全国970箇所「道の駅」北海道~沖縄まで!!

自由、気ままにできるかどうか道の駅のゴム印スタンプを収集しています。現在120余スタンプですょ。Live to die

12月14日(火)煤払い

2010-12-14 10:57:59 | ★③(は)お父さんの閑話365日(転載)

仙台にある国宝・大崎八幡宮や名取市の竹駒神社をはじめ全国津々浦々の神社で「煤払い」の行事があった。12月13日は古くから正月準備が始まる日とされ、神社のみならず一般家庭でも大掃除をする日だった。この風習がいつの間にか廃れ、辛うじてその名残が神社に受け継がれているのだろう。

昨日テレビで観た限りどの神社でも長い青竹の先端に笹をくくりつけた箒で1年間にたまった埃を払っていた。あんな雑な作りの箒でまともに埃が払えるはずはないのだが、埃よりも厄払いの象徴的意味に重点が置かれていると解釈すれば納得がいく。

煤払いに使われた箒は神聖視され、然るべきところに保管しておいて小正月に燃やすところや、かつて農作業に欠かせなかった肥溜めの四方に立てて注連縄を張る習慣が長く残っていたと言う。一事が万事忙しくなった現在では13日から正月準備に入るところは少なくなって、年の瀬が押し迫ってからあたふたと大掃除に取り掛かるのが普通になった。

大掃除で思い出すことがある。子ども時代をすごした家には押入れのうえに神棚があった。押入れから1尺幅の棚が突き出ていて、それに接して格子戸がはまった奥行き半間、幅1間の神棚が続いていた。面積は広いが高さは天井までしかないから、せいぜい2尺5寸ぐらいなものだっただろう。

この狭い空間に入り込んで埃を払い雑巾がけするのが、末っ子でまだ身体が小さい小生の役目だった。神殿をかたどった木製のお札入れのお札を交換し、大国主命、戎様、布袋様などを印刷した半紙を棚から垂らし、鏡餅を供える三方とお神酒を注ぐ徳利1対を用意した。

この大役を終えると間もなく餅つきの日である。毎年28日に決まっていたようだ。近所に臼と杵がある家があって、そこに頼んで餅を搗いてもらった。千切った搗きたての餅を黄な粉や納豆をまぶして食べたあの味が忘れられない。