声の仕事とスローライフ

ただ今、仕事と趣味との半スローライフ実践中。遠方の知人友人への近況報告と、忘れっぽい自分のためのWeb忘備録です。

異動辞令は音楽隊!

2023-07-03 10:14:00 | 映画・ドラマ
阿部寛さん主演の映画をAmazonで観た。

最初は、予想外の事件現場の映像から始まるので、
《事件捜査もの》《刑事物》かと勘違いしそうだ。

ネタバラシはしたくないので、
詳細は言えないが、

1番印象に残ったのは
『音楽隊って必要ですか?』という《偉いさん》のセリフ。

昔、私が若い頃、
2年間だけ音楽隊所属の女性自衛官として勤務したことがあったが、

その時も、
これに近い事を言われたことがあった…。

当時は音楽隊だけでなく
自衛隊の存在自体を疑問視する時代だったから、
(言われても仕方ないなぁ)と思っていたし、
演奏旅行に行く時はリクライニングもクーラーもない大型バスで管内を廻って演奏するのが仕事で、

主に高齢者施設や療育施設などでの《慰問演奏》や公共の場所での広報活動を目的とするのが、音楽隊の役目。

必要か否かは国民の判断に委ねるもので、

中には『税金の無駄遣いだ』と思っている人がいるのも事実…
そう意識しながら勤務していた。


ちなみに警察音楽隊、
特に各地の県警音楽隊は、(映画の中でもそうだが)、通常の警察業務との兼業だが、

自衛隊音楽隊は、他の部隊との兼務はない。

それゆえに世間から見れば、給与を貰いながら音楽をやっているプロの演奏家と同じ扱いである。

当然、音楽のレベルは高くて当たり前、
演奏が拙ければ、風当たりも強いはずだ。


それで最近、日本でトップと言われている中央音楽隊について、
少し気になることがある。

我々のような一般人が聴きたいと思っていても、なかなかチケットが手に入らないという事について、である。

先だって、
陸自中央音楽隊のOBに、
『今月7日の高崎市での演奏会のチケットが当たった』とメッセージを送ったら、

「以前、定演に応募したら抽選に外れた」
と返信があった。

OBだってチケットは簡単に手に入らないらしい。

陸上自衛隊中央音楽隊クラスになると、

本来は《国民みんなの音楽隊》でなければならないのに、
国民が演奏会で生演奏を聴くチャンスは非常に少ないのである。

コレは由々しき問題ではなかろうか?

国民皆が平等に演奏が聴けるよう、もっとチャンスを増やして貰えないものか?

…と、
かつて『陸自の歌姫』になり損なった私は思う。


話は飛ぶが、

私が年に数回、先輩ヅラして偉そうに講演する高崎市にある陸自新町駐屯地ではPX(売店)が無くなり、

営内で暮らす隊員たちは、いちいち外出許可を貰って買い物に行く不便な生活を余儀なくされている。

防衛予算を増やすなら、
こうした福利厚生をしっかりやるべきだろう。
そうしないと、ハラスメントや乱射事件のニュースと相まって、ますます入隊者は減る一方だ。 

先だって読んだ《防衛大学校の中途退学者、任官拒否者が増えている本当の理由》を述べた告発者の記事も、
民間ならとっくに解決している内容だった。

今の時代、民間企業は時代に即した柔軟性がないと生き残っていけないが、

大きな国家組織は、その点に於いて民間に随分と遅れをとっているような印象を受ける。

かつて自衛隊の中のことは《塀の中》のことで外からは見えないのが当たり前だった。

今は、時代に合わせた広報活動が必要だ。
音楽隊が親しまれ、必要とされるためには、

誰でもが平等に音楽を聴く機会を増やして欲しい。

そんな話を夫にすると、
「妙なヤツが聞きにきたらマズイから選別しているんじゃないか?」と言う。

それも多少はあるかもしれないが、
一般の音楽ファンが定期的に聴きに行けるシステムは、ないものだろうか…。


映画《移動命令は音楽隊!》の話に戻るが、

阿部寛さんのドラムは、
初心者で短期間で仕上げたにしては、なかなかのものだった。

(やっぱり音楽はイイなぁ…)
と言うのが見終わった時の感想だ。

星は3つ半かな…。










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