天使の図書館ブログ

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エースをねらえ!-3-

2012-07-25 | エースをねらえ!

(※「エースをねらえ!」についてネタバレ☆があります。念のため、一応御注意くださいねm(_ _)m)


 今回は、「エースをねらえ!」のこみくす☆2巻収録部分についての感想です♪(^^)

 画像は文庫版ですが、わたしが買ったのはある理由から旧こみくすのほうなので……そゆことで、ひとつお願い致しますm(_ _)m

「エースをねらえ!」は、テニスを通した人生哲学についての漫画だ、とも言えると思うんですけど、部に復帰したものの、ひろみを取り巻く環境というのは、相変わらずでした。

 なんていうんでしょうか、出る杭は打たれるとでもいうのか。。。

 そうして迎えた県大会の団体決勝戦

 お蝶夫人は楽々のストレート勝ちですが、ひろみのほうはというと、ぽっちゃり系のおデブさん(失礼な!)と対戦

 試合途中で打球が目に当たってしまい、球が見えない状態での勝負になるものの、その後、再び視力を回復し、辛くも勝利を自分のものにします。


 >>苦しい、苦しい。体が重い。足に鉛が詰まったようで。
   だけど、あの人だって苦しいはずだ。わたしよりずっと体が重いんだから。
   その分わたしより苦しいはずだ。ずっと苦しいはずだ!!


 ここ、すごくわかるなあって思います(^^;)

 テニスとかスポーツじゃなくても、仕事してて「この一点が一番苦しいんだよね☆」って思うことが誰でもありますよね、たぶん。

 でも、「ここを越えれば……」とか、「ここさえ越えられれば……」と思いながら、色んな人が色んな場面で頑張って生きている、というか。

 そして、試合が終わると同時に倒れてしまうひろみでしたが、目が覚めてから自分の勝利を知るのでした。


 >>「よくやったな。いい試合だった」


 と、宗方コーチも褒めてくれて、思わず泣きだしてしまうひろみ。

 この時、きっとコーチの胸の中にも、若き日の自分が初めてテニスで勝った日のことが、あったのではないでしょうか(^^)

 試合になんとか勝利したことで、周囲に自分の努力を認めてもらえるかと思いきや、なおもひろみに向けられるいぢめ☆の矛先。

 結構ここ、何気にポイントですよねww


 >>「ボールのことはあやまります。でもわたし、図になんかのってません」

 音羽たん:「あら、そう?じゃあわかってるのね?」

 ひろみ:「……何がですか」 

 音羽たん:「日向さんは調子が悪かったんだろうっていうことよ。
       実力で彼女に勝ったつもりでいるとしたら、とんだ思いあがりよ!」

 ひろみ:「調子が悪かったのは……わたしのほうです。第3セットは5ゲーム目まで、よく目が見えなかったんです!」

 音羽たん:「フン!そんなの、あなたの不注意じゃないの!」

 ひろみ:「そうです。だから彼女が本調子でなかったとしても、それは彼女の不注意です。
      わたしは実力で勝ちました」


 よく言った!!えらいぞ、ひろみ!!!

 いくら上級生でも、いわれのないいぢめ☆を受けたら、言うべき時には言わなくっちゃ!!

 だって結局、何をどう言おうと相手のすることは同じなんだから……。

 そして、お蝶夫人と弾丸サーブのお蘭(笑)の勝負の日がやって来ます。

 試合途中、うっかり手をついてしまい、全治二ヶ月の怪我を負ってしまうお蘭ちゃん。

 試合結果は、お蘭ちゃんの棄権により、お蝶夫人の優勝となりますが、あのまま試合を続けていたら、もしかしたら勝ったのは緑川蘭子のほうだったかもしれません。

 試合後、「仁!仁!!」と叫びながら、宗方コーチに抱きつくお蘭ちゃん。

 いえ、もしなんの先入観もなく、まっさらな状態で「エースをねらえ!」を最初から読んでたら、読者としてちょっとここはドキドキ☆しますよね(笑)

 この女、宗方コーチに抱きつくなんて、一体何者!?的な意味で(^^;)


