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フロリダ州予備選 + リビング・ヒストリー

2008-01-31 00:16:08 | Weblog
リビング・ヒストリー 上―ヒラリー・ロダム・クリントン自伝 (ハヤカワ文庫 NF) (ハヤカワ文庫 NF 327)
ヒラリー・ロダム・クリントン,酒井 洋子
早川書房

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おやおや、いつのまにマケイン上院議員がこんなに勢いづいたのでしょう
二強が激しくつばぜり合いをしている民主党とちがって、共和党は案外マケイン上院議員でまとまってしまうんでしょうか。う~む、正直、予想外でした。思い出してみれば、前回でたときは、予備選のはじめのほうで勝ったものの、ブッシュ大統領のネガティブキャンペーンで沈んでしまった気の毒な候補でしたっけ。

ジュリアーニ前ニューヨーク市長の予備選での動きは、かつての上院議員選のときの様子を思い出しちゃいます。あの時はあまり活発な動きを見せなかったと思えば、いきなり病気を理由に選挙からおりてしまったのでした。今回もホントにやる気があったのかなあ???予備選に一回だけ一応参加しただけだったりして。

今日はついでにジュリアーニ候補と以前、上院議員選でつばぜり合いを演じたヒラリー・ロダム・クリントンの本についても書いてしまいます。

リビング・ヒストリーは、刊行されてわりあいすぐに、Audible.comで聞いてます。これもご本人の録音で、はじめ何をいってるか聞き取るのに苦労した前大統領と対照的にとても聞き取りやすい英語です。

省略版でした。それでもいいのですが、本の売り上げをのばすためか、世間の注目を集めそうな例のルウィンスキーがらみのスキャンダルの部分に妙に重点がおかれていまして、構成に不満が残りました。医療保険制度のあたりなど、面白そうなところはけっこうありましたので、完全版をそのうち読もうと思ったのです。そのうちにビル・クリントンのたいへん分厚い自伝がでてしまいましたので、そちらに体力をとられて結局読まずじまい。

今回、文庫版を本屋でみかけたので買ってみました。完全版のほうが面白かったです。

失敗に終わった医療保険制度改革、共和党議会との激しい駆け引き、次から次へと巻き起こるスキャンダル、オクラホマシティなどのテロなどのあたりは前大統領の自伝でもくわしくよめましたが、それと合わせ鏡になっているこの本の証言は改めてじっくり読んでも面白いものでした。北京会議をはじめとするフェミニストとしてのヒラリーはこの本の完全版で読むしかないでしょう。「あまりにも多くの女性が/あまりにも多くの国で/同じ言葉を話している。/沈黙の言葉を」という印象的なインドの少女の書いた詩が紹介され、グラミン銀行から小規模融資を受けて経済的に自立した女性たちが沈黙の言葉を吹き飛ばして集うありさまを描いて終わる下巻の「沈黙の言葉は語られない」や国際世界女性会議を描いた「女性の権利は人権だ」あたりは興味深く読みました。

マスコミの攻撃と野党の政権妨害など、まさにここまでやるか、っていうレベルのものでして、書いているご本人同様に怒りを感じましたね。ピークは大統領の弾劾。しかし、個人的な過ちで、うちで奥さんに絞られていればすむような問題が弾劾ネタになり、根拠のないいい加減な口実で外国に攻め込んで、その国はもちろん自国に大きな暗雲を投げかけても弾劾されるどころか再選までされてしまうアメリカって国はいったいなんなのかと思わずにはいられません。最後には上院選にでて議席を勝ち取る「敢えてチャレンジ」、「ニューヨーク」は明るい未来への希望を持たせてくれる章で本は終わります。

上院選はうまくいきましたが、今回の大統領選の結果はいかに?

フロリダ州予備選、民主クリントン・共和マケイン両氏が勝利

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