾンリバー1がそうだったように、宗教色の強いサスペンス。でも、ちっとも敬虔な気持ちにならないのはなぜ? うーん、「エンゼルハート」のほうが、宗教くさくて、怖かったぜ。1も、なんか中途半端なんだよねっておもったけど、2も中途半端。多分、これは内容は無視して、単なるアクションとして楽しむ映画なんだろう。
 でも、美術はすごかったよ。
 遺体とか、教会とか、すごくこっていてすごく綺麗だった。(遺体はリアルすぎてエグかったが)
 美術がよかったので、おまけの★ww

 にしても、ジャンレノの相棒、レダって名前なんだが、レダって女名前と違うのかな。前作も気になっていたんだが、その点へのつっこみは全くなかった。でもって、今回もない。
 うーん、気になる。

エンゼル・ハート
エンゼル・ハート
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ジェネオン エンタテインメント (2003/02/21)
売り上げランキング: 4,128


DVD 鋼の錬金術師

2006年02月18日 | DVD

劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者 (通常版)
アニプレックス (2006/01/25)
おすすめ度の平均: 5
5 通常版!

★★★★★

 ハガネの映画です。
 TV版で扉の向こうとリアル(?)世界とに離れ離れになってしまった兄弟。一体どうクロスするのかと思ったらこーきましたww

 こういう原作があるけど、原作世界とベクトルが違ってしまった作品って、かくっとくるやつが多いんだけど、これはすごーーーくよくできてます。原作者の荒川氏もよく勉強してると思うけど、アニメスタッフもすごく研究してると、そういうのがすごく伝わってきます。

 まぁ、TVであれだけ号泣していた私なので、覚悟はしてましたが、やっぱり号泣しちまったよ。ちくしょう、やられた。
 でもって、やっぱりホーエンハイムパパが好きですわ<オヤジすきーww

 しかし、この路線はまだ続くんでしょうかねぇ?
 すっかりアニプ○クスの稼ぎ頭になったハガネなので、これで終わりってことはないと、ええ、話がどうのとかじゃなくて経済的な問題で、続くのではないかと思ってるんですけどね。
 とかなんとかっても、兄弟とウィンリーちゃんには幸せになってもらいたいです。

ロバート・ゴダード

2006年02月18日 | ミステリー(翻訳)
最期の喝采
「最期の喝采」

 ゴダード様の新刊でございますww

 落ち目の舞台俳優トビーが、地方巡業先で離婚調停中の妻に助けを求められる。それをきっかけに、離婚成立後妻と結婚しようとしている資産家の一族の闇が浮かんでくる。

 ゴダードなので、やっぱり巻き込まれ型でございます。
 が、今回の主役は微妙に骨があります。でも、ヘタレなところはヘタレなんだけど<をい
 ここんとこ、うーんゴダードもいまいちだわねぇ、と思ってたけどやっぱりゴダードはすごい。やるじゃん、ゴダードっつーのを実感させていただける本でした。
 ま、私はゴシックなゴダードが一等すきなんですけどねww

 最後の一行まで、しっかり生きてます。

 山椒は小粒でもぴりりと辛いってとこでしょうか。

古川日出男

2006年02月12日 | ミステリー(翻訳)
オンライン書店ビーケーワン:二〇〇二年のスロウ・ボート
「2002年のスロウ・ボート」

 村上春樹で一番好きなのは「中国行きのスロウボート」の中の「土の中の彼女の犬」である私としては、「中国行きのスロウボート」のリミックスだと聞いて、読まずにはおれまいと買いました。
 でも、当たり前だけどそのものは出てきません。が、読み終わったら「確かにリミックス。でもってリスペクトだな」と思った。
 内容を簡単にいってしまえば、主人公の「出トウキョー」の物語り。で、単にセンチメンタルな追想かと思えば、しっかりしかけもあって、面白かった。
 うーん、こうなるとリスペクトがかえって邪魔じゃないのかな?
 が、実際単行本から文庫化になるときに、わざわざタイトル変えてるんだよね。うーん、このタイトルの方が売れるから? それともどーしてもリスペクトを宣言したかったから?? 
 微妙。

オンライン書店ビーケーワン:中国行きのスロウ・ボート

北森鴻

2006年02月12日 | ミステリー(邦人)
緋友禅―旗師・冬狐堂
「旗師・冬狐堂 緋友禅」

 旗師とは店舗をもたない古物商。
 骨董業界を舞台に、冬狐堂こと宇佐美陶子が数々の事件を解く。

 解くつか、巻き込まれます。
 作中で友人に「トラブルメーカー」呼ばわりされてましたが、ま、そんな感じ。名探偵コナンぐらい巻き込まれてるよww
 北森鴻は民俗学者那智を主人公にしたシリーズもあって、それも面白いけど、私はこっちのほうが面白かった。うん、那智の男言葉がねぇ、なんか無理があってさ。ドラマ化されて、それをつい見てしまったゆえに、余計に…。
 陶子は年齢も40過ぎ(?)でPTOもしっかりしてるので、そのあたりは高感度たかい。でもって、離婚暦もあるんだけど、その話はまだ出てこないので、次を楽しみにしております。
 トリックも、骨董ゆえにってところが生かされていてよかった。なかなかお勉強になりました。でもって、○○ってあると某TV番組を思い出して、そーいやあーいうのあったなと、具体的に映像を結ぶことができるので、ある意味これも時代が生んだ作品ってことなんでしょうかねぇww (映像を全く感じられないと、ちっと辛いかなって思うよ)

恩田陸

2006年02月12日 | SF
ねじの回転―February moment (上)   ねじの回転―February moment (下)
「ねじの回転」

 恩田陸の描く、226事件の真相(?)

