なまぬるい生活

エホバの証人 元二世のブログ

職場での守秘義務

2009年11月22日 23時06分11秒 | 一般記事
先日載せた中絶に関する記事で、ある方から「看護士はその仕事の中で証人の姉妹が中絶したことを知ったなら、組織に報告をしなければならない」とコメントがあり、その資料の情報を personaさんから教えてもらいました。

ものみの塔誌 1987年9月1日号 12ページ「話すのに時がある」-それはどんな時?
にありました。
WTLを持ってない人のためにスキャンしましたのでご覧ください。
12ページ / 13ページ / 14ページ / 15ページ

要約すると、医師の助手として働くメアリーが、仲間のクリスチャンで独身の姉妹が中絶手術をしたことを職務中に知り、そのことを本人に問い尋ねたところ、罪を認めて長老に報告し、姉妹が霊的健康を取り戻す助けになった、という内容です。

医療に携わる者は特に、職務上知った秘密を守る義務(守秘義務)があるのですが、「エホバの証人のルール」に反する行為を見つけた場合どうするのかというと、13ページにこう書いてあります。
個人的な記録の内容を権限のない者に明かす行為を違法としている国が多いのは事実です。しかし,もしクリスチャンが祈りをこめて考慮した末,自分は今,下位の権威の要求には反することになっても,神の律法がわたしに自分の知っていることを報告するよう要求するという事態に直面していると感じるなら,それはその人がエホバの前で受け入れる責任です。クリスチャンには,『支配者として人間より神に従わねばならない』時があります。―使徒 5:29

つまり、「下位の権威」(ここでは守秘義務)に反してでも組織のルールを通さねばならない、というわけです。

雇用主と雇用者に交わされている契約を破ってまで宗教のルールを持ち込むのであれば、そのことを事前に雇用主に伝えるべきでしょう。

「私はエホバの証人で、これこれこういう理由で、患者であり宗教上の仲間である○○さんに、中絶したことを長老に伝えるよう助言したいと思います。」

「宗教上の理由で、守秘義務を守るよりエホバ神に従わなければならないと考えており、○○さんが中絶したことを長老に伝えたいと思います。」

ま、こんなことをすれば解雇されるのは確実ですね。
特に今は個人情報を保護することに厳しい時代ですから。

メアリーの例ではうまくいった美談として描かれていますが、このようなことによって大きなトラブルに発展した場合、組織は責任を取ってくれるのですかね?

またいつもの「個人が良心的に決定したこと」で済ませるのでしょうかね。