声の仕事とスローライフ

ただ今、仕事と趣味との半スローライフ実践中。遠方の知人友人への近況報告と、忘れっぽい自分のためのWeb忘備録です。

恋は命がけ

2016-06-04 08:22:15 | 絵日記



先達てのTVで、

オーストラリアに生息しているという珍しい蜘蛛の生態を取り上げているのを見た。

クジャクグモという5mm程度の小さなオス蜘蛛だが、


繁殖期になると、メスへの求愛のためのダンスを踊るのだという。


ダンスは長く激しく踊った方が、
強いオスだと思われメスに受け容れられるそうで

もし、気に入られなかった場合は、

メス蜘蛛に食べられてしまうのだとか…。


蜘蛛は苦手で大っ嫌いだが、

必死になって踊る、そのオス蜘蛛のけなげな姿に感動してしまった。


蜘蛛の世界ではメスの方が圧倒的に強い。


日本では、

コガネグモやジョロウグモなどをよく見かけるが、

8月の終わりから9月にかけては蜘蛛たちにとって恋の季節だ。


よく見ると、

1つの巣にメスとオスでペアを作っているものが多く

中にはメス1匹にオス2匹というケースもあるようだ。

メスはオスに比べ体が3倍以上はあるだろうか・・

オスのほうはいつも小さくなって遠慮しがちに巣の端っこのほうにぶら下がっている。


圧倒的な強さを持つメスに比べ、オスは哀れだ。


いつぞやも、散歩中に

前日まで仲睦まじく一緒にいたのに

オスが殺されてバラバラになった足だけが残されていた巣を見つけたコトがあった。

どうやら、夜のうちにメスに食べられたらしい。


( 奥さん、こりゃぁ、あまりにも残酷でっせ )


あの時も、巣の先の方に、たくさんの卵がついていた。

「用が終わったから、食べちゃったのよ」

彼女はあっけらかんと、そう言っているようにみえた。


別の場所でも


仲睦まじく暮らしている夫婦グモを見かけたが

そのうち、きっとオス蜘蛛はメス蜘蛛に食べられてしまうのだろう。

そのことを彼自身はまだ知らない。


オスはメスのそばで一緒に暮らして、エサを分けてもらい生きている。


オスは一匹では生きていけないのだ。


(早く逃げた方がいいよ。そのうち殺されるよ)


無駄な忠告とは思いつつ、つい私はオス蜘蛛に話しかけてしまう。


彼は、それでもメスのそばに寄り添っている。


あぁ、なんと哀れなオス蜘蛛の運命・・・。

(~_~;)




※メス蜘蛛に必死に気に入られようと、ダンスするクジャクグモの姿は

人間社会でも、なだめすかして持ち上げて…

なんとか女性のご機嫌をとろうとする男性の姿と重なります。


では、私めがドラムとコーラスを担当したオリジナル曲をどうぞ。(^^;;