 何かに似てるつか、何かを思い出すのだがと、ずーーーと思ってて途中で「小松左京だ!」と思い出したけど今度は作品名が思い出せない。でも↓だと思うんだ。「落ちても落ちても決して砂のなくならない砂時計」とか「平面で横幅がまったくない物体」とか物理的に不可能なものが出てきて、それがタイムマシンかなにかの象徴かなんかになっていた話。
 話がいきなりそれたが、恩田陸の作品はこんな風に「昔読んだあれ」っぽいのが多い。多分、年齢的にも同じようなものを読んだり見たり聞いたりしてきたのだろうなと思う。でもって、他の作家だとそういうのをあまり出ないようにしてるけど、恩田陸は出ている。きっと、これが好きだったという気持ちが抑えられないんだろうな。つか、恩田陸の作品って根底に「こうやって書くことができるのが嬉しい」っていうのがあると思う。だから、読んでて気持ちいいというか、感動するんだと思う。

 と、「ねじの回転」そのものからはずれっぱなしだが…。
 最後がね、よかったですよ。
 すごーくよかった。

神への長い道
神への長い道
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小松 左京
徳間書店 (1989/12)



館野泉

2006年02月12日 | ノンフィクション
ひまわりの海
「ひまわりの海」

 ピアニスト館野泉のエッセイ集。
 一応、脳溢血から「左手のピアニスト」として復活するまでの闘病記とあるが、闘病記そのものは、半分もない。倒れる前の精力的にやっていた演奏旅行とか、作曲家についてとか、自然のこととか、そういう方が主になっている。
 元々感受性の強い人だと思っていたが(演奏とか、音楽雑誌で見るエッセイとか、監修した楽譜の解釈とかから)思っていたとおりであった。いや、思っていた以上に感性豊かで、まじめで、とにかくピアノが好きな人だった。
 闘病記も、ピアノも、作曲家も、なにも関係ない人にもぜひ読んでもらいたい。でもって、今ここに存在しているという命の美しさを感じて欲しい。

キャロル・オコンネル

2006年02月12日 | ミステリー(翻訳)
魔術師の夜 上  魔術師の夜 下
「魔術師の夜」

 キャロル・オコンネルのマロリーシリーズ。
 故郷での過去との決着をつけたマロリーがニューヨークに帰ってきた。で、へたれチャールズの従兄(故人)を中心とする老マジシャンの仲間たちの間で殺人事件が起こる…。

 今回はチャールズのへたれ度が低くていまいちww おじいちゃんマジシャン達をかばおうとするチャールズはマロリーから絶縁されてしまうのだが、まぁチャールズにはチャールズの正義があって、マロリーには正義はないから、へんにへたれになってないところが不満。うーん、チャールズよ、マロリーを受け入れるには、善悪がどーのとか、義理人情がどーのとか、そういう小さいこと気にしてちゃだめだぜ。
 ストーリーは、第2次世界大戦時のフランスでの事件が起因していて、それが出てくるあたりからはさくさくと進みだすけど、その前がまったりしてて、なんだか。
 と、マジックを文章で表現するのは難しいつか、そればっかりになってくると読んでる方は何がなんだかわからなくなります。

 ともあれ次のチャールズのへたれに期待しませうww

DVD 白と黒のナイフ

2006年02月12日 | DVD
白と黒のナイフ
白と黒のナイフ
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ソニー・ピクチャーズエンタテインメント (2002/05/24)
売り上げランキング: 37,442

★★★

 富豪の孫娘が惨殺され、その夫が容疑者となる。彼は、女性弁護士をやとい、裁判に挑む。一体犯人はどうなるのか? 裁判は? そして次第に惹かれあっていく容疑者と弁護士の関係は???
 女性弁護士は「危険な情事」のグレン・グロースです。

 グレン・グロースだよぉ。
 「運命の逆転」「危険な関係」「危険な情事」のグレン・グロースだよぉ。(「101」や「102」も代表作ですが…)
 もうグレン・グロースが主演です、ってだけで、すべてが語ることができる映画です。はい、ストーリーは貴方が思ったとおりです<をいww
 まぁ、この手の映画はこういう展開にしないと物語りにならないって部分がどーしてもありますからね。
 が、そーいうハンデをぶんぶんとぶっとばしてしまうグレン・グロースなのであった。ある意味、ミッシャル・ファイファーと同じだな。(存在そのものが「映画」のようである)
 彼女は、離婚暦のあり3人の子供を育ててるって設定なんだけど、子供に対してる時にすごいいい表情をするんですね。弁護士としてきりっとしてる時とのギャップがしっかりあって、いいシーンになってます。
 容疑者の夫役は、いまいちだったけどね。
 まぁ、グレン・グロース相手には、若すぎたか<をい