七十二候の一つ、夏至から11日目、7月2日頃に当たるのが「半夏生ハンゲショウ」と言われる。
その半夏生の頃に葉が白くなるから、葉が半分お化粧したような装いに見えるから、さらには、草全体の半分が化粧したように見えるからなどといろいろだが、建仁寺の塔頭両足院の池のぐるりに群生するハンゲショウが、折からの雨に濡れていた。
盛りは先月20日ごろされていて、やはり遅かった。
1枚の緑色の葉も、徐々に白く変色していくのだ。たぶんその頃がきれいなのではないだろうか。今日あたりはもう何かでしっかり塗りつけたかのような厚化粧に見えた。ひと夏の宴が終わる頃には疲れたお肌で色艶を失い、色素が抜けたように色褪せていくコースをたどるようだ。
獄中にあっても「自由」がある。ただ、生きては誰も出られたことがないという野山獄(のやまだけ)は長州藩・萩にある武家専用牢屋敷だと、冒頭から説明される。
そこに、メリケンへの密航に失敗した吉田寅次郎(松陰)が投獄されてきた。たった一人の女囚お久が次第に寅次郎先生に心を寄せていく…。
吉田松陰生誕180年を記念した作品「獄(ひとや)に咲く花」。
2月、山口・福岡県で先行上映されて、やっとこの地で見られることになった。直木賞作家・古川香原作『野山獄相聞抄』の映画化だという。
これは獄中のラブストーリー?松陰の人生模様なのか?
若さゆえとは言え、ひどく一途な面がクローズアップされているようで、ストーリーがきれい過ぎる。
安政6年、30歳で命を絶たれるまでの、あまりに真っ直ぐ過ぎるほどの直情型、吉田松陰(寅次郎)の姿に疲れを感じた。このシネマ館での上映なのだから、小作品ながらきっと選ばれた1作品のはずだ。けれど松陰像への個人的な期待は少し違った。タイトルの「花」、お久さんにライトを当てるべきかな…。
「建仁寺の塔頭両足院」
少し盛りは過ぎていたとは言え、雨に濡れる半夏生、見えるようですよ~。
これから夏、色艶を失わないよう暑さ対策に心がけましょう。そして素敵な秋を・・・ちょっと気が早いですね。
「獄(ひとや)に咲く花」見事な解説!!。
観賞前にとやかくは控えましたが、まさに慧眼。
長州が誇る、志の半ばまでも遂げられずに散った若き指導者・先駆者「吉田寅治郎・松陰」の苦悩や一瞬の心和む恋・・・といった内面描写が少し淡泊過ぎたような・・・。
などと立派げなことを言っていますが・・・。
ただ半分お化粧の奇妙さはなかなかです。
「暑さ対策」、お気遣いに感謝です~。
松陰の、思いをやたら声高に叫ぶ姿には引きました。たとえそれが理想だとしても、人間像に深みが感じれらないような…。
でも驚きました。
一つは、野山獄の存在です。脚色ありでしょうが、どこまで史実として受け止めていいんでしょう。
あーっと驚いたのが、楝(おうち)の花です。
獄門の木として嫌われた…と、最近写真で見、読んだばかりでした。
その見事な、もわっと一面に煙るかのように咲くおうちの花を前にして、二人が歌を詠みあっていました。ここでこの花を見られるとは思ってなくてビックリでした。見たことなかったのです。
特に俳句を嗜まれる方のブログに登場して覚えました。
「獄に咲く花」HPみましたが、名古屋地区はまだのようです。
昨年萩・津和野へ行きまして、松下村塾や幽閉された屋敷など見学しました。
映画見逃さないようにしなければと思います。
情報ありがとうございます。
暦の上での「半夏生」、ちょうどその頃咲く草の名につけられた「半化粧」、というわけでしょうか。
もうちょっとだけ早目に行くべきだったかなと感じました。
「野山獄」の実態はどんなものだったのか、興味を持ちました。お時間が許されるならぜひご覧になってみてください。
今夜は「龍馬伝」、楽しみですね。
べったりと真っ白に厚化粧という感でした。やはり少し遅かったと思います。
歴史小説がお好きなReiさん、どうご覧になられるのでしょう。津和野は大昔に行ったことがあります。萩は行ってみたい所です。焼き物や、やはり松陰の関連でですよね。それだけの人物ですのに…。