しみずゆみ




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ヤッチャン

2016-06-02 08:50:41 | 絵日記


私が小学生の頃、実母は何を考えたのか、友人から小さな食料品店を譲り受けた。

私は、毎日おいしいお菓子が食べられると大喜びだったが、
親戚たちは、元々お嬢様育ちの母に商売は無理だと思っていたらしい・・・。

その予想通り母の店はいつも大赤字で、当時サラリーマンをしていた父が損失分を補填して、ようやく、どうにかこうにか営業していた。

お人よしの母は、まだ消費期限が3日も残っている厚揚げをお客さんにタダであげたり、

オマケといって、小さい子供には必ずグリコのキャラメルをつけてあげたり・・・

とにかく売り上げ等は、全く気にせずに大盤振る舞いするものだから、儲かるわけがなかった。

その母の店で、小学生の私と妹は、家の手伝いと称して牛乳配達をしていたのだが

ある時から、

「もうしなくていいよ、牛乳配達はヤッチャンにやってもらう」

そう言って母は、

配達を近くに住む小学4年生の小さな男の子と交代させた。

そのヤッチャンというのは、

父親が窃盗など何度も繰り返すような札付きのダメ男だった。

母の店に、遊び仲間のヤクザと2人でやってきては、

買い物するふりをして、
店頭でバラ売りしているミカンをポケットに入れ知らんぷりして帰ろうとするのを、

気付いた母が呼び止め、

「盗ったものを出しんさいっ!」

と言って諌めたこともあった。


それなのに、

「なんで、ヤッチャンに頼むん?」

と訊くと、

「ヒイちゃんが、気の毒だから」

と母は言う。

ヒイちゃんというのはヤッチャンの母親である。

「なんで、気の毒なん?」

と訊けば

「生活が大変なんよ」

とのこと。

ヤクザな父親は、今でいう妻子へのDVだけでなく、生活費を入れずにパチンコ屋に入りびたりで遊びまわっているという…。

ヒイちゃんと呼ばれるその30そこそこの母親は、
いつも着古したような地味な服装で、浮かない表情で買い物に来ていた。

子供の私にも、その生活の困窮振りは化粧っ気のない土気色のこけた頬から想像できた。

その一家とは特別親しい関係ではなかったが、

母の勧めもあって、

ヤッチャンは家計を助けるため、毎朝早く店に来ては、

重い牛乳を20本ずつ麻の布袋に入れて、両手に持ち100軒近くを1時間かけて歩いて配っていた。

配り終わると母からバイト代をもらい、ついでに期限切れの近い食パンや、売れ残りの黒い点が出始めたバナナなどをよく貰って帰っていった。

それは、彼が中学を卒業するまで続いた。


そのヤッチャンの名前を再び聞いたのは、私が大学1年の夏休みだった。

町内の盆踊りの会場から、息を切らして帰ってきた私の二つ下の妹がいきなり

「おねえちゃん!たいへんなんよぉっ!」

と言って、泣きじゃくりはじめた。

どうしたのか、と訊くまもなく

パトカーのけたたましいサイレンが鳴り響き、近所の人たちの下駄の音が大急ぎで会場の小学校に向かっているのがわかった。

私も、大慌てで会場へと走った。

小さな町の小さな学校の薄暗い校庭で、赤いパトカーの点滅と大勢の人のわめき声、

そして、わめき声の中心には一台の軽乗用車がエンジンをかけたまま停まっていて、

その車を取り巻く輪の中央には、

うずくまって「イタイイタイ」と唸っているおばちゃんと、
そして車の下敷きになって苦しそうに喘いでいるおばちゃん・・・

二人とも母の店の常連の顔見知りのおばちゃんたちだった。

それを見ても、どうすることもできないで、

ただただ

「がんばりんさい、いま救急車がくるからね」

と声をかける、母をはじめとする近所の人たち、

そしてその前で地べたに座り込んで

「おばちゃん、ごめんね、おばちゃん、ごめんねぇ、ごめんねぇ…」

と泣きじゃくるヤッチャンの姿があった。

救急隊がかけつけて、車の下敷きになっていたおばちゃんが助け出され救急車で運ばれた後

ヤッチャンは、相変わらずしゃくりあげながら警察からの事情聴取を受けていた。

ヤッチャンは、知人の車を校庭の片隅で乗り回していたらしい。

校庭は盆踊りのため、当時は車の乗り入れが禁止されていた。

妹たちが注意しても、少し離れている場所だから大丈夫だと思ったのか、

未成年で無免許のヤッチャンは運転操作を誤り、盆踊りを見ていた近所のおばちゃんたちの輪に突っ込み、轢いてしまったということだった。

妹は、近所のおばちゃんが下敷きになった姿に相当ショックだったらしく

「あんなに注意したのに・・・」

と泣きじゃくっていた。


その後、思いのほか怪我が軽く近所のおばちゃんたちは3か月ほどで退院したと聞いているが、

加害者のヤッチャンはどうなったか・・・。

母たちが、地元の婦人会などに働きかけて、

少しでも罪を軽くしてもらうための嘆願書を提出したという。

「なんで、そこまでするん?」

と訊くと、

「あの子は、本当は母親思いのいい子なんよ」

と母…。



ふと今朝、母の遺影を拭いていて思い出した。

あれからヤッチャンは、どうしたのだろうか。

更生して普通のオトナになってくれていれば良いけれど・・。

今となっては、知るよしもないが・・・。



しみずゆみ

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コメント (2)
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ゲコです

2016-04-05 11:20:08 | 絵日記
お花見の席で急性アルコール中毒で救急搬送された20代の若者が増えている…

という記事を読みました。


ムリして飲んで、大変な騒ぎになれば周りにも迷惑をかけますね。


「飲めない体質」であるにもかかわらず、

場を白けさすのはマズイと気を遣い、ちょこっとなら平気かも?

と飲んだ途端にバタンキュー、意識を失う人もいます。

そこで、アルコールに弱いことを周りの人にわかってもらい、

“ムリにすすめない、ムリしてのまない”

マークを作ってみました!


「ゲコマーク」です。


ヒネリがなくて、イマイチな気もしますが
(^^;;

