ウツウツ記

毎日の生活で感じたことを書いています。

ミセス・ハリス、パリに行く。

2023-08-05 13:40:52 | 映画
本日も晴れ。
明日からは台風の影響が出てくるようです。
一体どうして、Uターンなどするのか。
科学的な理由は理解できても
気持ち的には全く納得できない。

体力、気力、知力ともなかなか元に戻りません。
今朝はお腹も痛くて、朝から夏バテです。

最低限の家事を済ませて
録画していた映画を観ました。
これが思いのほか、良かった!

ミセス・ハリス、パリに行く。

偶然ネットでこの映画を知り、
友人と一緒に観る約束をしていました。
でも、お互いに時間が合わず、結局約束はお流れに・・・
(田舎なので、1週間しか上映がありませんでした・・・)
話題になるほどでもなかったのですが
何処かで心にひっかかるものを感じていた私。
先日、WOWOWで放送されたのでやったぁ!と小躍りして
録画したのでした。

戦後のロンドン。
戦争は終わったのに、夫が帰ってこないミセス・ハリス。
家政婦をしながら、慎ましく毎日を過ごしていました。
が、ある日、夫の戦死を知らせる手紙が届きます。
失意の中、それでも日々働く彼女は
仕事先の裕福な家で美しいドレスを目を奪われます。
その家の女主人はお給料もケチって払ってくれないのに
ディオールの500ポンドのドレスは買うのです。
いかにも最上の手仕事をしました、という感じの
繊細で美しいパープルのドレス。
彼女の心が大きく動きます。

仕事を増やしたり、懸賞に応募したり
はたまたドッグレースで賭けをしてみたり。
なんとかお金を貯めて、パリのディオールでドレスを買おうと思い立ちます。
上手く行ったり行かなかったり・・・でも
偶然や必然が重なって、とうとう彼女はパリに飛び立ちます。

冴えない家政婦の彼女が、お金を手にしたからといって
簡単にディオールのオートクチュールでドレスを買える訳はありません。
が、そこは映画。
夢の世界です。
思いがけない物語が広がって、とうとう彼女はドレスを手に入れます。
世界に1点のドレスですからね、
彼女のサイズで作る訳で、1週間パリに滞在して仮縫いに仮縫いを重ねます。
この1週間の出来事も楽しい。
持前の品の良さやユーモア、正義感、明るさ、そして優しさ。
全てを見せてくれます。

正に夢のような時間を過ごし、現実も目の当たりにして
ドレスを手に、彼女はロンドンに帰ってきます。
さて、何処でこのドレスをお披露目するのだろう・・・
と思っていると、なんとまぁ!
ここは映画の肝心な部分なので書きませんが
深く彼女は傷ついてしまいます。
これまでの前向きな彼女からは想像できないほどに。
強い人だと思っていたから、余計に悲しくて、
人生ってこんなものだよな・・と思ったり
立ち上がれないほど弱った彼女がとても人間らしくて、逆に安心したり
涙が止まりませんでした。

でも。
大丈夫。
最後はとても素敵なシーンで終わりますから。
ディオールのドレスをまとった彼女の美しさに
またまた泣いてしまいました。

一番に素敵なことは、ミセス・ハリス役の女優さんが
とても可愛らしいこと。
小柄で品が良く、小花柄のワンピースにカーディガンという
私が大好きな組み合わせがとても良く似合います。
最近、ニコニコしたばあちゃんになりたい私ですが
まさに、こんな風になっていきたい。

事実を受け止める強さ、前を向いて生きようとする明るさ、
誰かに対する優しさ。
そしてユーモアと時に思い切りの良さ。
慎ましく、楽しく。
そしてプライドを持って生きる美しさを十分に感じさせてくれました。
ドレスの美しさは勿論ですが
見終わってみると、彼女の生き方の美しさに感動していたのだと
よくわかります。

ディオールのシーンは映画で重要な部分です。
とても素敵でした。
ドレスの美しさ、モデルさんの美しさ、圧倒されます。
ディオールのオートクチュールを着る人生、
一度は経験してみたかったですね。
当時のスタイルは個人的にもとても好きなシルエットなので
特にそう感じたのかもしれません。

ドレスや装飾品、手仕事的なことに興味がない人は
ドレス一着に憧れて、それを手にするためにパリに飛び立つ彼女の気持ちは
理解できないかもしれません。
でも、私はとてもよくわかる。
私もそんな瞬間があったら、と思ってしまいます。
生きるってそんなことよ、と思ったり。

久々に感動しました。
小さな作品、古臭い香りかもしれませんが
私に美しさを教えてくれる作品でした。
こんな人になりたい~。
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