文房具を楽しく使う (筆記具篇)和田 哲哉早川書房このアイテムの詳細を見る |
こちらは筆記篇です。シャープペン、鉛筆、油性ボールペン、ローラーボール、ファイバーチップ(サインペン、ラインマーカー、筆ペンなど)万年筆と種類別にその仕組みが書かれた一部「筆記具を知る」、二部「筆記具を使う」三部「応用編」で構成されてます。
筆記具の仕組みってあまり考えたことがなくて、メカニズムの記述はけっこう新鮮でした。あと、シャープペンは「削られの道具」、万年筆は「ダイレクトな筆記感」という感覚的な指摘もおもしろければ、油性ボールペンはペン先の転がりが大切という指摘、油性ボールペンと水性ボールペン、中世インクのインクのちがいの特徴や確かめ方といった。どういう場合に使うと便利かといった分析もていねいです。
ノート篇では具体的な製品名が挙がっていたのに対して、筆記篇では製品名はあまりあがっていません。プラマン、ピグマなど1,000円を切る製品がほとんどです。たぶん一番高いのが写真のアルスターです。
ノート以上に筆記具は種類が多く、もったときの加減の好みが激しいからなのでしょう。たとえば筆者があまり好きでないという筆記時に指でつかむグリップ部のラバーは、ペンだこができっぱなしで長く書くと痛い私にはありがたいもの。逆にギザギザの金属加工がいやという好みは同じです。でも、そのような好みの違いがあっても楽しく読めてしまいました。使い方の提案こそしても、おしつけはしない、というモットーの下で書かれているからでしょうね。もっともこのスタンスは、具体的な製品名が知りたい人にはやや不満かも。
作者の使い方を示してくれる写真もところどころのっていまいsて、ノートと組み合わせたり、ペンスタンドにいれた写真など楽しいものがあります。この本は写真が好きで、前は時々立ち読みしていたのですが、本屋から姿を消してしまったもので、改めてAmazonで入手したのでした。
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