舞蛙堂本舗リターンズ!~スタジオMダンスアカデミーblog

ダンス(フラ・ベリーダンス他)と読書と旅行とカエル三昧の日々を綴る徒然日記。

カエルとルイスと未来泥棒

2008-01-21 03:00:35 | カエル偏愛
今日は映画を見てきましたー。しかも3本立てです。
実は地元の文化会館ではときおり日曜日に映画の特別興行が行われるのです。
たいてい数本立てで上映され、公開日からはちょっと経ったもののいちおうまだ劇場公開されている程度に新しい作品が手頃な価格で見られます。

どのくらい手頃って、今日なんて3本観て900円ですよ。1本300円の計算ですね。おそろしいほど安いです。
ただし、実際の価値は3本とも300円均一とはいえませんでした。
その内訳は後でお話しするとして...。

文化会館での上映は「長ったらしい予告編がゼロ」という、ありがたい特典があります。
ただし安価ゆえか暖房はまったくかかっていません。ハッキリ言って、カウントダウンのディズニーリゾートよりよほど寒かったです。いっさい外套を脱げない上、ディズニーではあまりお世話になれなかったカエルミトンも嵌めっぱなしでした。

今日上映されたのは、
(1) 『アーサーとミニモイの不思議な国』
(2) 『ルイスと未来泥棒』
(3) 『クローズド・ノート』
の3本です。

いうまでもなく本命は『ルイス』で、それはもちろんカエルが出演するからに他なりません。
『アーサー』も好きな監督の作品なので願ったり叶ったりです。
そして『クローズド・ノート』...といえばアレです、あのなんとかエリカという若手女優が会見で笑っちゃうほどふて腐れてたあの映画です。
普通けっして我々が見ないタイプの映画ですが、本命2作品のついでに見られるとあらば見ようかということになりました。
さて、彼女があんなにむすッくれてたのは果たして会見であの悪趣味な服装(未だにときおりお笑い芸人さんが真似してますよね)をさせられたせいなのか、それともほかに理由があるのか、この映画を見れば分かるかしら(笑)。


まあそれはともかく一本目『アーサー』の始まりです。
この作品のリュック・ベッソン監督は、音楽と色彩のセンスがとても優れている方で、普段大人の鑑賞に十分堪えうるエンターテインメント作品を作っている監督がこういうファンタジーに取り組んだらどうなるのかとても楽しみでありました。

はたして、作品は期待を上回る面白さでした!!
探検家のおじいちゃん(今は行方不明)をもつ少年アーサーが、おじいちゃんの手記や家の至る所に残した手がかりに助けられ、庭の地下深くに広がる小さな小さな部族「ミニモイ」の世界へ飛び込んで大活躍する、ワクワクするような冒険ファンタジーです。

何せ私はファンタジーが大好き。それも乙女ちっく路線ではなく、敵を倒したり宝を探したりの血湧き肉躍る冒険活劇系ファンタジーに目がありませんから、『アーサー』はまるっきしツボでした。
ミニモイ族の姿形が愛らしいのはもちろん、彼らの操るハイテクだかローテクだかわからぬような道具や機械も素敵でした。
ヒロインの女の子はとても強いけど色っぽいしね。たとえ少女でもヒロインが色っぽいこと、これが欧米作品の魅力の一つです。

あ、欧米で思い出したけど「欧米か!」でおなじみタカアンドトシのお二人が声優として参加してます。ドサクサに紛れてお馴染みの決めゼリフを言うからすぐに分かるよ(笑)。
一番驚くキャスティングはミニモイの敵「悪魔M」を演じる人ですね。エンドロールで「こ、こ、この人だったのかあああ」と絶叫することうけあい。でもあのすばらしく気取った敵役を演じられたのはやっぱり彼だったからこそだと思います。

物語はかーなーりーご都合主義(ミニモイの世界に行ける年に一度のチャンスがたまたま今夜だったり)なとこがありますが、まあそれもアリか、と寛容になってしまうくらい痛快です。人間界とミニモイ世界両方のすべての問題が解決し、めでたしめでたしの大団円で終わりますから後味も最高です。
私は、エンターテインメント映画はハッピーエンドで爽快な気分になって終わるべきだと思います。映画を見てるときくらい、この世知辛い現実社会を忘れてヒーローになった(※ヒロインではないのがミソ)気分を味わいたいという、私の切なる願望の現れです。


スッキリ爽快になったところで2本目の始まり!!
...とおもったらなんと、『ルイス』の前にミッキーの短編映画が上映されました!!!
よ、よかった。格安上映だから見られないかと思った(笑)。

