京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

下から上に

2018年05月19日 | 日々の暮らしの中で
昨年採り置いたフウセンカズラの種20粒ほどを、プランターの土にパラパラとテキトーに蒔いておきました。12日のことです。
昨夜は雨になり、風も出て、雷まで鳴り出しました。


雨上がりの早朝、芽がーーーっ!! 昼にはさらに3つを確認。蒔いて一週間。右端には、土の上にむき出しになった種からの発芽が見られる状態です。土をかぶせておいてやりました。

小さな小さな白い花をつけ、やがて早緑の風船がふくらみ、涼し気にひと夏を楽しませてくれます。手入れも何もあったものではありませんが、「かわいいねえ」などという言葉が自然と口にのぼります。ときに手で触れ、のぞき込む。足音を聞かす、声をかけることは何よりの肥やしだというではありませんか。道ばたのフェンスから採取した初代の種は、これで何代目になるのやら。密集して出てきそうですが、移植してでも芽生えた命は預かります。

書家の榊莫山が「土」という漢字の筆順について独特な思いを説かれています。
「土」という感じのタテに下ろす垂線は、逆に下から上に突き上げるようにして書かなければならない、と。土の中から芽生え、土の表面を突き破って成長していく。この力を目の当たりにすれば、文句なしにバクザン先生の説かれる道理に共感を覚えます。


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4 コメント

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こんばんは (light77g)
2018-05-19 23:16:45
作品作りが、ひと段落されたようでお疲れ様でした
私も好きな道だからこそ引けないことが有ります

黙々と遣りたい事があるのでと講演会不参加を伝えました
22日に単独音楽訪問しますので、黙々と準備してます
そう、自己満足でおわりたくありません(*^^*)

フウセンカズラは義母が可愛がっておりました
植物でも何でも心よせてると育ちが良いですね
土の書き方〜なぁるほどです

いつも気づきをありがとうございます。
 (ryo)
2018-05-20 04:58:11
おはようございます!
フウセンカズラのタネから芽が!
嬉しいですね〜
かわい芽にも命が..
そして蒔いた自分にも命のお裾分けですね。
土の書き順..。そういうことか〜。と
納得ですね〜
不思議と感動を~、light77gさん (kei)
2018-05-20 15:23:11
こんにちは。
毎年、芍薬が固い土を突き破るようにして芽を出すのを見るたびに、不思議な感動が湧いてきます。
草や木、森林のすべては土の中から芽生える。と、
決まってこのバクザン先生の話が思い出されます。
種々の花の形状、色、美しさ…以上にこの力に不思議な感動を覚えます。
グレープフルーツの種も発芽しました。
みずみずしい緑の葉っぱ。大きくなっています。
土から動く、ryoさん (kei)
2018-05-20 15:36:11
こんにちは。
天に向かって伸びる垂線を、たっぷりと墨をふくませた筆で…。
絵文字をイメージしてみますが、楽しいことです。
長塚節は『土』で、「春は空からさうして土から微かに動く」と書いています。
チューリップの芽吹きを見ながらこのフレーズを思いだします。
小さな蔓の先をくりくりっと巻き付けて広がっていきます。
かわゆいですわ。

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