声の仕事とスローライフ

ただ今、仕事と趣味との半スローライフ実践中。遠方の知人友人への近況報告と、忘れっぽい自分のためのWeb忘備録です。

旅は道連れ

2018-08-17 08:47:51 | Diary



昨日は予報どおり、
午後から雨が降り出してきた。


渋滞を予想して、
早めに家を出て国道17号を走っている途中、

信号待ちをしていると
ダッシュボードの上に何かがいるのに気づいた。


みれば体長1.5cmの小さなスイッチョン?だ。


どうやら、家の庭でウッカリ乗せてしまったらしい…


1時間半かかる道のりを、ゆっくり走るのには邪魔にならないだろうと思いながら

なるべく視界に入ってきて邪魔をしないでほしいと願いつつ、

目的地に着く頃には、

その存在さえも、すっかり忘れていた。




仕事を終えた夕方5時すぎ、

小腹が空いてコンビニに立ち寄って車に帰って来ると、


ダッシュボードの上に乗ってコミカルな動きをしているヤツが、目の前にいるのに気づいた。


( あぁ、まだいたのか…)


家の庭で乗せてしまったのだから、連れて帰らなきゃいけない…


そうは思っても、

狭い車内でピョンピョン飛び回られるのはうっとうしい。


だいいち、外は大雨だ。


それでなくても運転に慎重にならなければいけないのに…

ヤツは運転中の集中力を著しく妨げる。


ジッとしているのは、ごくわずかな時間だけで

フロントガラスに飛び移ったり、

時にはハンドルにしがみついたり…あっという間に飛び移る姿は、

まるでタイムループしてるかのような速さだ。


その動きに感心しつつも、

( 目の前をウロウロするなよ!)


と文句を言いながら、

容赦なく視界に入ってくるヤツを、うっかり手で払いのけて潰さないよう慎重に運転し、


2時間近くかけて、ようやく帰り着いた時には、
すでに雨も上がっていた。


( さぁ、着いたよ!降りて!! )

と、声をかけたところで
どうせ、ヤツにはわけがわからないだろう…

さてと、どうやって降ろすか。


フロントガラスに止まっているヤツを、

小さなメモ帳の端で、そっとチョンチョン突つくと、

すぐにピョンと、どこかに飛び跳ねた。

探せば、運転席の足元…


ドアを開けて、もう一度、紙切れで突つくと
今度は、タイミングよく外に飛び出した。


いずれも目で追えない素早さだ。


どこにいるのかと目を凝らして見れば

車から50cmほど右後ろの

雨で濡れたコンクリート敷きの地面でキョトンとして、
いったい何が起きたのだろうと呆然としているようにも見える。



これも何かの縁だったのかしら…

考えてみれば、

こんな小さな虫にとっては

車内という異次元の中で、半日も過ごしたことになる。

これからのヤツの無事を祈りつつ…。



気になれど 誰とは訊かず 送り盆









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