
京都大学界隈、左京区百万遍の交差点に近い思文閣美術館で、「没後30年 神谷恵美子がのこしたもの」と題した企画展が開催中。
岡山県の長島愛生園の精神科医としてハンセン病患者に寄り添った方である。日記・遺品の数々・書簡などで一生をたどる。
展示の品々に顔を近づけて文字を追う。息が詰まってくる。一つ読むごとに大きく息を吸い…。なにやら強い力に圧倒される。一人の女性の信念が館内に漂う。なんで人はこうも自ら信じる道を貫き通すことができるのだろう…。低次元のような感慨だけが残った。(帰宅後に、少しばかり彼女の人生を手繰り寄せてみた。)
「何故私たちではなくてあなたが?― 」詩の一節である。“やはり”美しい女性だった。
外は秋晴れ。祇園へ。大石内蔵助が豪遊した場所として有名な赤い土壁の一力茶屋を左にして花見小路通りへと入る。両側にお茶屋や京料理の店が連なる。目的もなくぶらぶらと、建仁寺まで。開放感を満喫。

「笑門」とある
鍵膳のくずきりがおいしかった。これで満足の一日!