 >>「何よ、負けといて、あんなに騒ぎたてて」

   「そうよ。失礼しちゃうわ。あたしたちのコーチなのに……」


 と、女子部員たちがBooBoo(←?)言ってることから察するに、宗方コーチは密かに結構人気あったんでしょうね、きっと(笑)

 そして、ちょっとした偶然から、宗方コーチと加賀高のお蘭が異母兄妹であることを知り、動揺するひろみ。

 その前にも、自分がコーチの後押しで、何かのメンバーに選ばれたらしいと知ったせいもあり、ひろみは練習に集中できません。

 そこへ、とどめとばかり、校内新聞にお蝶夫人と並んで、自分が大きく取りあげられていると知り……。


 >>「まったく大したもんよ。おそれいるわ」

 「みんな、中学の時からこのテニス王国の一員になることを夢見て、練習して、練習して……それこそ、雨の日も、風の日も」

 「それでも150人以上もの新入部員が次々に挫折して、2年生になる時には十数人しか残らない」

 「あたしたちはその中のひとりよ」

 「1年生なんかに大きな顔をされる覚えはないわ!」

 「そんなことが出来るのは、よほどの実力者か、さもなきゃ裏でよっぽと汚いことしてる人よ!!」

 「いくら個人競技だからって、自分ひとり目立ちたがって、きたならしい!!」


 ……き、きたならしい

 流石にここまで言われてしまっては、我慢強いひろみもしょんぼり☆orz

 でもそんな彼女を、ラーメン屋さんで偶然あった、藤堂先輩が慰めてくれます。


 >>「だけど君、よくコーチについてきてるね。
    えらいよ。色々あるだろうに、コートの外で」


 その一言に、思わずうっと思いがこみ上げ、泣きだしてしまうひろみ。

 そしてそんなひろみのことを、藤堂先輩は自転車で送っていってくれるわけですが……。

 突然犬が飛びだしてきた瞬間、思いきりひろみに抱きつかれて、ドキッとなる藤堂たん。

 ここ、星五つ☆☆☆☆☆っていう感じかもww(笑)

 人生七転び八起きというか、七つ嫌なことがあっても、八つ目くらいにはいいことが巡ってくるものなのかもしれませんねえ(^^;)

 とはいえ、相も変わらず部内で続く、ヒソヒソ声……そしてそんな中、なんとひろみはお蝶夫人とダブルスを組むことになるのでした!!!

 流石のお蝶夫人も呆れ、また宗方コーチはといえば、「忘れるな。おまえを突き放す用意はいつでも出来ている」と、自分が見切りをつけたらそれまでだぞ、とひろみに凄むという。。。

 ダブルスでは当然、下手っピ☆さん(笑)のほうに球を集められて叩かれるので、ひろみは徹底的にしごかれます。

 つーかこれ、ほんとにいぢめ☆だよね……と思いますが、宗方コーチは容赦なく、「ここぞとばかり」の上級生の攻撃を、止めるでもなくむしろ続けさせるのでした(まさに)。

 でも、他の上級生たちの気持ちも、わかるといえば、わかんなくもないですよね。。。


 >>「ああ、お蝶夫人のパートナーとして、関東大会に出られたらどんなに素晴らしいか」

 「もう三年生なんだもの。これが最後のチャンスよ。あんな子に譲れやしないわ」


 いぢめ☆というのは、いぢめる側の気持ちを聞くことも大事……とはいいますが、今時の「理由なきいじめ」というのとは違って、ひろみの場合のはある意味、「わかりやすいタイプのいじめ」ではありますよね(^^;)

 とはいえ、いじめられる側にしてみれば、本当に孤独でつらくて、みじめな気持ちに見舞われるわけで


 >>「下手だ。わたしってほんと下手だ。でも誰にも頼れない。コートじゃ誰も助けてくれない。
    ああ、人間こんなにひとりぽっちだったんだろうか。こんなにも自分ひとりにしか頼れなかったんだろうか。
    それなら……最後に頼るのがこんなにハッキリ自分自身なら、もっと自分を磨かなきゃならない!
    もっともっと練習して練習して、練習し抜いて、強くならなきゃ。誰よりも強く強くならなきゃ!」


