ライフ&キャリアの制作現場

くらし、仕事、生き方のリセット、リメイク、リスタートのヒントになるような、なるべく本音でリアルな話にしたいと思います。

120.続けてみてわかること

2019-09-29 15:13:17 | 仕事 キャリア ライフキャリア
 先日雑誌を整理していると、5年前のタウン情報誌が出てきました。ラーメン店を特集した内容でした。人気ランキング上位には、今もよく行く有名店がありました。一方、当時「新店」として紹介された店の中には、評判を聞かなくなった店もありました。廃業した店は、それぞれの事情があったのかもしれません。商売を続けて行くことは容易なことではないのでしょう。
 同じ様な事は、どんな仕事や職場においてもあることです。「入社した時は良かったけど、勤務地や配属が変わってから仕事にやりがいが感じられなくなった。」「思っていた仕事内容や職場環境ではなかったので、自分には合わないので。」中途退職する方の言い分は様々です。もちろん、やむを得ない事情や真っ当な言い分もあって辞める場合が多いのでしょう。

 ただ、キャリアコンサルタントとして、中途退職を考えている方に少し考えてみてもらいたいことがあります。「人気上位のラーメン店は最初から人気があった店ばかりだろうか。」「長く勤めている人は、いつも思い通りの職場環境の中でやりがいのある仕事だけを続けてきたのだろうか。」と。
 精神論を振りかざすつもりはありませんが、どんな仕事でもいろいろな課題や困難を協力して乗り越えて行くことで、やりがいやおもしろさも見つけられると思います。そのためにも、始めたことは続けてみる。うまく行かないことがあっても、他人のせいにしないで自分にできることはないかと考えてみる。謙虚に人の教えや助けを借りる。望むものを与えられることを待つだけでなく、自らやれるところまでやってみる。そのような粘りや持続力が大切になると思います。
 私が個人事業を始めた時に、ある経営コンサルタントにもらったシンプルなアドバイス。「商売も事業も、始めることより続けて行くことの方が大事。」私の場合は、10年余続けてきて、新たな展開を考えられるようになりました。

 ☆ワークネットコラム  

 おしごとコラム第19回「続けることが大事」より 
         
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119.変わらずにいるために変わり続けなければいけない・・・

2019-09-25 23:03:08 | 仕事 キャリア ライフキャリア
 タイトルの言葉は、映画の名セリフで含蓄がある。いくつかの解釈があるが、私は仕事の面から意味を捉えている。「仕事における自分の役割やポジション、理念やスタンス等を変えずに守るためには、周囲の環境や時代の変化に合わせて変えてゆかなければならないことがある」と。例えば、商売で地域一番店という地位や評判を守るためには、お客様ニーズに敏感に対応して、商売のやり方を変えて行く必要があるということ。そうしなければ、競合店にその地位を奪われかねないことになる。

 とは言うものの、自分のやり方や考え方を変えるのはそう簡単ではないと思う。「今のままでいい」「大した問題じゃない」「もう少し様子を見てから」などと、変化に鈍感だったり対応を先送りしたりすることは誰にでもあるだろう。もちろん、変えなくても良い事や守るべきこともあるが、自分を正当化したり認知のバイアスがかかったりするのは人間の性分だ。妥協や迎合も、そうせざるを得ない場合もあるのだろう。

 私の場合、人と競ったり人をリードしたりするよりも、人との調和や人をフォローする方が合っている。ここは、これからも変わらないし変えなくて良い点と思う。一方で、自分の頑固さや独善には注意しようと思っている。他人の意見や価値観を受け入れずに否定したり、独りよがりの言動をしたりという様なことに。

 ただ、そう心がけているだけでは、つい忘れたり安易な方へ流されたりしかねない。そうならないためには、やはり他者を尊重する姿勢や、その表現として人の話に耳を傾けることを大事にしたいと思う。そして、自分の中の「芯」や「信」を守りながら、「新」を取り入れ「真」を見極めて行きたいと思う。

 ちょっと格好つけすぎだと思うが、「変わる」ということを「成長する」ということと捉えて、そのスピードや方向や方向転換も人それぞれで良いと思えば、気が楽になった。


 
 

