今回はSEGAの開発した競争ゲーム装置『特開2009-39162』について考察してみたいと思います。
このゲーム装置の発明出願日は平成19年8月6日(2007.8.6)となっています。スターホース3はまだまだ先の話、プログレス円熟期であり、スターホース2も盛んだった頃の話のですね。
このゲーム機の課題は以下の通りです。
【課題】ゲーム経験の殆ど無い遊技者やゲームの初級者が継続してゲームを行うように誘引することができる競争ゲーム装置を提供する。
上記の課題に対する解決手段として発明されたものは以下の通りです。
【解決手段】遊技者による投票を受け付ける投票受付部91と、投票が当選となった場合に配当の提供を行う配当提供部93と、遊技者による投票に基づいて遊技者の習熟度を判定する習熟度判定部94と、所定の条件が成立した場合に、複数の指定態様のうちの第1の指定態様に従って走行体の順位を指定した第1進呈票と、複数の指定態様のうちの第2の指定態様に従って走行体の順位を指定した第2進呈票とを含む選択肢から習熟度判定部94が判定した習熟度に応じて選択される進呈票を提供する進呈票提供部96とを備え、配当提供部93は、進呈票提供部96により提供された進呈票が当選となった場合に、進呈表示において指定された順位に応じた配当の提供を行う。
何だかわけのわからないようなことをかいてあるようですが、じっくり読んでいくとどうも以下のような内容に解釈できそうです。
【解決手段】遊技者によるベッドを受け付けるベッド受付部91と、ベッドが当選となった場合に配当の払い戻しを行う配当提供部93と、遊技者によるベッドに基づいて遊技者の習熟度を判定する習熟度判定部94と、所定の条件が成立した場合に、複数の馬券券種のうちの第1の馬券券種に従って走行体の順位を指定した第1オッズ表と、複数の馬券券種のうちの第2の馬券券種に従って走行体の順位を指定した第2オッズ表とを含む選択肢から習熟度判定部94が判定した習熟度に応じて選択されるオッズ表を提供するオッズ表提供部96とを備え、払い戻し提供部93は、オッズ表提供部96により提供されたオッズ表が当選となった場合に、オッズ表示において指定された順位に応じた払い戻しの提供を行う。
ここで述べられている習熟度判定とは、遊技者のベッド枚数をある一定の枚数区間で区分けして、その判定結果に応じて複数の馬券券種を提示するシステムです。
【0015】本発明における順位の指定態様としては、1位の競争体を指定する態様、1位と2位の競争体の順列を指定する態様、1位と2位の競争体の組み合わせを指定する態様、1~3位の競争体の順列を指定する態様、1~3位の競争体の組み合わせを指定する態様などを例示することができる。
上記でわかるように馬券券種は単勝、馬単、馬連、三連単、三連複の馬券を表していることは誰でもわかりますよね。
【0017】本発明では、遊技者の投票行為に基づいて判定を行うことにより、遊技者の習熟度を合理的に判定することが可能であり、また、その習熟度に応じてそれぞれ異なる指定態様(第1、第2の指定態様)で競争体の順位を指定した第1、第2進呈票を含む選択肢から選択される進呈票が提供される。
と説明しているわけですから、初心者が優遇されるとか熟練者が不利になるということとは、まったく意味合いが違います。
【0018】従って、例えば、第1進呈票を利用度の比較的低い指定態様で競争体の順位を指定したものとし、第2進呈票をより習熟度の高い遊技者の嗜好に適合すると考えられる指定態様で競争体の順位を指定したものとすることにより、初級者以外の遊技者に対して不公平感を与えることなく、初級者に対して指定態様を紹介するための進呈票を提供することが可能になる。
つまりは初心者にはとっつきにくいとかわかにくさのない、比較的な単純な馬券を提供し競馬ゲームに誘引し、熟練者にはより複雑で選択肢が多いため高配当となりやすい馬券を提供して射幸心を煽りますと記述しているわけですね(笑)
このゲームはおそらく『ROYAL ASCOT 』であろうと想像されます。
このゲームの説明はウィキペディアなどでご参照下さい。
http://ja.wikipedia.org/wiki/ROYAL_ASCOT_II_STANDARD
ちょっとPCの調子が悪いので本日は写真等での説明は割愛させていただきます。詳細は下記にリンクを貼り付けました。文面の最後の方に図を確認できるアイコンがあります。そちらを確認して頂ければ一目瞭然と思います。
http://www.j-tokkyo.com/2009/A63F/JP2009-039162.shtml
ここからは攻略につながる情報を得るのは非常に困難と言わざるを得ません。ただし、SEGAの企業思想は窺うことができます。
これは今までも一貫して述べられたいたことでもあるし、自分も同じことを考えると思います。それは『初心者も熟練者も平等なゲーム性』です。
これをどのように馬主ゲームで表現するのかが書かれていたら面白かったのですが・・・