白河夜舟

水盤に沈む光る音の銀砂

告知

2008-07-17 | 日常、思うこと
療養中である。





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体調がおかしくなったのは、先週後半、1年数か月をかけて
練り上げてきたプロジェクトが頓挫し、これまでの労苦が
水泡に帰すことが確定的となった頃からである。
何一つ実にならぬ清算事業、この1年間の無駄仕事を思うと
何も仕事をしなかった、というのと同じ評価になる。





先週金曜、企業との面談中、突如、頭蓋骨を圧搾機にかけられ
ねじ切られているような痛みが頭部に起きた。
その場は何とか乗り切ったものの、上昇した血圧が下がらずに
鼻血が出て、それがしばらく止まらない状態になってしまった。
仕方なくトイレに駆け込み、個室にこもって出血が収まるのを
待つ、という事を、その日だけで3回も繰り返した。





そこで土曜、日曜をゆっくりと休もうとしたが、ひどい肩こりと
頭痛がどうにも収まらない。
気分転換に、と、カラマーゾフを再読に付したのも悪かったのか、
両ひざから下と両手首から先が痺れてもつれる状態になった。
左半身が強張ってしまって、ピアノを弾こうにも指がもつれて
運指のコントロールもままならない状態で、
これではどうしようもないと諦めて、寝て過ごした。





月曜、業務打ち合わせ中に再度の頭痛に襲われ、うまく言葉が
口から出てこなくなった。
鼻血はこの日も続いた。
午後になって、鈍く持続する胸の痛みと、その真裏の位置での
錐で突き刺すような背中の痛みが起きた。
耐えられないほどのものではなかったとはいえ、その持続が
ひどく不気味に感じられた。
手足のしびれも続いていた。





火曜、打ち合わせを終えたところで、とうとう軽度の発作で
卒倒してしまい、周囲に支えられて社用車で病院に向かった。
問診の際、現在服用しているパキシル、デパス、リーマスの
量、発作既往歴を伝え、心電図、血液検査、X線検査を経て、
下された診断は、次のようなものだった。





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結論としては、疲労とストレスが引き起こした身体異常で、
軽度のパニック発作が頻発した、ということである。
事実、内科的所見としては、心電図に異常はなかった。
しかし、次の通り、異常所見が認められた。





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1、骨格、ストレートバック症候群
僕の骨格は、背骨にまったく湾曲がないという特殊なもので、
ストレートバックと呼ばれるものらしい。
背骨がまっすぐであるため、頭部や上半身、腕を支えるための
ばねの役割がない。
そのため必然的に、肩や腰、胸、背中のまわりの筋肉が発達し
骨格に頼らずに、筋肉でもって上半身を支えようとするのだが、
筋肉自体の重みゆえに体への負荷も大きく、結果として筋肉が
凝固して、慢性的な肩こりや腰痛を引き起こしているらしい。
そして、たっぷりとした筋肉が逆に骨格を圧迫して、肩甲骨や
ろっ骨をきしませるように締め付け、さらに骨自体が内臓を
圧迫していることで、胸や背中に痛みを引き起こす一因に
なっているという。





2.ストレス性一過性高血圧
現在負っている業務の質、量、責務が大きく、課内において
僕に重要な案件が集中していることからストレスが発生し、
首筋の急激な凝りや、一時的な高血圧発作を起こし、頭痛の
原因となっているようである。
ちなみに平常時の血圧は126-83、脈拍70、正常値で、
何の異常もない。





3.双極性障害、パニック発作
2003年8月20日、大阪阪急梅田駅において熱中症と
狭心症発作を併発したショックによって、僕の身体には
パニック障害という後遺症が残った。
突然の強い不安に伴う呼吸困難と心拍昂進、手足のしびれ、
イップスなどの発作が起きる病で、人の多い場所などへの
過剰な忌避のみならず、発作に対する予期不安も加わって、
うつ症状に陥ることもある。
僕の場合、先天的な躁鬱の傾向が、この病によって増幅して
しまったともいえる。
疲労とストレスを伴う脳の酷使が、今回の引き金になった。





4.心臓肥大
前述の5年前の大発作の際の、僕の血液数値中の心筋梗塞の
危険数値はかなり高いものだった。
それがあってか、僕の心臓は、同年代のひとびとに比べて
肥大傾向にあるらしい。
X線撮影した僕の心臓は、胸にどっぷりと鎮座していた。
心臓肥大に高血圧が加わると、心不全を起こす可能性が高く、
すぐに治療を開始しなければならないそうなのだが、
現在のところ、僕の血圧は正常値を示していることからみて
生命の危機に直結することはなく、だいじょうぶ、とのこと、
僕はひとまず安心した。





しかし、パニック発作が起きた際には、わからないそうだ。
パニック発作を起こすと、患者の血圧は概ね200-100に
達するというのだが、
医師いわく、僕が仮にパニック発作を起こし、血圧が250まで
上昇するようなことがあれば、生命の保証はないらしい。
それゆえに、血圧の定期的な検査に加え、服薬と休息によって、
発作を抑えることが肝要である、とのことだった。
心療内科の受診を続けるように、ということである。





5.肝臓数値の異常
アルコールのせいである。酒量は控えよ、とのこと。





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<結論>
心臓肥大の傾向にある僕は、もしもパニック発作を起こして
それが大発作であり、呼吸困難と心拍昂進を併発した場合、
血圧が250に達したら、心不全で死ぬ。
ただし、予防することは可能である。





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服薬して休息していれば、日常生活に何の支障もなく、
酒を飲もうがピアノを弾こうが旅をしようが構わない、
それは、予防できていれば、とのこと。





明日は重要な業務を控えており、出勤であり、
来週、再来週に大阪に出張の予定。







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