読書記録

とりあえず、読了本をあげていくつもりです。
…もしかしたら、映画とか、ゲームとかまで…たどりつくのかww

ケリー・ジョーンズ

2006年09月24日 | 文学ww 翻訳
七番目のユニコーン
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◆「七番目のユニコーン」

 中世のタペストリー「貴婦人とユニコーン」のシリーズに幻の7枚目があった。
 という仮想をもとに、それを追う美術館学芸員と画家になろうとパリに出てきた青年の恋が交錯する。
 学芸員の彼女と青年はかつて美大で一緒に学んだ仲。恋人同士だったのだけど、お金持ちの同級生が割り込んできて彼女はその人と結婚する。でも、その後未亡人になり子供を抱えて働いている。青年は、アメリカで美術を教えていたのだけど、それに行き詰まり、婚約者がいるけどその関係にも行き詰ってパリに来ている。
 一応、大人の恋、って感じですか。
 どうやらこれが、ケリー・ジョーンズの処女作だそうで、ところどころ一人よがりだな、不親切だな、と思う部分もあるけど、タペストリーに対する情熱はすごく伝わってくる。
 でも、次作は……題材によるかなww

恩田陸

2006年09月24日 | 文学ww 邦人
夜のピクニック
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◆「夜のピクニック」

 一日かけて80キロを歩く「歩行祭」に参加する高校3年生の話。
 
 作中、転校して最後の歩行祭に参加できなかった子が「ただ歩くだけなのに、どうしてそれだけのことがこんなに特別なんだろう」と語るが、特別なことに仕上ているのは恩田陸の力量。このネタで、この話を作り上げるのは、すごいです。
 どうやら映画化も決まってるみたいなんだけど、映画は大丈夫なのか心配。ホント、歩いてるだけだからね。
 主人公は、貴子と融。お互い人に言えない秘密がある。それはすぐに出てくるので、これ以上は書かないよww

 かつて18歳だった人に、そしてこれから18歳になる人に、絶対読んで欲しい一冊。
 うん、青春小説のバイブルになること必至です。

 第2回、本屋大賞受賞作です。

トマス・H・クック

2006年09月24日 | ミステリー(翻訳)
緋色の迷宮
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◆「緋色の迷宮」

 主人公は写真屋を営む平凡な男性。ある日突然、息子に幼女誘拐の容疑がかけられて…。
 主人公が過去を回想する形で語られるので、全体のトーンが暗い。暗さと、疑われてでもなんともしようのない焦燥感が重なって、読んでてどきどきした。
 主人公の父や兄にも問題があって、彼はそれらから抜け出す形で今の生活を手に入れたのに、事件によってそれに引き戻されていくのが切なかった。
 家族を「愛憎を煮詰める大鍋」と言ったのはジョナサン・ケラーマンだが、クックなら「全てを引き寄せ飲み込むブラックホール」とでも言うのだろうか。

 あっという展開で終わるのだが、やはり主人公の周りは黄昏ている。
 けれど、遠い空に星の瞬きが見えるような終わり方。
 バッドエンディングのようで、そうじゃない。そして、こういう終わり方ができるのはクック以外にいないだろう。

池端亮

2006年09月24日 | SF
BLOOD+ 02 シュヴァリエ
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◆「BLOOD+ 02 シュヴァリエ」

 アニメのノベライズ、リクがディーヴァに襲われてサヤのシュバリエになってしまうところまで収録。
 なので、全体的に早いです。かなりはしょってます。(アニメの1話分が2行だたり)
 ま、そんなことどーでもいいや。この表紙!!!!
 ハジの陰険な目つきが最高です。表紙だけで、買った価値あり。中のイラストもよいです。サヤばっかりとかじゃなくて、わりと満遍なく出演人物を描いてるあたり好感度高い。
 箸井地図氏の絵、好きですわ。

 と、ほとんど感想になってませんが…。
 でも、ノベライズなんだから、もう少し丁寧に話を進めて欲しい気はします。それともアニメのほうで言いたいことは全部語ってるってスタンスなのかな。

矢野きくの

2006年09月24日 | 学術
売り上げを倍増させたアフィリエイト最新実践テクニック -OL・主婦もしっかり稼げるやさしいサイトの作り方
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◆「売り上げを倍増させたアフィリエイト最新実践テクニック -OL・主婦もしっかり稼げるやさしいサイトの作り方」

