声の仕事とスローライフ

ただ今、仕事と趣味との半スローライフ実践中。遠方の知人友人への近況報告と、忘れっぽい自分のためのWeb忘備録です。

おうたのおけいこ

2020-09-30 06:56:00 | 音楽
毎年、この時期に歌唱指導をしている隣市の子ども園から

「今年の発表会は毎年のような大ホールでは、できないかもしれないのですが、お歌の指導だけはお願いします」

との依頼を受けて半年ぶりに

“おうたのせんせい”

の仕事で出かけた。


入り口で検温してもらい、消毒&マスクで園内のホールに入る…

キャパシティは、300規模のホールだが

そこに各クラスの歳児たちが30人から50人

もちろん、

天井が高く換気は抜群、

なおかつ園児との距離は10m以上離れている…


ようやく通販で購入した
“麻生大臣型フェイスシールド”
の出番である。

といっても麻生大臣のは口元だけだが、

私のは特大シールドで口元はもちろん顔全体が覆われているタイプだ。

とりあえず飛沫は防げる。

最初は、2歳児クラス。

今年度の2歳児クラスとは初対面だが、

みんなお行儀良く並んでいる。

キラキラしたつぶらな瞳の集中攻撃を受けて、

シミジュせんせいは自然に顔が崩れる…もう、メロメロだ。

『いぬのおまわりさん』
『ぼくのミックスジュース』の2曲を

まだオムツをつけた子たちが歌う。

集中力は5分ももたないので、おはなしが主になる。
ニャンコの迷子とワンコのおまわりさんのストーリーをきかせる。

“ジュース”の発音は2歳児には難しいが
その割にはけっこう上手く発音できているなぁと感心する。

3歳児になると音程も取れるようになって言葉もだんだんと明瞭になる。

『うたえバンバン』
『虹の向こうに』は定番ソングだけれど
いい歌だ。

音程バツグンの子がいるとみえて声がよく揃っている。


4歳児のクラスでは
『たいようのサンバ』を歌うのに

「みんな、サンバってなんだろうね⁉︎」

と訊くと

「ボクしってるよ!おさかなだよ〜」

と言って男の子が自慢そうに答えた。

「あぁ、サンマのこと?それともサバかな?」

ときき返すと

「ふたつともおいしいよ〜!」

と返してくる…。

ドドっと担任の先生たちも大笑いする。

私もつられて大笑い…

こんな愉快で楽しい時間がもてるのが園児の歌唱指導だ。


来年卒園する5歳児は本来なら今年で最後の発表会のはずだった。

“よい思い出を作ってあげたい”

という園長先生の方針で、
ささやかでもいいから発表の機会を模索しているのだそうだ…。

ちょっと難しいJ POPのラップ調の曲に挑戦。

最近の5歳はシンコペーションなんてへっちゃら、

リズムの取り方も抜群だ…

ラップでも何でも歌える。


幼児だからこの程度で…なんて思っていたらとんでもない、

ちょっと難しいかな?と思うような曲を練習するのが楽しいらしい。

この園では早くから音楽教育に力を入れていて、
年中と年長クラスでは、器楽の練習にも時間をかける。

自ずと音感も発達してくるようだ。


昨年のクリスマス発表会で、
招待された保護者から歌に感動したとの報告を受けて、
園長先生は嬉しそうに話した。

何より担任の先生方が熱心だ。

毎年のことだが、
声がピタッと揃った瞬間の喜びが忘れられない…

私自身、

“歌う喜び”を得難い現状で

改めて
歌うことの意義を感じる瞬間である。



ところで、

東京混声合唱団が開発した
《歌唱用マスク》だけれど、

色と形、

なんとかならないものだろうか…。
(ー ー;)

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