京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

…あなたにGood-Night...Good-Bye

2008年11月11日 | 日々の暮らしの中で
『筑紫さんが遺したもの』(TV番組)

“TVで「コラム」”という考えられない発想からスタートしたという「多事総論」。森羅万象、花鳥風月なんでもありのテーマ。その各分野にのめり込むような愛情を持ち、造詣も深い識者であったという筑紫哲也さん。

「コメントするなら30秒」、このルールを違反し90秒枠に。
「原稿なしで自らの言葉で言いきる“すごみ”」「神業だ」
出演者たちは語るが、それでもご本人は語りつくせない欲求不満が続いてきたのだという。
「単純なこと、簡単そうに見えることでも思いを述べるには時間がいるんだ」
“最後”の90秒枠で、はみ出しながらもそうおっしゃる。

すさまじい痛み、なのにそのつらさを顔にださない。仏様のような笑顔。
笑顔は人を温かく包み勇気づけるが、何よりも自分を元気づけるみなもと。
筑紫さんは「太陽の温かさ」で対象者へ迫り、一枚一枚はいでいく、自分が「北風」で真っ向から相手に迫るのとは対照的だったと評した田原総一郎氏。

筑紫さんが遺した『後日録』(残された日々の記録)のページを繰ってくれた。
「これからは、やっていくことが一期一会になると思ったほうがいい」
こう記し生きてこられた日々。

いつ死んでも悔いがないような生き方、実は一番むずかしい生き方に思えてくる。

自分の信念、自分の大切なもの、自分の人生を支える価値観…
向き合うことの大切さをさらにさらに感じる。

 今 あなたにGood-Night
 ただ あなたにGood-Bye 
     
    …井上陽水が歌っている
  
      
コメント (5)
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