京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

春昼

2016年04月12日 | 日々の暮らしの中で

気温は次第に上がってきた。午後、久しぶりに車で北へ向かい、山道を歩いてみた。背筋を伸ばして、そして、時々深呼吸。さくらさくらの喧騒はここにはない。
緑色をした細い茎、鮮やかな黄色が山道を飾っていて、風のまにまに揺れてるヤマブキ。この軽さがなんとも優しい。熊野古道を歩いていて覚えた花、地獄の釜の蓋などと、おどろおどろしい名のついたかわいい花も群生していた。


「暖い、優しい、柔かな、すなおな風にさそわれて、鼓草(タンポポ)の花が、ふっと、綿になって消えるように魂がなりそう」(「春昼午刻」)
泉鏡花があらわす不可思議な春昼…。

陽のあたる山道をマイペースで歩いて、気分転換、満足なひとときでしたこと。

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