声の仕事とスローライフ

ただ今、仕事と趣味との半スローライフ実践中。遠方の知人友人への近況報告と、忘れっぽい自分のためのWeb忘備録です。

フランス一人旅~マダムMを訪ねて(2)

2016-01-08 18:38:05 | 旅の楽しみ
『モスクワ空港~ドゴール空港まで』


トランジットのゲートは3つあった。

うち2つは団体客専用らしい。

ほとんどの日本人団体客は、ここで別の機材に乗り換えるとのこと。
パリ行きの日本人団体客はいないらしい。

一番後ろに並んでいると、ロシア人の係員が「パリ、パリ!」と叫んでいる。
どうやら、一番端のゲートがパリ行きらしい。

急いで行って見ると、さきほど叫んでいた女性係員から「シミズ?」と訊かれた。
私を探していたのだった。

近くにいた日本人の若い女の子が「読みかたを訊かれました」と私に教えてくれた。

「SHIMIZU」というスペルは読めないらしい。
SHという発音が、ロシア語にはないのだという。

薄暗いモスクワ空港は、BGMもアナウンスもなく静かだ。

トランジットの待合室からラウンジが見えたが人はまばら・・・。
どこからともなく『ボルガの舟歌』が女声コーラスで聞こえてきた。

聴き入っていると、トランジットのゲートで私の名前の読みかたを訊かれたという若い女性と
待合室で一緒になった。

彼女は単身で、これからパリに語学留学だという。

彼女が「あれは賛美歌ですか?」

と私に訊いてきた。

確かに賛美歌のような静かな歌い方だ。
こんなに淋しくて物悲しい「ボルガの舟歌」を聴くのは初めてだ。


待ち時間1時間15分の予定が過ぎても、まだ案内がない。

仕方がないので、パリ語学留学の彼女と、正月休みを終えて留学中のベルサイユ音楽院に
戻るという武蔵野音大のバイオリン専攻の女子学生と雑談。

日本人は、どうやら私を入れて3人のようだ。

語学留学の彼女が、飛行機の座席券がないと言ってバッグをゴソゴソ探し始める。
随分そそっかしい子だ。

成田で、ホストファミリーの住所と電話番号を書いたメモも無くしたらしい。
大丈夫だろうか・・・。他人事ながら心配になってくる。

友人マダムMから貰ったパリ市内の地図を彼女に渡すことにした。


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