花だより

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岸恵子さんが語る女優岡田嘉子の生き方

2006年07月20日 | 感動したこと
大雨で庭仕事もできず、家計簿や手紙などのデスクワークのかたわら、NHKのテレビを見ていました。
 すると、「知るを楽しむ 人生の歩き方」という番組で、岸恵子さんが出演していました。
 離婚後、恋人とロシアに亡命したので有名な岡田嘉子さんの足跡を尋ねる番組に出演した話がとてもとても感動しました。
 最初のシベリアの収容所では、男性の棟が10、女性の棟が2、男性は政治犯だけでなく強盗だの凶悪犯もいて、岡田さんは、ロシア人のその時にいたという老人の語りによれば、「まるでクソの中に落ちた一粒の真珠」のようだったそうで、焚き火のそばでよく泣いていたそうです。
 その後、病院で見習い看護士をしていたと自叙伝にあった場所を尋ねてみて、実はそれはうそで、10年間監獄にいたことがわかるシーン。うそを書けば許してやるといわれて、監獄にいたことは描かなかったそうです。患者さん達から愛される看護士見習いではなくて、日本語の研究をしていて投獄された人と共に、投獄されていたというのです。このときの岡田嘉子さんは泣かなかったそうです。大好きだった恋人と共に逃避行をして自分は馬鹿だったといっていたそうです。
 そして、最後にはロシアの演劇学校に52歳で入り、卒業し、「女の一生」の演出と主演をしたそうです。
 死ぬ少し前の90歳を越した頃、人が訪ねてくると知ると、ベッドを壁際に寄せてもらい、寝て応対しなくてよいようにしてもらい、自分の顔を鑑で確かめ、女優としての威厳を保ったそうです。
 そのような岡田嘉子さんの人生を、美しくてインテリジェンスがあり、毅然と生きる岸恵子さんが語ることで、両方の生き方が胸に迫り、感動を覚えました。

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