 タイトル長いよww
 ま、そのまんまで、じゃ実践してるのかよっていうと…。
 結局、WEBの原理がわかってないと、マーケティングがわかってないと、儲からないってことなのかなと、自分の無知がわかりました。
 そういう意味では、勉強になったかな。
 いっそ、何も先入観なしに、ほいほいとかかれてる通りに始めると、しっかり儲けられるかもよ。
 がんばれ、自分ww

漲月かりの

2006年09月24日 | SF
BLOOD+ ロシアン・ローズ (2)
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◆「BLOOD+ 2 ロシアンローズ」

 ロシアでのサヤとハジの戦いの続き。

 うーーーーーん。
 やっぱり意味わかんないや。単に美少年を並べて、適当に話つくっただけって感じです。とりあえず、危ない感じのDIVAは楽しめましたが。
 でも、ラスプーチン=翼手というのは、面白かった。確か、始めに毒殺されて、刺されて殴られて射殺されて最後に川に投げ込まれたとかなんですよね、ラスプーチン。翼手ならそれでも死なないよな。
 うむ。もしかして、この話が残ってるから、ロシアを舞台にしようってなったのかな?

真説 ラスプーチン 上
真説 ラスプーチン 上
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沼野 充義 望月 哲男 エドワード ラジンスキー Edvard Radzinsky
NHK出版 (2004/03/27)
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真説 ラスプーチン 下
真説 ラスプーチン 下
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沼野 充義 望月 哲男 エドワード ラジンスキー Edvard Radzinsky
NHK出版 (2004/03/27)
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ピーター・ロビンソン

2006年09月24日 | ミステリー(翻訳)
渇いた季節
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◆「渇いた季節」

 バンクス警部シリーズの10作目。
 渇水で干上がった貯水湖から、白骨死体が発見された。50年前に殺されたらしい被害者を追うバンクス。そして、同じ頃老推理小説家は、長らく封印していた自作を取り出していた。

 事件と小説部分が交錯する構成なので、遅々として進まず、な感じになります。が、バンクスシリーズは叙情が売りなので、それはそれはOKかと。相変わらず、飲んだり食べたりのシーンが多くて、そういうところ、好きww
 このシリーズ、講談社からはこれと「誰もが戻れない」「エミリーの不在」が出ていてあとは東京創元社から出てます。でも、数が足りない…。
 こんなに面白いのに不遇なシリーズなんですねぇ。
 ともあれ「エミリーの不在」が面白かったので、買ってみたら正解でした。
 事件やそれの解決も勿論面白いけど、バンクスの家庭や親子などのバックボーンも魅力。

 うむ。ちょっと「バーナビー警部シリーズ」に似てるかもね。

夏の記憶
夏の記憶
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ピーター ロビンスン 幸田 敦子 ピーター・ロビンスン
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尾田栄一郎

2006年09月10日 | コミック
オンライン書店ビーケーワン:One piece 巻43

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◆「OnePiece43 英雄伝説」

 ついにバスターコールが出てしまった…。
 麦わらそれぞれが戦ってます。

 ナミVSカリファが色っぽくて危険ですなぁ。これ、アニメになって大丈夫なのか? いきなりR15ぐらいになりはしないか、ちょっと心配。って、心配しても、うちで放送あるかわかんないんだけどね。
 10月から東京は放送時間が変わる。
 でも、田舎は放送があるかどうか、すごく怪しい。少なくとも、東京で放送のある時間は関西の局が作ってる関西な番組を放送してるので、それがなくなってワンピを放送するとは思えないものね。
 しくしく。
 なので、この戦いを見られるのはDVDになってからかもしれない。

 圧巻は、かっこいいウソップか。
 サンジの「お前のできないことは俺がやる。俺のできないことをお前がしろ」って一言は重かったっす。かっこよかったです。
 そして、それによって迷いをふりきったウソップ。やはり、ウソップは麦わらにおけるコモンセンスで、人はゆっくり自分なりに成長していったのでOKなんだよんってメッセージがこめられてる気がするんですけど、私だけ?

スティーブン・キング

2006年09月10日 | ホラー(翻訳)
オンライン書店ビーケーワン:いかしたバンドのいる街で

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◆「いかしたバンドのいる街で」

 短編集です。「ドランのキャデラック」とこれと、あと2冊出て、本国で出てる短編集1冊になるそうな…。一体どれだけのごつさの本なんだ??