 
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118.古民家で感じたこと

2019-09-17 22:27:52 | 人、本、旅 日記
 先日、市内の古民家でセミナーを開催した。築140年。昔は廻船問屋だったという、木造2階建て。中の間取りや建具や残された家具類も、ほぼ当時のままだ。と言っても、そのまま保存されていたのではなく、数年前、古民家として再生された。一般の人にも開放したいとの思いを持った人々が、手間をかけて清掃し雨漏りする屋根を補修し修復したものだ。まだ手がかけられていない部分も残っている

 残暑の中、予想以上に蒸し暑かった。扇風機が室内の空気をかき回し、扇子や団扇であおぐ人もいた。エアコンはなかった。屋内は裸電球で照らされ、外からの光も入ってはいるが、うす暗かった。書類の文字や外光を背にした人の表情は見えにくかった。廊下の床の一部が朽ちているので気をつけるようにと、管理者の方から伝えられた。固いところを踏んでそっと通った。終了後、藁のほうきで畳を掃いた。ほうきを持つのはいつ以来か、思い出せなかった。

 古民家にいた時間は、懐かしく、心地良く、ゆったりと感じられた時間だった。便利で快適な暮らしに慣れてしまった身に、遠くで何かを呼び覚まされるような感覚があった。時空を超えた空気感、光、手触り。年齢ゆえか、忘れかけていた感覚、感触。

 管理者の女性に聞いてみた。なぜお金や時間や手間をかけて、大変な思いをしてまでこの古民家を再生しようと思ったのかと。「初めてここを知った時、自分にしっくりとくるものがあって、このまま朽ちてしまうのはもったいないと思いました。もう無理かと思った時に、運よく助けてくれたり一緒にやってくれる人がいたおかげです。」遠慮がちに語られた。こんな人もいるんだとちょっと感銘を受けた。
 
 うっすらと艶のあるこげ茶色の外壁、柱、建具。黒の瓦屋根。少し色あせた畳とふすまの白。色あいの少ない古民家が、自分の感覚にしっとりとした彩りをくれたような夏の終わりの一日だった。

 

 

 
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117.一緒に働きたい人(再掲)

2019-09-04 18:03:56 | 仕事 キャリア ライフキャリア
 あなたが「一緒に働きたい人」はどんな人でしょうか。職場の上司や先輩なら、尊敬できる人や面倒見の良い人でしょうか。同僚なら、気の合う人でしょうか。部下や後輩なら・・・?人それぞれ好みや考え方の違いはあるでしょう。そもそも一緒に働きたいとか、一緒に働きたくないとか、考えたことはないという人も多いでしょう。職場の人間関係は選べませんから、好き嫌いや気が合うか否かなど、わがままを言ったら仕事はできません。

 それでも、職場は人の集まりですから、なるべくなら周囲に「一緒に働きたい人」が多い方が働きやすいでしょう。自分自身も「一緒に働きたい人」と周囲から思われた方が居心地良いのが人情ではないでしょうか。決められた仕事を一人でこなしているように見える人でも、企業の一員として働く以上、職場で人との関わりが全く無いことはありません。

 このコラムを読んでおられる方が就職活動をされているならば、ご自身が応募先の面接担当者や職場の人から「一緒に働きたい人」と見てもらえそうか、考えてみましょう。「大丈夫」と思えるなら、それで良いです。考えたことがないという方。特に、正社員や長く働くことを目指している場合は、その視点は必要と思います。
 
 それほど難しい事ではありません。自分がどう見られているか、採用担当者になったつもりで想像してみましょう。求人募集している仕事に対する適性や能力、意欲はもちろん大事ですが、視点はそれだけでしょうか。
 
 採用したい人材に関する企業アンケートでは、「コミュニケーション能力」が常に上位です。挨拶や気遣いができる人、自分の意見を言うだけでなく、人の話も聞いている人。八方美人ではなく、誠意が感じられる人です。また、自分の仕事に責任感を持って働いている人。私は、そんな方と長く一緒に働きたいと思います。皆さんはいかがでしょうか。

※当ブログ98回に同様の記事を掲載しています。下記の「おしごとコラム」の中で最もアクセス回数が多かったので、原稿のまま再掲しました。


ワークネットコラム(おしごとコラム)第17回
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