わかりやすいことも大切なポイント、


今度、これをパウチして安全ピンをつけて

下戸の息子たちにも送ってやろうと

思っていますが、

つけてくれるかな…。


しみずゆみ







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上原ひろみ

2016-02-05 09:48:29 | 絵日記
いつの間にか、

つい前のめりになって聴き入ってしまう…

ビジュアル系ピアニスト


見ているだけでも楽しい♪

boogie-woogie🎶



by Yumi

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椎名林檎

2016-02-04 21:15:57 | 絵日記
見るたびに顔が違う…


飽きがこない女…


情念を歌い上げる…


怖い女…


そして、いい女…


私が男なら間違いなく惚れるナ…




Y・S





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見目麗しく

2016-01-07 20:47:08 | 絵日記
今日は、妙齢の女性とレストランカフェで待ち合わせし、

久しぶりに、ゆっくりお喋りをしながら楽しい時間を過ごした。

仕事がうまく行っているかどうかは、肌を見れば判る。

彼女の薄ピンク色の頬と
若い女性にしかないフォーカスがかかった自然な艶がそれを証明していた。

充実している人は美しい…

その美しさに感動し、私は彼女から元気をもらった。



帰りの車で、ふと自分の顔をバックミラーで見る…

思わず「ウワッ」と声が出る。

美しい肌に眼が慣れた後は、

自分の肌との著しいギャップが一目瞭然だ。


しかし、

つくづく、人間は良く出来ていると感心する。

年取ると老眼になる…

コレは、自分の顔を見ないで過ごすには好都合なのだ。

神様からの優しいプレゼントなのかもしれない。(^^;;

しみずゆみ




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耳鳴り

2016-01-03 21:13:32 | 絵日記
初詣に行く車の中で夫が

「オレ、最近、左の耳が聞こえにくい時があるんだよな」

と、つぶやいた。

「聞こえないって、耳が詰まった感じ?」

と訊けば、

「イヤ、キーンって耳鳴りがする…」


「私も時々キーンっていう耳鳴りがするよ」

と、一応なぐさめてみる…


「オレの唯一の音楽の趣味ができなくなったらどうしよう…」

( そりゃ、困ったねぇ… )


「聞こえなくなると楽譜も書けなくなるし…」


( 楽譜、もともと書けないじゃん!)


「ベートーベンみたいになったら、どうしよう…」

( 有名人に例えすぎ!)


「ベートーベンはムリだけど、サムラゴ◯チさんぐらいには、なれるかも」


…いよいよ動脈硬化が進んできたか。(~_~;)


そう思った時、夫がいきなり叫んだ。

「あっ、今ようやく聞こえるようになった!」


エレベーターで昇り降りするときにも起こる現象だったようで…。(*^^*)


しみずゆみ








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変顔

2016-01-02 08:22:14 | 絵日記
顔は変わる

年とともに良い顔になる人と

その逆に悪い顔になる人とがいる

良い顔というのは、美人とかイケメンとかの類ではなく

年輪を重ねた味わい深い顔だ。

逆に悪い顔とは、表情に陰険な要素のある顔を指す。


先日、TVを観ていて

ふと、そう感じたのは何度も薬物乱用で捕まった芸能人の顔を久々に見た時だった。

彼も昔は、好青年の顔だったのに…。

かつての美人女優もいずれは衰えるが、年齢相応に美しい…草笛光子さんが、その典型だ。

60を過ぎれば生き方が顔に表れるもの…

邪悪な顔にならないように気をつけよう。

しみずゆみ


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ダヴィデ

2015-12-31 15:57:34 | 絵日記
ただいま雑誌を整理中、

細川元総理が所蔵している春画が芸術が猥褻かで話題になったという記事を見つけた。

春画は裸の絵ではない…という。

みな当時の風俗や文化を象徴するような着物を身につけているらしい。

展示会の観覧客は圧倒的に若い女性が多かったと言うのも注目された要因のようだ。

私の世代は、やはりムリだと思った。
恥ずかしくて入れない。(~_~;)

高校時代に1年間美術部に在籍したが
美大に入るとホンモノの裸体も描くことになるよ、と先輩から聞き、

勇気が必要だなぁ…と瞬間思った。

裸体は、ごく自然なものだ。

でも私は今だにミケランジェロのダヴィデが正視できない。

布の一枚か葉っぱでも付けてくれればよかったのに…といつも思う。(~_~;)

しみずゆみ








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同窓会記念

2015-12-31 15:53:49 | 絵日記
夏に案内をもらったものの諸事情で参加できなかった中学校の同窓会の写真と名簿が幹事のサダオくんから届いた。

女子は全員すぐにわかったけれど、男子は、どうしても2人だけわからない…

名簿で照らし合わせながら消去法で調べてみると

1人は小学校の時に、初めてラブレターらしき手紙をくれ、自分の母親のブローチを勝手に持ち出し、プレゼントしてくれたヒデキくんだった。

そして、もう1人は、
中学校の時に、いつもふざけて「好きだ、好きだ」としつこく追いかけ回し、とうとう私に脚蹴りされて泣きべそかいていたジュンジくんだった。(~_~;)


色白の美少年で優しかったヒデキくんは、薬局を経営していた彼の母親そっくりになって、
おじさんだかおばさんだかわからない顔になっていた。

クラスのムードメーカーだったジュンジくんは、髪も真っ白になり、あの愛嬌のある大きな眼も小さくなり10歳以上も老けて見えた。

苦労したのかな…、

なんだか、涙が出てきた…(T ^ T)


しみずゆみ


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