 ・献辞
 ・動く指
 ・スニーカー
 ・いかしたバンドのいる街で
 ・自宅出産
 ・雨期きたる

 の6作。キングなので、間違いはないって作品達。はい、どれも面白かったです。
 「スニーカー」は「ナイトヴィジョン」で読んだような気がするんだが…。もしかしてリライト作品だったのかな。でも、違いはわかりなせん<をい
 心に残ったのは「献辞」 怖いのは「いかしたバンドのいる街で」で、やめてってのは「雨期きたる」
 「雨期きたる」は、私が嫌いなアレが同じように嫌いな人はやめたほうがいいよ。読んでて、手がぷるぷる震えてたもの。でも途中でやめたら、余計怖いから根性で読んだけど。アレのおかげで手がぷるぷる震えたのって、FF9のミニゲーム以来だ。
 
 それにしても、キングって結構読後感がよろしくないのが多い。が、最近そうでもなくなった。キングも歳とったのね、って思ってるんだが、そうじゃなくてただ自分が慣れただけなんだろうか?


ナイトヴィジョン スニーカー
スティーヴン・キング 吉野 美恵子 Stephen King
早川書房 (1990/05)
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望月諒子

2006年09月10日 | ミステリー(邦人)
オンライン書店ビーケーワン:呪い人形

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◆「呪い人形」

 女性雑誌記者を主人公にした3作目。
 
 このシリーズ、ともすればだれが主人公?ってなりやすいのだが、今回のはそれがさらにパワーアップ。気が付くとずーーっと主人公でてなかったり…。
 かつて医療事故の責任を負わされて病院を追われた医師に、のろいで人を殺すという老婆に、野心的女性ライター、となかなか役者そろいで始めたものの、ちょっと消化不良の感じがいなめない。
 で、結末も……。
 うーん、これで納得しろというのはキツイな。まあ、へたに転がしても、それはそれでいきなりリアルティがなくなった、とかって言われそうなんだけどね。

 望月諒子、面白いです。
 でも、これよりは、前2作のほうが面白いよ。

望月諒子

2006年09月10日 | ミステリー(邦人)
オンライン書店ビーケーワン:殺人者

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◆「殺人者」

 大阪のホテルで惨殺死体が発見された。主人公の雑誌記者はその事件を追う。

 最初からエグイです。
 前作「神の手」も具体的なシーンがあるわけじゃないのにえぐかったけど、これはもろエグイ。スプラッターが苦手な人は、やめといたほうがいいよ。
 話は、主観がころころ変わる。まさに神の視点で書いてる、つか、俯瞰してるわけで、この浮遊状態での視点で貫きとおしてるあたりは、上手い。
 うむ。彼女は視点の作家か。
 でも、犯人像がなんだかね。犯行してるときは別人格みたいになってるとしても、違和感ありすぎ。と、結末もなんだかね。
 
 でも、おもしろかった。前作よりよかったです。


恩田陸他

2006年09月10日 | ミステリー(邦人)
恋は罪つくり
恋は罪つくり
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ミステリー文学資料館 光文社 (2005/07/12)売り上げランキング: 796,711

恋は罪つくり
恋は罪つくり
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ミステリー文学資料館編光文社 (2005.7)通常2-3日以内に発送します。


◆「恋は罪つくり」

 小酒井不木、夢野久作、小栗虫太郎、笹沢佐保、夏樹静子、連城三紀彦、篠田節子、小池真理子、藤田宣永、唯川恵、北川歩実、恩田陸、柴田よしき、による「名作で読む推理小説史」

 推理小説史というぐらいなので、もう古典といえるようなものから、現代までずらっ、というか、さらっと並んでいる。
 どれも、ある意味風雪に耐えてきた作品(作家)なので、間違いがない。間違いはないが、読み終わったときに、あまり個性の違いを感じない。つか、印象に残らない。
 読んでるときは、結構面白かったのにな。

恩田陸 他

2006年09月10日 | ホラー(邦人)
七つの黒い夢
七つの黒い夢
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乙一 恩田 陸 北村 薫 誉田 哲也 西澤 保彦 桜坂 洋 岩井 志麻子 新潮社 (2006/02)
     
七つの黒い夢
七つの黒い夢
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乙一著 / 恩田 陸著 / 北村 薫著 / 誉田 哲也著 / 西沢 保彦著 / 桜坂 洋著 / 岩井 志麻子著新潮社 (2006.3)通常24時間以内に発送します。


◆「七つの黒い夢」

 乙一、恩田陸、北村薫、誉田哲也、西澤保彦、桜坂洋、岩井志麻子 になるホラーアンソロジー。

 やっぱり、乙一がすごいですな。
 この人は、発想が普通じゃない。視線の毒みたいなのを、淡々とした文で上手くまとめている。意外とテクニシャンかもしれん。
 他も「おっ」って感じでよかった。
 かなり薄い本なんだが、読み応えはしっかりあります。
 うん、濃厚なチーズケーキのようだ。