声の仕事とスローライフ

ただ今、仕事と趣味との半スローライフ実践中。遠方の知人友人への近況報告と、忘れっぽい自分のためのWeb忘備録です。

草野球チームの休日

2022-09-05 06:20:00 | Diary
久々に晴れた昨日、

味噌を買いに行くという夫に付き合って、ドライブがてら出かけた南西部にある道の駅近くの公園で、

Halを散歩させようと駐車場に入ると

近くのグランドで練習していたらしい野球チームのメンバーたちが大声で話しながら団体でやってきた。

それぞれに
「暑い暑い」とフーフー言いながらタオルで顔を拭いている…

「風呂入りたいっス!」

「そこに川があるよ!」

「ビール飲みたいっす!」

「車おいてかえるん?」

口々に十分練習したとみえて、声が弾んでいる。

道路に面した木陰に止まった車の側から
「もう年だし、32なもんで…」
という声が聞こえてきた。

こっちは、どうやら真面目な話しのようだ。

「前から野球やりたいと思っていたんで、
入れてもらえて良かったです!」

声の主は、どうやら新メンバーのようだ。

日曜の午前中に集まって草野球の練習かぁ…何だか懐かしい。


関西にいた頃、
毎週のように草野球チームを取材する仕事をしていた。

デンスケ担いで1人で250ccのバイクに乗って練習中の草野球チームを探し回った。

たまにハガキで取材依頼を受けることもあったが、
アポ取りなしで行くほうが面白いのが録れるからと、
あちこちのグランドを巡っては、そこにいたチームに直接話しかけて声を録らせてもらった。

天気が悪かったり寒かったりすると、
1チームも見つからない事があった…

京都のチームだったか…
真冬の試合が延長戦にもつれ込んで、なかなか終わらないのを、寒さに耐えながら待ち続け、

ようやく終わったと思ってマイクを向けたら、負けたのが相当ショックだったらしく

「今何も言いたくないんで」

と取材拒否されたこともある。


番組自体は近鉄バファローズアワーの前にオンエアーされていたので、
バファローズの選手たちも聞いてくれていたらしく、

藤井寺球場で入団テストを取材した際に、たまたま居合わせた何人かのプロ選手から
「いつも聞いてるよ」と言われて嬉しかったが、

実を言うと、
当時の私はプロ野球には全くと言っていいほど興味がなく、
それを誤魔化すのに苦労したものだ…

自動車メーカー主催の草野球全国大会名がそのまま番組名についていたが、

今になって思えば、
なぜ、野球に詳しくない自分がスポーツ番組のレポーターをする事になったのか…
不思議だ。

結局のところ、
レポーターの仕事というのは、声を拾ってくるのがメインだから、

突撃取材で草野球チームの生の声が録れれば、誰でもよかったのかもしれない。


当初はすぐに終わると思っていたが、
2年目に突入した頃だったか、意外なほどレイティングが良くて、
担当ディレクターも驚いていたことがあった。

たぶん、バファローズアワーの直前という時間帯が功を奏したのだろう…

そういえば、
一昨日読んだ重松清の小説に草野球チームをテーマにした短編があった。

昔より野球に詳しくなっているせいか、
逐一共感しながら読み終えた。

草野球チームを見ると、
無意識のうちに関心が向くのは、

たぶん昔の習慣のせいかも知れない。


今朝も霧が出ている。










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