声の仕事とスローライフ

ただ今、仕事と趣味との半スローライフ実践中。遠方の知人友人への近況報告と、忘れっぽい自分のためのWeb忘備録です。

夜の救急病院

2015-08-27 22:25:39 | Diary
数年前、夜間に次男が喘息薬でアナフィラキシーショックの発作を起こし、

救急車で病院に運ばれた事がありました。

発作は、大した事もなく点滴で症状は治まったのですが、


その夜間救急外来の処置室は、外来の診察室の
奥にあり、カーテンで仕切ってあるだけのコーナーだったため

付き添っている間に

救急で飛び込んでくる人たちの様子が、
よく見えていました。


夜中の12時近くだったでしょうか、

ある若い母親がセーラルックの可愛い服を着た
1歳くらいの男の赤ちゃんを抱いて入ってきました。

茶髪のロングの巻き毛に長い付けまつげ、濃いメイク…

厚底のサンダルにミニスカートで、どうみてもキャンギャル風の、派手な雰囲気で

赤ちゃんを抱いてなければ、母親には当然見えないタイプの女性でした。

急な発熱で無認可保育所から、仕事中に電話で呼び出され、

大急ぎで、やってきたと話す甘ったるい鼻に抜ける声が途切れ途切れに聞こえてきました。

彼女は夕方から、子供を無認可保育所に預けて働きに出ているシングルマザーのようです。

赤ちゃんの発熱は、一時的なもので取り敢えず様子をみましょうと医師から言われて

少しホッとした様子が窺えました。



それから1時間ほどだって、深夜1時ごろだったでしょうか…

今度は、まだ生まれて間もない赤ん坊を抱えた女性が夫らしい男性と一緒に慌てた様子で駆け込んできました。

医師は「このくらいのお子さんの場合は入院して様子をみることになりますが、お家の方は大丈夫ですか?」と、

どうやら上の子の面倒を見てくれる家族がいるかどうかを訊いている様子でした。

メガネでスッピンの母親は「大丈夫です」と即答していました。


その様子を見ながらふと、

先ほどのキャンギャル風の母親の場合と、
このメガネの地味な印象の母親の場合とで

何が違うのだろうと…考えました。

家庭環境や子育て環境は、明らかに異なるけれど

何も変わらないのは、
我が子に対する愛情ではないかと…、

そして、幾つになっても親は子が心配なのだと…


今朝の朝ドラを観て

ふと、あの時の救急病院で観た2人の母親を思い出しました。



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