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教科書を「美しく」してはいけない

2007-09-12 12:30:20 | アート・文化

Sany0067 先日artprintイベントで再会した若いカップルのお客様。いつもダイナミックに旅行を楽しんでいる明るい2人だが、私のisAp入選を喜んでくれて、さらに入選展会場がカリフォルニアのsan luis obispoだったことで話が盛り上がった。
これまで旅した中で最も美しい街で忘れがたいのだという。ランドマークや名所、ワイナリーの話が一致して面白かった。
そんな宝石のような街も、かつて大規模なボルケーノに見舞われ大きな被害が出たと現地の女性から聞いた。予測できない火山活動がいつもそこはかとなく不安なのだと話していた。

しょせん人間地球という惑星の上で暮らしている。避けられない自然災害というものがある。なのにわざわざ戦争で破壊を繰り返すのか。人命はもちろん、エネルギーと資源の最大の無駄である。
後の世のためにも、悲惨な事実を明記し「なぜ戦争がいけないのか」を教科書で正しく教えるのは当然のことである。悲しい体験をした人々は、私達のために重い口を開いて語ってくれているのだ。

大阪地裁では、ダイビングの島として知られる美しい渡嘉敷島でおきた集団自決に関する出版をめぐる訴訟が行われている。私が短大生だった頃「キリスト教学」の教鞭をとって下さった金城先生が、渡嘉敷での自決体験者として証言出廷をした。
新聞やTV報道を見て成り行きを見守るのみだが、どうぞ先生がこれ以上心労をされないようにと祈るばかりである。壮絶な体験談を長い年月封印されていた方でもある。思えばバブル期に入ろうという時代の華やかで明るく、くったくのない女子大生であった私達に、先生はおそらく金輪際悲しい思いをして欲しくないという思いもあったのではないだろうか。

教科書を「美しく」してはいけない。過去の真実を教え、何が間違っていたのかを検証し、正しい道を見出し実行する力のある人間に育てるのが教育ではないだろうか。29日には「集団自決・検定撤回」県民大会が開催される。参加したいと考えている。

※写真はsan luis obispoのストリート沿いの建物。レンガの色と木立が美しい。