昨日は、潮干狩りで有名な海浜公園に行った。
とっくに潮干狩りの季節は過ぎたので静かだと思っておった。
が・・・着いてみると、バケツと熊手を持った親子連れってのがたくさん。
参ったなぁ~~。
でも、「タコ」という別名を持つ「すーさん」
とりあえず干潟に放してみた。
いつもなら、人ごみの中ではすーさんの周り一角だけが時が止まったようになる。
が・しかし
タコは走る。
タコは戯れる。
試しにすーさんにいつものように声かけしてみた。
「ああぁ~~~、これは貝だねぇ~~」 (感嘆符!!仰山な抑揚)
「ほらっ、ほらっ」
(まるで舞台俳優のように大げさに貝を手渡す婆さん)
「・・・・・・・・・・・・・」
(すぐさま、貝をご丁寧に婆さんに返却するタコ)
「やっぱりな・・・・」
また、タコは走る。
タコが止まったぞ。
タコが腰を曲げたぞ。
婆さんを振り返ったぞ。
婆さんになんか差し出しておるぞ。
「うほほーーーーーい。わしのマネをしておるぞ。」
(ウルウル・ルルルン)
「爺さんやこの貝を持ってて!捨てちゃあかんよ。
せっかくすーさんがくれたんだからな!!」
「捨てないよぉ。(ブスッ)
しっかし、随分楽しそうだね。来てよかったよ。(ホッ)」
途中休憩を入れたが、1時間半は
走り・止まったと思ったら「ジャブジャブ」と言って片足で水を蹴り、
また走っておったタコ。
「どうせ動け!って言ったって動かない奴なんだから」
そう思っていた婆さんには水遊び用の仕度なんぞしておらんかったのじゃ。
冬用のズボンに穿き換えて(ごめん)まだ行ったことがないショッピングセンターへ向かった。
タコは広すぎる店内に入ると通路で寝転がる。
拒否しているのではなく、
ただ、疲れただけのようじゃ。(笑)
ペットコーナーへ行っていざ出口へ向かう途中、子供用の遊び場があった。
「遊ぼうねぇ~」(誰に言ってるのか?)
遊び場の中にはバランスボールが4つ転がっていた。
すーさんはそのうちの1つのバランスボールを持ち、
ボールを投げる・ボールに座る・ボールをつく・ボールを追いかける
なんか・・・よく見る近所の子供みたいだよ。
親に遊びの見本を見せられたり、
「やってみようよ」と半ば強制されたり、
それでも「無視」を決め込んだような無反応がほとんどだったすーさん。
今日はどうしちゃったのか?
そのうち、ひとりの女の子が遊び場を仕切っているウレタンのブロックの上を
バランスボールを押し回してブロックに座っていた婆さんの隣にやってきた。
顔は仁王像のように「怒っていた」
「すまんのう。通るんだよね?ごめんごめん」
女の子は「こっくり」頷いた。
バランスボールをこんな風に遊ぶのってのも面白そうだ・・・・。
「すーさんもやってみれば?」
その場限りの婆さんの独り言。
だったはず・・・・じゃった。
すーさんはさっきの女の子と全く同じようにしてブロックの上をボールを押し回しながら歩く。
動きはギクシャクしているが、まさしくこれは
「完全な模倣」である。
しかもすーさんは笑ってる。(ヨダレも垂らしておるが)
本当に今日はどうしちゃったんだ?
気をよくした爺婆はすーさんの好きな回転寿司へ向かった。
5時半だって言うのに、これまたすごい混みようじゃ。
店内から弾き出されて外で待つ旦那衆も数多い。
テーブル席待ち・・・27番目。
どうやって順番を待ってよいのか?も考えつかないほどなのだ。
結局、外の駐車場脇ですーさんと「ジャンプ」遊びをして待つことにした。
疲れているはずのすーさんはまたもやにこやかにジャンプする。
後半は仕方なく店内で待ったが酸素欠乏状態と周りの子供達の「任天堂DS祭り」ですーさんはすこぶる機嫌が悪くなった。
注)「任天堂DS祭り」・・
あっちを向いてもこっちを向いても色とりどりのDS片手に待っている子供達。
「手が届きそうなのに【触れられないDS】が目の前に沢山ある状態。
が・しかし
テーブルにつくといつもは「ネタ」しか食べないすーさんが、
「シャリ」も一緒に無言で口に運んでいる。
それも5皿のマグロと1皿の卵。それにデザートとりんごジュースを
ほとんど汚さずに食べておった。
一見簡単そうに見える「模倣」
人間に近づくための一番原始的な方法である「模倣」
・・・なのにすーさんはずっとしなかった。
できなかった。
全く、不思議な話だ。
すーさんの中で何が変化したのであろうか・・・
【追伸】
すーさんは決して調子が良かったわけじゃない。
10日前から睡眠が乱れに乱れ、
医師と電話連絡を取り通常の2倍の眠剤と安定剤を服用していたのだ。
夜泣き・朝方泣きも、しっかりもれなく付いてきていた。
ただ、今回の変調には爺婆は疲れていたが、
いつもよりは冷静に受け止めていたのは確かじゃが・・。
すーさん、大快挙じゃないのぉん♪
でねでね、これってさ
↓
>>【追伸】
すーさんは決して調子が良かったわけじゃない。
10日前から睡眠が乱れに乱れ、
医師と電話連絡を取り通常の2倍の眠剤と安定剤を服用していたのだ。
夜泣き・朝方泣きも、しっかりもれなく付いてきていた。
ただ、今回の変調には爺婆は疲れていたが、
いつもよりは冷静に受け止めていたのは確かじゃが・・。
これなんじゃないの?原因っちゅうの?