 ……これ、とても高校一年生とは思えないある種の「悟り」という気がします(^^;)

 テニスは好きだから続けたい、だから部を退部するという道はもはやない、だったら強くなるしかない、という。。。

 そしてここで再び、もみあげ藤堂先輩の登場(笑)

 実は自転車で送ってくれた時、互いの持ち物が道路にばらばらになって、鉛筆が一本だけ入れ違いになっていたのでした。

 >>「よかったら、このままにしないかい?」と言われ、その鉛筆の存在に心を慰められるひろみ

 とはいえ、相も変わらず続く、いぢめ☆と特訓の日々。。。

 ずんどこ☆落ち込むひろみが、練習を終えて帰り道を歩いていると、なんと目の前にあの鬼コーチの姿が!!!


 >>「宗方コーチ!?わは、おっかね。まわり道しよ!」

 ところが、ゴ○ゴ13ばりに背後が気になるタイプなのか、突然振り返る宗方コーチ(笑)

 >>「ああ……こっちから帰るのか?」

   「あ……は……あ、あの、は……い」(ひびりまくり☆)

   「どうだ、調子は」

   「は、はあ。だ、だめなんです、ぜんぜん」

   「よいペアが育つには時間がかかる。暫くの辛抱だ。焦ることはない」

   「は、はい」


 ここ、なんか妙にリアルで、すごく好きなシーンです♪(^^)

 宗方コーチは自分的には、憎くてひろみを徹底的にコーチしてるわけではなく……でも、それを受ける側としては、身も縮み上がるくらいの思いがあるわけで(笑)

 実際にはほんと、宗方コーチはこの時点でひろみのことをすでに可愛いと思ってると思うんですよね、教え子として(^^;)

 そして迎えた関東大会女子、ダブルス一回戦

 当然のことながら、球が集まるのはひろみの元。集中攻撃されて、思うように身動きのとれないひろみ。

 流石のお蝶夫人でも、ひろみをカバーするには限界が……。

 この試合の中、>>「苦しんでおけ。精一杯苦しんでおけ。より高く飛ぶ前には、より低く身を屈めねばならない。だから今、骨の髄まで苦しんでおけ。何かを得るための代償だ。十分に支払え!」なんて思ってる宗方コーチは、やっぱり骨の髄まで(愛のある)鬼だと思います

 そして第一セットをとられたあと、お蝶夫人のあの名言が。。。


 >>「誰です。あたくしのパートナーを動揺させるようなことを言うのは!!
    ひろみ!なんなのさっきのプレイは!負けることを怖がるのはおよしなさい!
    たとえ負けてもあたくしはあなたに責任を押しつけたりはしない。
    それより力を出しきらないプレイをすることこそをおそれなさい!!」


 う゛~ん。お蝶夫人、やっぱりいい人だ♪

 そして取った第二セット。ここで今度は、宗方コーチのあの名言が。。。


 >>「ねばったほうが勝ちだ。いいか。勝敗を分けるのはいつでもたった1球だ。
    だが、プレイしている時はどれがその1球かわからない。
    だから、最初から最後までどんな球でも安易に打つな!」

   「はい!」

   「あとのことなど一瞬たりとも考えるな。このセットをとらなければ先はない。
    このセットをとることだけに全力をそそげ。
    さあ、行け!」


 このシーンもそうですけど、宗方コーチの試合中とか試合前の指図って、すごく的確で読んでて痺れます(笑)

 なんにしても、途中転んで足を痛めながらも、ひろみはお蝶夫人とのダブルス戦で勝利を収め、関東大会第二試合へ進出するのでした♪(^^)
    
 こみくす☆2巻収録分はここまでなので、今回はこのへんで……と思うんですけど、次回からはもう少しハイライトに絞って文章書きますね

 あらすじ風に書いてしまうと、やたら文章が長くなってしまうので(でもこれもエース愛ゆえ)

 それではまた~!!





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