京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

春、揺れる。

2009年04月15日 | 映画・観劇
  

つい先日までの花の季節は夢か幻かと鴨川べりを歩きながら余韻に浸る。
雨上がりの日の光を受け、すでにすっかり若い緑が広がる枝がかすかに揺れている。

子供達が公園で、花の下、思いっきりぶらんこをこぎ空に向かって足先を伸ばしている姿に見るあの躍動感。それとは対照的に、楽しいけれどもどこか気負ったぎこちなさを伴う、不安な感覚を自らの新しい小さな一歩にあって味わっていた。春、きっとたくさんの心がさまざまに揺れてもいることだろう。

一歩づつ丁寧に時を重ねよう。三室戸寺方面散策を約束し別れた友人たちと、二か月余の後の私の報告が明るい言葉で語れるように。雨に咲く紫陽花が美しく心に映えるように。

『レッドクリフ』パートⅡを見てきた。
これまでの歴史を築いてきた過去の人々の活躍の上に、今の私たちの時代があることを思い描いてほしいというかのジョン・ウー監督のメッセージ。
赤壁の戦闘シーンはもちろんかなりの映像だし、策を巡らせる戦いにも息をのむ。
そして人と人との「信」。まこと、誠実…、絶対に裏切らない……
“目に露を結ぶ”。暗闇の中、じんわり湧き上がってくる感情は大げさではなくチョー感動。
今一度見たい。見るつもりです。
ぜひ!どうぞご覧になってみてください。

周瑜と孔明のラストの会話……。

       (踊るJessie、手にはタンバリン…空を見よ!?)         
コメント (6)
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アンパンマン

2009年04月15日 | 日々の暮らしの中で
自分も空腹なのに困っている子供達に自分の顔をちぎってあんパンを分け与える。
「アンパンマンとカレーパンマンとぉー、しま(じろう)ちゃんと、しんちゃんとぉー、Jessieはべんきょーするのー」
彼女はアンパンマンから何を感じているのだろう。

自らが傷ついても他人を助ける。またジャムおじさんが新しいのを作ってくれるので、新品の顔と差し替えられるようだが。

物語を読むことも、解釈する人の人生や心によって読み方感じ方が変わる。自分自身を見ることでは同一だとすれば、『源氏物語』も『アンパンマン』も変わりないのだろうか。常に自分の心を発見する、心と向き合うという根底があるのだろう。

感情移入が思いのほか強くなり、ちょっとばかり鼻の付け根が熱くなるとき、急いで隠そう、照れくさい自分はできるならしまっておこうとしてしまう。
他人の喜びや驚きだけではなく、痛みや苦難・悲しみに至るまで我が身のこことして感知できる人間力。我が身のことのように他者を思い苦悩する、そんな姿にまで私の想像力を働かせてくれた『アンパンマン』の威力。

夏日続きにめぐみの雨。雨が大地を十分に潤す一日だった。

「♪愛と勇気…」って歌っているけれど……。

コメント (4)
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