自閉っ子って、1歩進めばもれなく何か下がってしまうけど、
とんでもない行動があったときって、もれなく凄い成長を遂げない??
うちも原因不明の熱が出て、その後に言葉を発したり
物凄いパニックの嵐の後に、切り替えが出来たりあるよ
良い模倣を楽しんで、お寿司も上だけ追いはぎもしないで・・・・
ううう・・嬉し涙が
家庭療育やらお出かけを惜しまないいい婆さん&爺さんコンビだからだよっ!
>とんでもない行動があったときって、もれなく凄い成長を遂げない??
忘れておったよ・・・。
そうじゃった!
わしらにその変化への「きっかけ」がわかる程度の変化であれば劇的ということにはならんが、
「原因」や「きっかけ」が皆目見当がつかない変化の前には大きな出来事があったのじゃた。
そうじゃ、そうじゃ。
るるん♪さんや、教えてくれてありがとさんね。
いきなり寝られなくなって(これも原因がわからず)
薬も倍量にしても目に見える効果が表れなかったからねぇ。
やっぱりちょっとは凹んだけど。
一定期間のスパンで見ててやらないと疲れるからね。
サンキュー、るるん♪さん
スーさんが頭の中に蓄えてた情報が
一度に噴出してきたのだ、きっと!
うちもそうなんですよ。
「ママといっしょにしたい!」って
気持ちが芽生えてきて嬉しいです。
潮干狩りが水遊びにならないのが
いいなぁー。
水はおしりをつけてなんぼですから。
温かくなると、全ての着替えを
持って出歩くので、夜逃げみたいです。
すーさん...すごいではないですか!
砂浜で貝を取ってお母さんに手渡ししたり、プレイルームでボールを使って遊んだり、他の子どもの遊んでいる様を真似て遊んだり、きれいにおすしやデザートを食べたり...すーさんには模倣をする力がちゃんと宿っていたのですね。
すーさんが模倣をするのには、すーさんの身体的・心理的コンディション(でもそれまでが大変だったようですが)と環境とタイミングのすべてが合うと、こんな風にスムーズに模倣をする力が表に出てくるのかもしれませんね。そのすべてを合わせるのが難しいのが自閉症だと思いますが、きっとまた自然に模倣ができる時が来ると思います
ほんとだべな・・ったく。
自閉症児の噴出予報ってあると助かるのになぁ(笑)
蓄えていたんだよなぁ~~しみじみしみじみ。
気持ちが芽生えてきて嬉しいです。
それって大事じゃよねぇ。
やっぱり、反応が形になってくれると嬉しいもん。
>水はおしりをつけてなんぼですから。
あっはっは。
すーさん、触覚防衛(過敏)があるからお尻をつけるのも、
濡れた砂の上を歩くのも最初はできなかったんじゃよ。
>夜逃げみたいです。
うちも見習わんと。
所帯道具一式持ってさ(笑)
どこにそれを宿しておったのか?
あのドデカイ腹の中かな?(失礼しました)
>すーさんの身体的・心理的コンディションと環境とタイミングのすべてが合うとこんな風にスムーズに模倣をする力が表に出てくるのかもしれませんね。
まったくじゃ。
それも親がその材料(身体的・心理的コンディション・環境)の保持、
タイミングを息を潜めて待っても出ない時は出ないのに。
模倣する力を宿していることさえも教えてくれないのに。
今回は本当に何も期待していなかった(できなかった)ので、
ほんとにビックリしました。
ニンマリできるまでに時間がかかりました。
わかっておってもついねーー、諦めちゃってる自分もいるし。
親のコンディションのタイミングも重要かもしれないって思います。
その場の興奮や「どうしちゃったの?」の情景が思い浮かびまする。。。
カミさんの職場は、無事にオープンして、一段落ついてきているみたい。。。(客足がね)
カミさんは覚えることがあって大変みたいだけど、
古民家をモダンに手作り改装している空間は、婆さんにも
気に入ってもらえると思うよー。
平日に動けるなら、それほどまわりの人を気にしないでも
よさそうなので、そのうちご一緒しましょう~♪
”潮干狩りが水遊びにならないのがいいなぁー。”
うらやましい
まさるなんか絶対、水遊びして泳ぐと思う
マジで