ライフ&キャリアの制作現場

くらし、仕事、生き方のリセット、リメイク、リスタートのヒントになるような、なるべく本音でリアルな話にしたいと思います。

96.ボランティア

2018-08-19 22:25:07 | 時代 世の中 人生いろいろ
 この夏、ボランティアの災害支援がクローズアップされた。豪雨の被災地へ赴き、救助、輸送、後片付け等に、自衛隊、消防、現地の人々と共に汗をかく様子が、ニュース等で繰り返し報道された。被災地の人々や自治体にとっては、ボランティアの支援は不可欠のものだったし、その精神や活動自体は尊いものだと思う。被災地復旧のために、被災地の家族や人々のために力になりたいとの純粋な思いのボランティアが大多数だろう。

 一方、辟易したこともある。一つは、十分な準備や装備もなく被災地へ駆けつけ、かえって足手まといになったという話。報道での批判は抑えられているが、被災者の精神的な負担や自治体等の活動の迷惑になるケースもあったようだ。善意のつもりだろうが、受け入れ態勢ができていないのにボランティアが多数やってきたり不要な物資が大量に送られてきたりして、対応や整理に手間取ったケースなどはその例だ。

 もう一つは、SNSの投稿。「勇気ある仲間が真っ先に現地に駆け付けました。」とか「遅ればせながら私も行ってきました。」など。現地の状況やボランティアの必要性を伝えることを目的に、被災者にも配慮した良心的な投稿もあるが、物見遊山にでも行ってきたかのような晴れやかな表情や露骨な被災地画像の拡散。偽善とまでは言わないが自己満足なのか。

 ボランティアとは、自発的に行うものでありライフキャリアの一部にもなる。仕事や生活を犠牲にしてまでするものではない。仕事の都合や、準備や体力が足りなくてできないこともある。募金などの形で密かに支援することもある。ボランティア活動は、相手の状況や心情に配慮しつつ、できる範囲で無理なく尽力し続け、見返りは求めず静かに終えるのが本当ではないだろうか。

 先日、行方不明の子供を発見したボランティアの老人の、力強くも謙虚な表情と言葉には素直に拍手を送った。

 
 

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