しかしミッキー可愛いですね。時代によってミッキーの顔はだいぶ違いますが、私はこの『造船技師』の頃のミッキーがかなり好きです。とか偉そうにいえるほど知ってるわけじゃないですが。
そのわりにドナルドとグーフィーは今とあまり変わらないルックスです(笑)。
こうして改めて見ると、巨匠・手塚治虫氏が長編の邦画のおまけに上映されるディズニー短編目当てにせっせと映画館に通い、暗がりでスケッチし、ミッキーの耳はあのアトムの髪型に影響を与えたというのもうなずけます。

...と、ひとしきり感心したところで本編がスタートします。
『ルイスと未来泥棒』はただただカエルが出るのを楽しみに見ることにした映画でしたが、いやあ、映画としての作り込み方のなんと巧いこと。
最近のディズニー映画の中で一番のヒットですね、個人的に(←カエルのせいだろう。どう考えてもカエルのせいだろう)。
さり気ないけど後から思い返せば分かりやすい伏線の張り方といい、細部にわたるキャラクター設定(※特にカエル)といい、感情移入しやすいストーリー展開といい、画面の端々に見られる遊びといい、しっかり泣かせるところといい(←それはカエルが出ているからじゃないのか)。

そうなんです。私はカエルが出てきただけで泣いてしまうのです。
特にこの作品、カエルの出番が半端じゃない。なんたってカエルが伏線の役割を果たすのです。

どんな伏線かはネタバレになるので言えませんが、とにかくしょっぱなからわりかしリアルなカエルが出てきて、画面いっぱいゲコゲコと飛び回ります。
もうこのシーンで私のコーフンはMAXに!!!
おもわず「フンモーー!!!」と鼻息を荒くして足をバタバタしてしまったので(注:前席には人はいなかったわよ)、周りの人が何事かと私の方を振り向くのが見えましたが、そんなことを気にしている場合ではありません。
このカエルたちは何たって伏線ですから、観客により強く印象づけるべく、このシーンではこれでもかこれでもかとカエルが跳ね回り鳴きまくります。
そして私は失神寸前です。
もう登場人物の台詞なんて聞いてられません。画面ところ狭しと跳ねるカエルたちを目で追いすがるのに忙しく、ストーリーの進行はどっかに追いやられてます。
ま、ここでカエルにうつつを抜かしても(だからアンタぐらいだってそういう変態は)、この後のシーンを見ればまた展開についていけます。

そしてカエルは未来の世界で再び登場します。
しかしさすがは未来、カエルたちもめざましい進化を遂げ、なんとスウィング・バンドを結成しています
もちろん歌えるわけですから喋ることもできるし、バーで飲みながらジョークを飛ばす、なんて素敵な芸当もできます。みんな、青いジャケットをパリッと着込んだお洒落さんです。

フンモ~~~~~(過熱)

私はもはや気絶しそうです。こんなカエルたちとバーで語らい、カエルを侍らし侍らされてめくるめく真夏の夜の夢を見られるものなら、どれだけカエルたちに弄ばれたっていいわッ。いえむしろこの私を弄んでッッ!!!さあッッ!!!

...このままでは変態街道まっしぐらなので、このへんにしときましょう。

カエル偏愛者の悶絶そっちのけで物語は核心へと突き進み、ルイスの将来および悪者の未来泥棒の過去について衝撃の事実が判明します。
そして、未来世界がまるで一昔前の人々が夢見たようなポジティブな姿になっている理由もわかります。ルイスこそそのポジティブな未来への鍵を握る人物だったのですね。

未来ですてきな親友と家族を得て、冒険のすえに未来は自分の力で切り開けると知ったルイスは、現代に戻ってその未来への第一歩を踏み出すのでした。
という貴重なシーンでまたまたとどめにカエルが出てきます。あああ、どれだけ私をコーフンさせれば気が済むのでしょう。しかもこの物語のオチを握るのはほかならぬカエルたちなのです。

未来の鍵を握るルイスもすごいけど、物語のオチを握るのがカエルってのはもっとすごいぞ。
ディズニーにおけるカエルの地位躍進の記念碑的作品としても楽しめる『ルイスと未来泥棒』、私のお気に入り作品として燦然と輝き続けることでしょう。


...あ、最後の映画のこと書くの忘れた(笑)。
カエルがらみのコーフンを思い出してまたもや悶絶し、すっかりエネルギーを使い果たしてしまったので、この続きは明日にいたしましょう。

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