暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

想い出の味

2022年09月17日 | 古民家
 ソロリと足を踏み出せば・・・言われも解らない大きな樹や、お地蔵様・・・
朽ちた空き家にこざっぱりと掃除された水場に・・・小さな神社や大きなお寺・・・
それぞれに、それなりの語る言葉と・・・歴史が眠っていて・・・
知っていたはずの記憶は擦り切れて繋がり・・・かすれて読めない場所もたくさんあります・・・。

襖紙を張り替えると・・・剥がした中から、うねり文字が現れて・・・
何処の誰かは解らなくても・・・その辺りで暮らした文化が文字で残されている・・・
何にいくら払ったのか・・・いつ来てなんて名前だったのか・・・
何気ない書き込みが・・・貴重な紙として再利用され、襖の下紙に使われる・・・。
そこにあるモノを最大限使いきる・・・もったいない精神は、貧乏なだけの手段ではないような気がします・・・。

醤油や味噌を造り・・・ぬか漬けや酢漬けをせっせと漬け込んで・・・
山や川や森で、木の実、山菜、魚達の命を頂く・・・
造り手や担い手が途切れると・・・代わりに作る人が増えて来て・・・
工場生産が家庭の味に・・・地域の名物や特産物になってしまう・・・。
おかあさんの味は、受け継がれて来た地域の味で・・・家族の物語が詰まった大切な記憶・・・。
お口に合う、合わないは・・・ひとまず置いて・・・
味覚の中に霞んで残されていいるのは・・・
心をくすぐる記憶で・・・大切な文化なんだと思います。
コメント
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