天使の図書館ブログ

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エースをねらえ!-劇場版-2

2012-09-22 | エースをねらえ!

 え~と、今回は早速、前回の続きとして「宗方コーチは何故岡ひろみを選んだのか」について、です

 わたし、この理由って原作にもちゃんと描かれてると思うんですけど……まあ、そのことは一旦横に置いておくとして、「バネがあり、素直なフォームをしていて、パワーがあった」というか、いわゆるその種の<素質>だけでは、宗方コーチがひろみを選んだ理由にならないと仮定して、精神面の話をしてみようと思います。

 宗方コーチって、わたしが思うに面白いくらい(?)、女性に対して浮ついたところのない人ですよね(^^;)

 もしわたしが男で、テニスのコーチなんぞしていたら、「生足王国、サイコー!!(^p^)」とか思ってたに違いないのですが(サイテーなコーチ・笑)、宗方コーチってむしろ変態的なムッツリ☆なのかと疑いたくなるくらい、そういう部分のない人で。。。

 原作の宗方コーチの心理としては、「不幸な母を見て育った」&「父を奪った愛人&異母妹の存在」っていうのが(←やめろ☆)になってて、女性のことをちょっと軽蔑してるというか、どこか冷笑的に見てるところがあると思います。

 もちろん、すべての女性を嫌悪しているというわけではなく、女性の中にも人間として素晴らしい人もいるとはいえ、そういう女というのは全体の極数パーセントを占めるにすぎないとか、旧の宗方コーチは特に、そういう傾向がありそうです(笑)

 幼い頃の宗方コーチにとって、父を奪った愛人って、ほとんど自分の母親を不幸にした恐ろしい魔女……というようにさえ、見えてたんじゃないかなっていう気がしたり(^^;)

 つまり、邪悪な魔法によってというよりも、一種の狡猾な手練手管というか、<女>というのはそうしたものを用いる恐ろしい存在だ……みたいな刷り込みが、宗方コーチにはあったのかもしれませんよね。

 そして、その魔女の呪いにかかったように病気になり、衰弱し、若くして美しいまま死んだ母親。

 翻って、自分の欲しいものをすべて手に入れ、ぬくぬくと幸せに暮らしているだろう、魔女一家

 幼い宗方コーチにとっては、女性に嫌悪の情を持つのは、もしかしたらこれだけで十分だったのかもしれません。

 小さい子供にとって、母親が病気だったり、いつも悲しそうにしてるっていうのは、精神形成上すごくよくないんですよね。

 その悲しみを想像したり、わかってあげようとするあまり、感情的な転移があって、息子・娘のほうでもまた、抑鬱的というか、何かそうした不幸な空気の中で、健全な感情を押し殺すことになるわけですから。

 そして、「お父さんさえお母さんのそばにいてくれたら」という仮定から、宗方コーチは逃れられずに育ち、何か物事がうまくいかないと、常に思考がそこへ戻っていったのかもしれませんよね。。。

 父親を奪った魔女に対する恨みがましい気持ち=女性に対する嫌悪となっていったのかはわからないにしても、女性を見下し、「所詮女など……」と軽蔑することで、自分のトラウマに影を投げる女性と深く関わらないように宗方コーチはしてきたのかなって思います(どちらかというとこれは、無意識のうちに、ということですけど)。

 まあ、こうしたことはあくまで「~かもしれない☆」的仮定であって、原作の宗方コーチは>>「恋の打算があるなら、相手にも愛されたい。でなければ誰がこんな回り道をする。馬鹿らしい」と言ってるあたり、恋愛的にかなり健全な人だとは思うんですけどね(^^;)

 長くなりましたが(ほんとにな☆)、ようやくここで「宗方コーチが岡ひろみを選んだ理由」について。。。

 ひろみってようするに、宗方コーチのそうした女性に対する、嫌悪軽蔑サーチ☆にまったく引っかからなかったんだと思います(笑)

 原作の1巻を読むと特に思うんですけど、ひろみって少女というよりも、まだその前段階にある少年でも少女でもない的な、そういうところがありますよね。

 宗方コーチは自分に色目系の何かを使ってくる女性は、それが仮にまだ高校生でも、軽蔑&冷笑的受けとりをしそうなんですけど、ひろみにはそういうところが一切ないというか(^^;)

 そしてさらには、体の柔軟性とか、テニス向きの資質も備えているし、「これはしごけばモノになるかもしれん☆」と思った……というのがあるのかもしれません。

 もちろんこの場合先にくるのは、テニスの資質で、精神的なことっていうのは、その次だとは思うんですけど。

 やがて、自分がしごけばしごくほど、ひろみが伸びてくるのがわかり、「よし、いいぞ!!」的に、ひろみを特訓するのが楽しくなってくる宗方コーチ

 いえ、これって無表情で何考えてんのかわかんない、旧の宗方コーチですらそうです(^^;)

 そして、そういう練習風景を見てて、まわりの女子部員がブーブー言うという(笑)

 ついには、あの誇り高いお蝶夫人でさえも、そのことに我慢できないものを感じるようになるって、ある意味当たり前というか、むしろ当然なんじゃ……とすら思いますww

 でも宗方コーチはたぶん――この時すごく嬉しかったと思うんですよね(^^;)

 相手が男か女かということは関係なく、自分が素直に「伸ばしてやりたい」と思える選手、「両手で庇うようにしてでも育てたい」と思える選手に出会えて。

 でも、原作の第1巻では、胸の膨らみがなかったら少年に見えるひろみも(失敬な!笑)、当然ながら少しずつ女らしくなっていき……宗方コーチは、自分の嫌悪軽蔑サーチ☆とまったく無縁の少女を育てることで、過去のトラウマが癒されていったのかな、なんて思います。

 むしろ今度はこうなってくると、可愛くて可愛くてしょうがないという(笑)

 旧こみくす4巻に、


 太田コーチ:「岡が、かわいいんだろう?」

 宗方コーチ:「かわいい」

 太田コーチ:「ずっと手元に置きたくないのか」

 宗方コーチ:「……束縛できないほど、かわいい」

 太田コーチ:「(宗方、おまえ、ロリコン……


 といった会話場面がありますけども、宗方コーチはたぶん、自分の心の中にある一生癒されえない心の傷をひろみが癒してくれたというだけで、おそらく十分だったのだと思います

 それ以上、多くのことは求めない、こんなにも心から愛せる存在と出会えたこと――それだけで十分だったから……と、仮に宗方コーチは思っていたとしても、エースの原作&アニメファンとしては、「あ゛あ゛あ゛、切ない(;ω;)」って感じるっていうことなんですよねww

 なんにしても、この記事は劇場版の感想なはずなのに、少し脱線してしまいました

 次回からはまた、劇場版の感想に立ち返って、まだまだブツブツ☆書いていこうと思います♪(笑)

 それではまた~!!





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